半導体生産に必要な3つの素材について、日本が対韓輸出の規制を厳格化した。
材料が届かなくと、サムスン電子とSKハイニックスといった韓国経済を支える企業が大ダメージを受けてしまう。
それでいま韓国は右往左往・経緯万端・物議騒然、つまりカオス状態だ。
これは全国紙・朝鮮日報(電子版)の紙面
韓国側はこの規制を国際ルールに違反しているとして、日本をWTO(世界貿易機関)に提訴すると言っているけど、世耕経済産業大臣はこの見方を真っ向から否定する。
順序が前後しているけど、①から見てほしい。
日本政府は数か月前から専門家と緻密に話し合いを行ってきたのだから、国際法違反なんてミスはしないはず。
日本や韓国の否定的な反応を見ても、「違反の疑いがある」という可能性の指摘ばかりで歯切れが悪い。
韓国政府もなんだかんだ言って、「提訴する!」という脅しで終わると思う。
韓国文政権が日本の信頼を失ったことで今回の事態を招いたのだけど、韓国側はこれを「徴用工裁判に対する日本の報復」と見ている。
朝鮮日報が「素材産業の世界最強国」と評する日本を本気で怒らせた報いは、大きくて重い。
今回日本が輸出規制した3品目は世界市場の70~90%を占めているから、すぐ他から調達することができない。
「兵糧攻め」にあった韓国側では、サムスン電子やSKハイニックスが耐えられる期間は3~4カ月という。
材料がなくなったら、製造中止にならざるを得ない。
朝鮮日報の記事(2019/07/02)で韓国のIT業界関係者がいまの危機的状態をこう話している。
3素材を規制することにより、輸出額が昨年170兆ウォン(約15兆8400億円)に達した韓国の主力製品である半導体とディスプレイが人質に取られることになる
対韓輸出規制:韓国の急所突く「日本の報復」
なんで依存している相手にケンカを売ったのか。
韓国が「人質に取られることになる」と訴える事態はほとんど自業自得だ。
今回の日本の対応を招いたのは世耕大臣の言うように、韓国側の否定的な行為によって信頼関係が損なわれたから。
ハッキリ言えば、文政権が国際法や日本との約束を守らないからだ。
安倍首相も読売新聞とのインタビューで同じことを話している。(2019/07/02)
「国と国との信頼関係の上に行ってきた措置を見直したということだ」と述べた。韓国との信頼関係が損なわれたことを理由に、管理強化に踏み切ったとの考えを示したものだ。
首相、対韓禁輸は「信頼関係上の措置見直した」
日本は韓国に制裁を加えているのではなくて、優遇措置をやめたというだけ。
これは現在のEUも韓国に対して行っていることで、「WTOのルール違反」というのは無理がある。
そのへんは、韓国が日本をWTOに訴えて結果が出ればハッキリする。
日本政府がこうした行動に出たのは、”民意の後ろ盾”があることは間違いない。
政治家が選挙を前にして、支持を失う行為をするわけがないのだから。
いまの日本を見ると、過去最高レベルで「韓国不信」がうずまいている。
そのことは前回の記事をどうぞ。
1965年の請求権協定と2015年の慰安婦合意という、日韓関係の土台となる大事な約束を韓国は事実上、破ってしまった。
読売新聞が「国家間の約束を守らず、国際常識に反する行動をとる国が、信頼を落とすのはやむを得まい。」と書くのも当たり前。
産経新聞社とFNNがことし2月におこなった世論調査でも、日本人の77.2%が韓国を「信用できない」と答えている。
これは韓国を「信用できる(13.9%)」の5倍以上だ。
くわしいことは中央日報の記事(2019年02月19日)をご覧あれ。
日本メディア「日本人77% 韓国人信用できない」
安倍首相はさいきんNHKの番組で韓国にこう訴えた。
「国際社会の国際法の常識に従って行動していただきたい」
文政権がこうしたら、韓国の信頼は回復して日韓のすべてがうまくいくはず。
上の人物は申 叔舟(シン・スクチュ:1417年 - 1475年)という朝鮮時代の政治家。
日本語、中国語など他の国の言語も上手かったために外交官としても活躍し、1443年(世宗25年)には通信使の書状官として日本に赴いた。
申 叔舟
日本をよく知る申叔舟はこの世を去る間際、朝鮮国王・成宗にこう言った。
「願わくば国家、日本との和を失う勿れ(朝鮮儒教の二千年 姜在彦)」
*勿れは「なかれ」
韓国政府は日本への報復措置やWTO提訴を叫ぶのではなくて、400年前の先輩の言葉に耳をかたむけて、信頼回復の努力をしてほしい。
それが日本のためにもなるけど、約15兆8400億円を「人質」にとられた韓国を救うことにもなる。
日本の忠告や申叔舟(シン・スクチュ)の願いを無視したら、韓国はとんでもないツケを払わないといけなくなるのだから。
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