日本はどんな国なのか?
外国人からそうきかれると、「豊かな四季がある国」と答える。
同時に日本は自殺者の多さで世界的に有名だから、「身近に死期がある国」なんてブラックなことをいつか言ってみようとたくらんでいる。
それはいいとして、話は日本の季節ですよっと。
春夏秋冬のある国はたくさんあるけど、「桜、新緑、紅葉、雪」と季節がはっきり分かれているのは日本の大きな特徴だ。
だから日本人はむかしから自然を大事にしてきた。
明治時代に来日したイギリス人ラフカディオ・ハーンはそのことに驚いている。
いったい、日本の国では、どうしてこんなに樹木が美しいのだろう。西洋では、梅が咲いても、桜がほころんでも、かくべつ、なんら目を驚かすこともないのに、それが日本の国だと、まるで美の奇跡になる。
「日本賛辞の至言33撰 (ごま書房)」
「日本ワスバラシイー!」と言う外国人は明治からいた。だからいまだけの現象じゃない。
では、現在はどうなのか?
平成のいまでも、日本にいる外国人は日本の自然を見て「まるで美の奇跡」と感じるのだろうか?
前回に続いて、外国人が感じた桜や花見の印象を見ていこう。
ラフカディオ・ハーン(日本名:小泉八雲)
「雪女」「ろくろ首」「耳なし芳一」などの怪談を書いた。
今回話をきいたのは、今年3月に日本へ来たばかりというベトナム人。
彼はFacebookに「My first SAKURA season」と題して、下のように日本で見た桜の風景を山もりのせていた。
ベトナムでも「サクラ」という日本語は有名で、それだけでみんな分かるらしい。
だから、「SAKURA(Cherry Blossoms)」なんて面倒くさい説明はいらない。
SAKURAはいま世界の共通語になりつつあるのだ。
といっても彼は20代だから、年上の世代にも「サクラ」で通用するかは分からない。
ちなみにベトナムはフランスの植民地だったから、おじいちゃん・おばあちゃん世代では英語よりフランス語のほうが通じるらしい。
日本の桜のことはベトナムにいたときから知っていたけど、本物の桜を見るのも花見をするのも、彼にとっては今回が初めて。
感想をきくと、日本の桜は思っていたより大きな木で、花はとてもきれいだと言う。
こんな木を育てるには手間やお金がかかるから、ベトナムでは有料の植物園で見るイメージがあるらしい。
でも日本では、桜が特別な場所ではなくてそこらじゅうにある。
近所の公園や川沿いとか、街のいたるところに目を引くような桜が咲いているから、そういう「あたりまえ」に彼は驚いていた。
ちなみにアメリカやイギリスでは、公園でお酒を飲むことを法律で禁止しているところがあるけど、ベトナムではそういう規制はない。
だから公共の場所で飲酒をすることは珍しくないけど、桜の木の下で食べて飲んで話す、という体験は「日本ならでは!」という特別な印象を持ったとか。
彼が上のような桜をSNSにアップすると、知人・友人がこんなメッセージをよせていた。
*日本語は機械翻訳
Đẹp và yên bình quá
とても美しくて平和
Đẹp như tranh
写真のように美しい
「いったい、日本の国では、どうしてこんなに樹木が美しいのだろう」という外国人の感想は、明治も平成も令和もきっと変わっていない。
ベトナムを旅行していたとき、首都ハノイでお世話になったガイドが「ベトナムにも桜はありますよ」と言っていたのを思い出したから、メールで聞いてみたらこんな返事がきた。
Cherry blossom is similar to JP sakura, a bit smaller and more pink.
ベトナムの桜は日本のものと似ているけど、少し小さくてピンクが強いらしい。
Cherry blossom is decorated in almost houses. That brings spring atmosphere into home
ベトナムでは下のように、家の中に桜を飾って春の雰囲気を楽しむという。
ということは、ベトナムの花見は宅飲みか?
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