はじめの一言
「私は心の中でどうか今一度ここに来て、この美しい国を見る幸運にめぐり合わしたいものだと窃かに希った(カッテンディーケ 江戸時代)」
「日本絶賛語録 小学館」
今回の内容
・世界に広がる「kawaii文化」
・パレスチナの反イスラエルデモに「参加」したハルヒ
・世界に広がる「kawaii文化」
「2020年の東京オリンピックの開会式で歌う歌手は誰がいいと思う?」
前にアメリカ人の友人にきいてみた。
彼女の答えは、「きゃりーぱみゅぱみゅ!」というものだった。
「だって、彼女は日本の『kwaii文化』の象徴でしょ?海外にあんな歌手はいないから。東京オリンピックには合っていると思うわ」
彼女の言葉をきいて、「カワイイ」は日本文化の1つとしてすっかり定着しているんだなあと実感した。
前の記事でも書いたけど、今世界を夢中にしている「kawaii文化」といえばポケモンGO。
ニューズウィークの記事(2016/08/02)
ポケモンを見つけて捕まえようと、スマートフォン片手に世界中の街をうろつく何百万もの人々。 彼らは日本発のカワイイ文化の新しいファン層―日本のアニメや漫画のファン、ロリータファッションのファンの後を追って、カワイイ文化に心酔した人々だ。
日本のアニメやカワイイ文化が世界に広がっていることは、テレビや雑誌で知っていた。
だけど、まさかパレスチナ人の反イスラエルデモに涼宮ハルヒが「参加」しているとは思いもよらなかった。
・パレスチナの反イスラエルデモに「参加」したハルヒ
2006年に「涼宮ハルヒがパレスチナ人のデモに”参加”した」と話題になった。
イスラエルのガザ市でデモに参加した少女が「子どもを殺さないで」と書かれたプラカードを持っていた。
それをフランスAFPが記事にしたことで、世界的な話題になる。
その画像は著作権の関係でここに載せられないけど、「ハルヒ パレスチナ」で画像検索したらすぐに出てくる。
それにしてもデモだったら、このアイディアは効果的だ。
デモンストレーション(demonstration)
抗議や要求の主張を掲げて集会や行進を行い、団結の威力を示すこと。示威運動。デモ。
デジタル大辞泉の解説
「示威運動」なら、多くの人に伝えなくてはいけない。
アラビア語だけなら何を伝えたいのか分からないし、日本のネットで広まることもなかったはず。
このハルヒがいることで訴える効果というものがまるで違ってくる。
それにしても、まさか涼宮ハルヒがパレスチナ人の反イスラエルデモに使われとは。
日本の「カワイイ」は、本当に世界中に広まっているようだ。
イエメンの村
それにしても、ちょっと意外な気がしたのは、パレスチナのイスラーム教徒のデモで「絵」が使われていたこと。
イスラーム教では偶像を崇拝することが厳しく禁止されていて、厳しいところだと偶像そのものが問題視される。
パレスチナの隣にはヨルダンという国があって、10年以上前にそこを旅したときのこと。
あるヨルダン人から、「学生時代、図工という教科はなかった」という話を聞いて驚いたことがある。
何で図工がなかったのか理由をきいたら、図工はイスラーム教の教えに反しているからだという。
彼の話によると、絵を描いたり像をつくったりすることは、イスラーム教で禁止されている偶像崇拝につながってしまうらしい。
「図工が反イスラーム的だから禁止されている」というのは、彼が通っていた学校だけのことかヨルダンの一般的な学校でそうなのかは分からない。
イスラーム教で偶像崇拝が禁止されていることは知っていたけど、まさか図工までもダメだとは想像もしていなかった。
こういうことは旅をしないと分からなかったことだと思う。
日本で世界史を習ったり、本を読んだりしていただけでは気づかなっただろう。
イエメン
これをネットで調べてみた。
外務省のHPに「世界の学校を見てみよう」というページがある。
そこで紹介されているヨルダンの学校では、図工の授業がない。
授業は平日(ヨルダンでは日曜日から木曜日)の午前7時半から午後2時頃までで,国語(アラビア語),算数,理科,社会,イスラム教,英語があります。体育,音楽,図工はありません。
ただ、体育も音楽もないから、図工が偶像崇拝になるから禁止されているかは分からない。
とにかく個人的に、ヨルダンで聞いた話の印象が大きかったから、パレスチナも同じぐらい厳しくイスラーム教が守られていると勝手に思い込んでいた。
だから、ハルヒの絵を堂々とかかげてデモをしてのを見て、意外な気がした。
このぐらいならOKなんだなあ、と。
ということで、せっかくの機会なのでイスラーム教と偶像について書いてみたい。
それは次回に。
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