はじめの一言
「『進歩』を重視するあまり『伝統』を軽んずるというような二者択一的な生き方は愚の骨頂だと思うのです。(中略)『伝統』という基礎があるからこそ、初めてその上に素晴らしい『進歩』が積み上げられるのであり、『伝統』なくして真の『進歩』などありえないのです(李登輝)」
「あなたがたこそ、『日本の魂』の真の継承者なのだから(李登輝)」
「日本賛辞の至言33撰 ごま書房」

李登輝(ウィキペディア)
李登輝(りとうき)は台湾の元総統。
日本統治時代(1895年~1945年)に生まれて京都大学を卒業した日本通の台湾人。

ブルキナファソ(西アフリカ)の村
前回書いたのは、こんなこと。
レゲエのシンボルカラーに「ラスタカラー」というものがある。
そのラスタカラーは「汎アフリカ色」から生まれた。


エチオピアの国旗
赤・黄・緑がラスタカラーのもとになった「汎アフリカ色」。
レゲエの「ラスタカラー」と似てるでしょ?
今回はその続き。
レゲエという音楽は、ジャマイカの「ラスタファリ運動」から生まれた。
ラスタファリ運動
1930年代にジャマイカの労働者階級と農民を中心にして発生した宗教的思想運動である。
(ウィキペディア)
このラスタファリ運動では、エチオピア最後の皇帝「ハイレ・セラシエ1世」を「神」として崇拝している。
宗教的な面がとても強い。
知り合いのジャマイカ人は、「ラスタファリ運動ってのは、ジャマイカの宗教のことだよ」と話していた。
彼にとって、ラスタファリ運動とは社会運動のことではなくて宗教のこと。

伝統的な戦士の服を着たハイレ・セラシエ1世(ウィキペディア))
このハイレ・セラシエ1世は、本名を「ラス・タファリ・マコンネン」という。
ここから、彼を神とする「ラスタファリ」という名がつけられた。
このハイレ・セラシエ1世がジャマイカに来たことが、レゲエを生む重要なきっかけになる。
セラシエ来訪を契機にラスタの思想やメッセージを伝える手段としての音楽、すなわちレゲエへと流行が変遷していった。
(ウィキペディア)
ラスタファリ運動の考え方を伝える方法として、現在のレゲエという音楽が登場したようだ。
人々はレゲエを聴いてラスタフェリの思想を知ったということ。
このラスタファリ運動に強い影響を受けたのが、世界的なレゲエミュージシャンのボブ・マーリー。
ボブ・マーリー
ジャマイカのレゲエミュージシャン。
その音楽はラスタファリ運動の思想を背景としており、彼の音楽と思想は数多くの人々に多大な影響を与えた。(ウィキペディア)
ボブ・マーリーが世界的に有名になって、彼自体がレゲエのシンボルとなる。
先ほどの車の写真のように。
それで、彼のドレッドヘア(ドレッドロックス)や彼が身につけていたラスタカラーもレゲエのシンボルになっていく。

セネガルの結婚式
でも、ラスタカラーやドレッドヘアの始まりは、あくまでもラスタファリ運動にある。
一般的に「ドレッドヘアやラスタカラーは、レゲエのシンボルだ」というイメージが強くあるため、間違った認識を生んでいるらしい。
ウィキペディアの「レゲエ」の項目には、「よくある誤解」としてこう書いてある。
ドレッドロックスやラスタカラーの配色は本来レゲエではなくラスタファリ運動のシンボルである。
(ウィキペディア)
ドレッドヘア(ドレッドロックス)にしろラスタカラーにしろ、その起源をもとめるとアフリカ(エチオピア)に行きつく。
ラスタカラーは、アフリカの人や大地が生んだ色なのだ。
おまけ
前の記事を書いているときに、「ヤーマン」という言葉が気になった。
「ヤーマン」と聞くと、アラビア半島の南部にあるイエメンを思い浮かべてしまう。
イエメンはアラビア語で発音すると「ヤマン」になる。

でも、レゲエを愛する人が使う「ヤーマン」は、イエメンとは関係がない。
有名なレゲエ用語だった。
「レゲエが流れるお店@アイランダース」のホームページから。
ヤーマン
意味はYesで、「はい」「うん、いいよ」というもの。発音は、音を伸ばさずに「ヤマン」と短くいうのが雰囲気。
あいづちなど、会話中にまぜて使うと、パトワに精通してる感じがでるだろう。レゲエ用語
「パトワ」とは、ジャマイカ人が使う英語のこと。
あと意外だったのが、「リスペクト」という言葉もジャマイカ英語(パトワ)だったこと。
今の日本人がよく言う「~をリスペクトする」は、パトワでありレゲエ用語。
おまけのおまけ
ハイレ・セラシエ1世が制定したエチオピアの憲法は、明治日本の大日本帝国憲法を参考にしている。
1931年7月16日に大日本帝国憲法を範とし、7章55条から成るエチオピア帝国初の成文憲法たる「エチオピア1931年憲法」を制定した
(ウィキペディア)
タイの憲法も、大日本帝国憲法を参考にしている。
日本の憲法は当時、世界中に影響を与えていたらしい。
こちらの記事もいかがですか?
アフリカの旅(国)が、こんなにひどいなんて聞いてなかったから。
日本の「kawaii(かわいい)文化」!海外の反応は?由来は?
コメントを残す