【我慢の限界】不誠実を重ねる韓国、日本は賠償請求へ

 

”不誠実な日本”に原告側は我慢できないらしい。

読売新聞の記事(2019/6/21)

元徴用工側「我慢の限界」「協議応じなければ売却」

韓国最高裁が三菱重工業に賠償を命じたけど、会社側は賠償金をいまだに支払っていない。
この不誠実な態度に原告側はもう限界だ。
でもこの態度は正しい。
そもそも最高裁の判決は国際法違反なのだから、国際社会のルールにしたがえば三菱重工は「無視」するしかない。
原告側に賠償金をわたすということは、自分も国際法違反の仲間になってしまうのだから。

でも、「反日は正義」という文政権の韓国に世界の常識は通じない。
7月15日までに三菱重工業が話し合いに応じないのなら、原告側は同社の財産を売却する手続きに入るという。
東京の三菱重工業本社をアポなしで訪れた原告の支援者らは、「我慢の限界だ」と話している。

そうか。
だが待て。
そのセリフは日本のものだ。

 

 

韓国人が自国について自慢するものに「漢江の奇跡」がある。
これは日本の高度経済成長と同じで、1970年ごろに韓国経済が爆発的に成長したことをさす。
この漢江の奇跡によって韓国は世界最貧国ゾーンから抜け出して、世界10位圏内の経済大国になることができた。
*ちなみに「漢江」とは、意味的には「チャイニーズ・リバー」になる。

だからこれは韓国国民の誇りで、朝鮮日報の記事(2019/04/26)では高麗大学の洪(ホン)教授が「海外では漢江の奇跡をうらやんでいる」と言っている。

韓国小学校教科書から消えた「漢江の奇跡」と「1948年の国連承認」

この奇跡について、韓国の小学校教科書にはこう書かれていた。

「この期間(産業化の期間)に経済が急速に成長した韓国は、世界の多くの国から漢江の奇跡を成し遂げた国と言われた」

「(漢江の奇跡とは)韓国の輝かしい経済発展をドイツのライン川の奇跡に例えて作られた言葉」

「書かれていた」と書いたのは、ことしからこの記述が削除されたから。
当時の大統領、朴正煕(パク・チョンヒ)が嫌いな文政権が朴氏の功績を消すために削除した、と言われている。
でもこの経済成長は韓国人にとっては誇り。
だから上の記事には、「韓国の教科書ではなぜこれを隠そうとするのか理解できない」とある。

韓国の人たちが漢江の奇跡をどう見ているのかはこの記事をどうぞ。

漢江の奇跡とは①外国人もうらやむ韓国人の誇り・元気の素

 

 

漢江の奇跡が教科書から消えたことについて、韓国側は「なぜこれを隠そうとするのか理解できない」という。
でもそれはこっちも同じで、日本人にも理解できないことがある。
この奇跡のような経済成長は1965年の日韓国交正常化のあとに起きた。
当時の日本は日韓請求権協定にもとづいて、韓国側に国家予算の1.5倍という巨額の経済協力金をわたしている。
これによって請求権問題の「完全かつ最終的に解決されたこと」を日韓両政府が確認した。

「海外がうらやむ奇跡」はこのあと始まった。

国交を回復した後に約25年に渡る円借款などを国内投資資金の元手にして、日本からの資金・技術援助を利用することで社会インフラを構築して経済発展を遂げた。

漢江の奇跡

 

人が起こす奇跡にはタネと仕掛けが必要だ。
漢江の奇跡は韓国人が主役であることは否定しないし、「世界の多くの国から漢江の奇跡を成し遂げた国と言われた」と韓国人が誇らしく思うのもいい。
でも、それを可能にしたタネと仕掛け(日本からの協力金と技術支援)も教科書に記してほしい。

「韓国の教科書ではなぜこれを隠そうとするのか理解できない」

 

タイでは地下鉄建設に協力した日本に感謝の気持ちを伝えている。
首都バンコクにある地下鉄構内の目立つところにこのプレートが設置されていた。
韓国にはできないことがタイにはできる。

 

日韓請求権協定によって元徴用工の問題は、「完全かつ最終的に解決された」ことを韓国政府が確認した。
それにもとづいて日本は約束したすべてのお金を出したのだから、韓国側にわたすものはもう何もない。
でもきょねん国家間の合意をひっくり返して、韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた。
国際法違反の状態は政治が正すべきなのに、韓国政府は「慎重に検討している」と言って事態を見物する。
韓国政府が火事を眺めている間に、原告側は日本企業の資産を売却すると言い出した。

「我慢の限界」は日本だ。
不誠実に不誠実を重ねる韓国に、日本政府は相応の痛みをあたえるようだ。

毎日新聞の記事(6/21)

資産売却なら韓国政府に賠償請求へ 元徴用工問題

日本企業の資産が本当に売却されたら、日本政府は韓国政府に賠償を求めることをきめたという。
これは国際社会のルールにもとづいたものだ。

国際法違反行為に関する国家の損害賠償義務は、2001年に国連国際法委員会が採択した国家責任条文で明文化された。

 

韓国製品に対する関税引き上げなどの経済制裁はこれとは別でおこなう。
韓国はやり過ぎた。
「反日無罪」でやりたい放題をしてきたツケを払うときがきたのだ。

でも、なんだかんだ言って日本は韓国との争いは望んでいない。
日本政府が求めている仲裁委員会の設置に韓国側が応じたら、上のような事態は起こらない。
だから、韓日関係の未来は韓国政府がきめたらいい。
日本政府も「やるやる詐欺」ではなくて、言ったことは確実に実行するべき。
日本企業の資産が売却されたら、韓国政府に賠償請求をすると同時に、制裁措置も必ずおこなうべきだ。

それにしてもいまの日韓の状態を見ていると、「漢江の奇跡」での日本の協力を隠さず国民に伝えていたら、と思う。もう手遅れに近いけど。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。