はじめの一言
「日の光が滝に当ってきらきら輝き、目の前一杯に広がった目も覚めるような木の葉の色が日に照り映えるのを見ていると、本当に目が眩むような気がした
(メアリ―・ダダヌン 明治時代)」
「日本絶賛語録 小学館」
今回の内容
・日韓と英仏、仲が悪いのはどっち?
・でも、印パよりはマシかな
・日韓と英仏、仲が悪いのはどっち?
前回、「イギリスとフランスは仲が悪い」ということを紹介した。
イリス人とがフランス人を「カエル野郎!」と言えば、フランス人はこう言い返す。
「何だと?このローストビーフ!」
「フランスといえば、エスカルゴ(カタツムリ)やカエル料理で世界的に有名だ。
イギリス人は「カエルを食う奴ら」という軽蔑を込めて、フランス人を『フロッギー(カエル野郎)』とか『ジョニー・クラボー(クラボーはフランス語でカエル)』とよぶが、このように食文化の違いは、えてして直接的な嫌悪につながりやすい(常識の世界地図 文春新書)」
でも日本と韓国との関係にくらべたら、かわいいもんだ。
日本と韓国で互いを悪くいうときの言葉には、かわいげなんてものはない。
たとえば、韓国人が日本人を軽蔑して使う言葉に倭奴(ウェノム)というものがある。
・現代においては、中国や韓国・北朝鮮などでは、日本や日本人に対して侮蔑的な意味を込めて「倭」を用いることがある。
・韓国では小学生用の国語辞典でも「ウェノム」は載っており「日本人を罵っていう言葉」と注釈がある
(ウィキペディア)
台湾人がこの「倭奴」という漢字を見てびっくりしていた。
「ひどいですね。本当に韓国人は、こんな言葉をつかっているのですか?」
ある意味、漢字の意味がよくわからない日本人でよかったかもしれない。
相当ひどい意味なんだろう。
他にも、「チョッパリ」という言葉がある。
チョッパリ或はチョクパリは、朝鮮語における差別用語のひとつで、日本人に対する侮蔑表現である。韓国では比較的頻繁に使われる日本人の卑称。
(ウィキペディア)
英語でいう「ジャップ」という言葉と同じで、日本人をバカにした意味なのだろう。
「ウェノム」も「チョッパリ」も差別用語だと思うけど、韓国ではけっこう使われているような気がするんだけど。
日本と中国もむずかしいね。
(上海)
逆に、日本語にも韓国人を軽蔑した言い方がある。
でも、ここでは書けない。
これは差別用語でシャレにならなくなると思うから。
あんまり書きたい言葉でもない。
「互いをバカにしたときのよび方」ということだけをとっても、英仏と日韓とでは違う。
日韓関係は「カエル野郎!」「何だと、このローストビーフ!」というレベルではない。
日韓の場合は差別感情をともなった言葉だから、そのまま重大な問題につながってしまう。
「冗談だよ。気にするな」ではすまないことになる。
だから、「イギリス人だって、フランス人とは仲が悪いんだよ」といっても、日本人と韓国人よりはずっとまし。
日本と韓国に比べたらまだ軽い。
英仏は、「嫌い嫌いも、好きのうち」という浅いレベルでの「不仲」という感じ。
日本と韓国はもっと深刻なレベルだ。
・でも、印パよりはマシかな
日韓関係が悪いといっても、イスラエルとシリアの関係やインドとパキスタンの関係よりはマシ。
シリアでは、イスラエルという国は「存在しない」ということになっていた。
シリアで出会った現地の大学生から聞いた話では、シリアの世界地図にはイスラエルは真っ黒に塗りつぶされているらしい。
「イスラエルという国は地球上に存在していない」とシリアは考えているようだ。
これは20年ほど前の話だから、今は分からないけど。
彼らはイエメンのイスラム教徒
また、インドとパキスタンも仲が悪い。
現在のインドとパキスタンの関係に決定的な影響を与えたのは、3回の印パ戦争だろう。
インド=パキスタン戦争(印パ戦争)
1971東パキスタンの独立を支援するインドとパキスタンの戦争。
これ以前にも、1947年と65年にカシミール藩王国の帰属を巡って2度のインドとパキスタンの衝突がおこっていた。3度目の戦争は、パキスタンが降伏し、東パキスタンがバングラデシュとして独立して終わった。(世界史用語集 山川出版)
現在、インドは核兵器をもっている。
なんでインドは核をもっているのか?
それを日本に住んでいるインド人の友人に聞いたことがある。
彼はドイツやカナダにも住んだことがあって国際的な視野をもっているし、日本の常識も分かっている。
その彼はこう言う。
「今のインドには、平和のために核兵器は必要だ。2008年にムンバイでテロが起きたのは知っているか?あのとき、インドとパキスタンに核兵器がなかったら、きっと戦争になっていたさ。互いに核兵器をもっていたことが戦争にならなかった大きな理由なんだよ」
これは「ムンバイ同時多発テロ」のこと。
このときのテロでは、170人以上の死者と200人以上の負傷を出す大惨事になった。
そのインド人の話では、ほとんどのインド人はこう考えているらしい。
「ムンバイのテロに背後には、きっとパキスタンがいる」
こんな冗談がある。
「日本と中国は仲が悪い」と聞いたパキスタン人が驚いて、こんなことを言ったという。
日中の仲
「ヤスクニ問題」などで、日本と中国の仲が最悪の状態だと聞いていたパキスタン人が、日本の中華街を見て、驚いて言った。「日本と中国の仲が悪いなんてウソだ。パキスタンにインド人街があったら廃墟になっている
(世界の日本ジョーク集 早坂 隆)」
先ほどの「世界史用語集」の説明に、「カシミール藩王国の帰属を巡って2度のインドとパキスタンの衝突がおこっていた」というものがあった。
この問題はまだ解決していない。
現在でもカシミール地方では印パの軍隊が向かい合っているし、ときどき死傷者が出ている。
日韓の仲が「戦後最悪」といっても、武力衝突がおきて死者が出ることは考えられない。
ソウルの王宮
というわけで、「隣国の仲の悪さ」の度合いでいえばこんな感じだろう
英仏 〈 日韓 〈 壁 〈 印パ
さて、次回はイギリスとフランスの関係について、もう少し深く書いていきます。
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