はじめの一言
*オニーダ(オネイダ号)号事件」について。
「この勤勉な日本の仲間、漁民や作業の示した敬虔な行為、慈愛、雅量、そして物惜しみしない姿を米国人は深く心に刻むべきです
(シドモア 明治時代)」
友人のアメリカ人が、高校生のときに修学旅行で見た「自由の鐘」のことを話してくれた。
そのときにおもしろい話を聞いた。
それが今「旬」な話題でもあるので、そのことを書いてみたい。
「自由の鐘」とは、アメリカの独立宣言が朗読されたときに鳴らされた鐘のこと。
今では、アメリカ独立のシンボルになっている。
アメリカの独立とは、イギリス支配からの解放(自由)を意味する。
アメリカの歴史教科書では、独立戦争でイギリスに戦いを挑んだアメリカ人をこのように書いている。
新しいアメリカ人たちが始めようとしていた途方もない行動を想像できるでしょうか?彼らは、世界で最も強力な国の1つと戦わなければならなかったのです。
「アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書 (Japan Book)」
また、アメリカ軍がイギリス軍を「ヨークタウンの戦い」で破り、独立戦争に勝利したことについては「信じられない」と表現している。
強力なイギリス軍が建国間もなくの、完全にまとまっていない国に破れたのです。それは信じられないことでした(同書)
このアメリカ独立戦争のイメージをふまえて、次のウィキペディアにある「スター・ウォーズ」の説明を読んでほしい。
銀河帝国皇帝ダース・シディアスの恐怖政治に対し、オルデラン王女レイア・オーガナらの率いる反乱同盟軍が自由と平和のための苦難の戦いを続けていた
どうだろう?
先ほどのアメリカ独立戦争と、このスターウォーズの内容が重ならない?
「銀河帝国に戦いを挑む反乱同盟軍」というスターウォーズのストーリーが、「世界で最も強力な国の1つと戦わなければならなかったアメリカ」というアメリカ独立戦争に似ているように見える。
もちろん悪の帝国は支配者であるイギリスで、それに戦いを挑む反乱同盟軍がアメリカになる。
アメリカ人の友人はこんな話をしていた。
「スターウォーズって映画があったじゃない?あの中で銀河帝国の人たちは、イギリス英語を話しているの。でも、それと戦う反乱同盟軍の人たちはアメリカ英語を話している。あの映画は、アメリカ独立戦争でのイギリス(銀河帝国)に反抗するアメリカ(反乱同盟軍)というイメージがあるのよ」
そんなことは、まったく気づかなかった。
まあスターウォーズを見ても、イギリス英語とアメリカ英語の違いを聞き分ける自信がないけど。
でもボクがこの話を聞いたのは、もう3年も前のこと。
記憶があいまいなところもあったので、あらためてこのアメリカ人に聞いてみた。
「スターウォーズは、アメリカ独立戦争と関係があるの?」
こんなボクのメールに次のような返事が返ってきた。
「Apparently, yes. There are many websites in English that say Star Wars is a loose allegory of the Independence War」
後半の「loose allegory」という英語は、よく分からないけど、「Apparently, yes(明らかに、そう)」という言葉はある。
やっぱり、スターウォーズがアメリカ独立戦争(Independence War)と関係があることは間違いなさそう。
とはいえ、銀河帝国の人間がイギリス英語を話して、反乱同盟軍の人間がアメリカ英語を話しているといっても、それはアメリカ人がイギリス人を憎んでいるということではないらしい。
そのアメリカ人は、アメリカ人にとってのイギリス英語(発音)をこう書いている。
「It’s because Americans think British accents make people sound more dramatic. Villians sound more evil. Sexy guys get even sexier. Pretty girls get even prettier…with a british accent」
つまり、イギリス英語(発音)にはこんな効果があるらしい。
「悪者をより邪悪な存在に、セクシーな男をよりセクシーに、かわいい女の子をよりかわいくさせることができる」
イギリス英語にすることで、映画やドラマのキャラクターを「より際立たせる」ことができるらしい。
自分がもっと英語を理解できたら、ドラマや映画をより深く楽しめるんだろうなあと思うけどいつも長続きしない。
オネイダ号事件についてはこちらへ。
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