「やっとラマダンが終わったー!これで好きなときに食えるぞー」ということが、共同通信の記事(2019/6/4)に書いてある。
イスラム圏でラマダン終了 断食明けの祝祭、家族で盛大に
ラマダンとは断食のことではなくて、それをする月のこと。
月といっても、moonじゃなくてmonthのほう。
ラマダン月の約一カ月、イスラーム教徒は断食をしないといけない。
といってもそれは日没から日の出の間だけで、それ以外の早朝・夜間は飲み食いができる。
不規則な時間にドカ食いをする人もいるから、ラマダンが終わると太ってしまうケースもある。
一カ月の断食のあとに本格的なダイエットが始まるとか、イスラーム教って不思議。
このラマダンが終わると、それを祝う「イド・アル=フィトル」という行事がおこなわれる。
くわしいことはここをどうぞ。
イードはアラビア語で祝宴を意味し、フィトルは断食の終わりを意味する(自然という意味のフィトラが入っているという解釈もできる)。そのため、この行事は断食の終わりの象徴として行われており
イド・アル・フィトルの食事(マレーシア)
上の共同通信の記事はこれを伝えるもので、「祝祭はイスラム教徒にとって最も重要な行事の一つ。子どもたちは服を新調するなどし、親族が集まって盛大に祝う」と書いてある。
ラマダンの期間中は食べ物はもちろん飲み物も、つばを飲むことさえ禁止されている。
*個人差はある。
だからイスラーム圏では今年もこれが活躍しただろう。
アラビア半島のドバイかカタールの空港で飲んだポカリスエット。
自動販売機で売っているほど人気があるというのは意外だった。
ちなみにアラビア語は右から左へ読む。
前にインドネシア人とピクニックへ行ったときのこと。
途中で寄ったコンビニで、彼は迷わずポカリスエットを選んだ。
話を聞いたら、インドネシアではポカリが大人気でいまや国民的な飲み物にっているという。
とくにラマダン期間中の水分補給として需要が高く、そのときにはポカリの宣伝をよくやっている。
そのおかげで、ラマダンが近づくとポカリスエットが売り切れてしまい、何軒まわっても手に入らないことがあるとか。
普通の水とちがってポカリスエットを飲むと力がわくし(本人談)、家族も愛飲している。
年齢性別を問わず、インドネシアでは広く愛されているようだ。
「ラマダンに最適な飲み物」というのはポカリスエットの前にはなかったらしい。
さすが日本人。
彼がインドネシアのポカリスエットの工場を見学したときは、タダでこれをもらった。
30人ほどいた全員にポカリスエットをくれるという日本のホスピタリティーに彼は感動して、それが日本に行きたくなった理由のひとつになっている。
そんなわけで彼は、日本ではいつでもポカリが買えることをよろこんでいた。
まあそりゃそうだ。
日本ではラマダンの断食なんてぜんぜん一般的ではないし、スーパーやコンビニでポカリスエットが売り切れることは、天変地異でもない限り起こらない。
アクエリアスに比べてポカリスエットは甘いと思うのだけど、彼に言わせると、ポカリの甘さをインドネシア人は甘いとは言わない。
たしかにインドネシア料理は味が濃いし、デザートも日本より甘いものが多いんだろう。
気のせいか、日本のポカリスエットは少し甘さが足りない気がするらしい。
ポカリスエットがインドネシアで成功した理由は、ラマダンの他に「デング熱」がある。
蚊に刺されるとデング熱という病気になることがあり、そのさい脱水症状を引き起こすこともある。
そんなときの水分補給にもポカリスエットがいいということで、インドネシアの病院がポカリをすすめるようになった。
これで国民に広く浸透したという。
こうしたわけで、インドネシアでポカリは大人気。
2011年ごろは、日本以外の16の国・地域のなかで、ポカリスエットがもっとも売れたのはインドネシアだった。
そのことはここをどうぞ。
ただポカリスエットの成功を見て、いまではいろんな会社が類似商品を出している。
でも友人のインドネシア人からすると、ポカリがいまもナンバーワン。
こちらの記事もどうぞ。
コメントを残す