【奈落の日韓関係】いま韓国が期待するのは「安倍が終われば」

 

「今が最悪だ」と言えるうちは、まだそうでもない。
シェイクスピアがそんな言葉を残している。

「The worst is not, So long as we can say, ‘This is the worst.’」

下の韓国紙・中央日報の報道(2019年05月23日)では、いまの日韓関係は最悪で「奈落でもがく」と表現しているけど、シェイクスピアの言葉を考えたら、そう言えるうちはまだ大丈夫だ。

日本の関係復元動きに韓国も肯定的対応を

「まだ大丈夫」と言える根拠は、状況分析が甘くてズルいから。
いまの日韓関係が戦後最悪レベルであることは間違いない。
でも、悪いのは原因を作り出した側のはず。

韓国は日本との約束を一方的に破って、元徴用工訴訟で日本企業に不当な賠償命令をくだす。
慰安婦問題では天皇陛下に謝罪を要求する。
信頼を裏切って無礼をはたらく。
そんな韓国の行為がいまの奈落に直結しているのだ。

でも韓国から見ると日本のせいらしい。

安倍晋三首相は日本人の反韓感情を扇動・利用し、長期執権しながら平和憲法の戦争禁止条項の9条削除を右翼政治家としての最終目標として追求する。

 

結局はこれだ。
見たくないものには目をそむけ、勝手な解釈をして相手を「悪魔化」する。
自分に甘い認識をしたうえでの「アベノセイダー論」。
「奈落でもがく」と言うのだけど、反日は反省しない。
どんな苦境におちいっても、韓国は韓国をやめようとしない。

でも、原因をすべて日本に押し付けているわけではない。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領についても、「韓国人の反日感情を、手放せない政治的資産として抱きかかえたままだ」と批判している。

でも、法を守って飛んでいた自衛隊機に、韓国軍が射撃用レーダーをあてた事件についても、「簡単な調査と説明で解決できる問題を安倍政府が意図的に大きくしたのだ」とまたもやアベノセイダー。
なんだかんだ言って、自分も反日感情を手放せない。

 

 

それでも、日韓関係がこのまま悪化した状態が続けば韓国がこまってしまう。
元徴用工訴訟問題で、原告側が日本企業の財産の現金化を進めているけど、これが現実になったら、日本政府も「極めて遺憾」で終わらせるわけにはいかない。
韓国に対して、無慈悲で効果的な経済制裁がおこなわれるはずだ。

それだけは何としても避けたい韓国は、日本との関係改善のための方策を考えている。
先月5月に開かれた「済州フォーラム」でも、慰安婦問題や元徴用工問題、レーダー照射問題などで悪化した韓日関係について、日韓の専門家が意見を述べ合った。
その議論の内容が中央日報の記事(2019年05月30日)に書いてある。

<済州フォーラム>「韓日、歴史問題を外交で解決…相手国民の悪魔化にストップを」

 

どうすれば日韓関係は好転するのか?
このフォーラムに出席した大阪大学の佐藤治子特任教授はこう指摘する。

佐藤氏も「現在の安倍政権が終われば歴史問題に対する日本政府の立場も変わると考える」としながら「変化を受け入れるために持続的な交流が必要だ」と強調した。

 

つまり、「安倍が終われば韓日のもめごともきっと終わる。少なくても大きく変わるはず。だからいまは交流を絶やしていけない」ということだろう。
大事なことは佐藤教授がこう言ったというより、韓国紙がこの言葉を選んだという事実だ。
記事に載せる言葉の取捨選択の権利は中央日報にある。
このフォーラムで佐藤氏が発言したなかでこの言葉を選んだというのは、この考え方が中央日報の価値観や意見と合っているからだ。
「それそれ!よくぞ言ってくれました」と。

たしかにこれならすごく楽。
韓国側が日本との約束違反を認めてそれを是正するのではなくて、「アベが終わるのを待つ。だからその日のために、交流を続けていこう」という考え方は韓国としては便利だ。
自分たちは変わらないまま関係を一気に変えたいのなら、安倍政権の終わりを期待するのは自然な発想だ。
だったら同じことは韓国にも言える。
文政権が終わればきっと日韓関係も良くなる。

両国の関係は最低最悪で「奈落でもがく」といっても、実際には「安倍政権が終われば日本政府の立場も変わる」なんて気長なことを言えるのだから、韓国と日本はまだまだ安泰だ。

 

名言の達人シェイクスピアはこうも言っている。

「ものごとに良いも悪いない。考え方ひとつだ(There is nothing either good or bad but thinking makes it so)」

考え方ひとつで奈落も天国になる。
日韓関係も考え方しだいでどうにでも変わる。
安倍政権の崩壊より先に日本による制裁が始まるだろうけど、それでも幸せな見方をしてハッピーな気分になっていればいい。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。