「日本をしつけ直す!」で怒らせた結果、通貨危機で韓国“亡国”

 

韓国文政権の反日的言動のツケは、韓国に対する日本の輸出規制というかたちで返ってきた。
日本から半導体の素材が入ってこないと、韓国企業はお手上げ。
ただでさえ不調の韓国経済がさらに降下して、国民生活に影響をあたえてしまう。

それでいま韓国ではいろんな組織や人が怒っているのだけど、ボクが見た範囲では、かなりお怒りなのは韓国の政治団体「光復会」だ。

中央日報の記事(2019/07/02)

韓国光復会「日本が韓国を見下す癖を直しておかなくては」

日帝(大日本帝国?日本帝国主義?)に抵抗して祖国の解放(光復)のために活動した有功者とその遺族で構成される政治団体の「光復会」が日本の”経済報復”についてこんな声明を発表した。

「韓国大法院が日帝強制徴用被害者の強制労働で富を築いた反人道的犯罪を犯した日本企業が損害賠償をするよう判決を下したのは国境を超えた21世紀文明社会で通用する基本的な法理」

 

いや、その問題は1965年の請求権協定で、韓国政府自身が「完全かつ最終的に解決された」と確認したはず。
だからいまになって日本企業に賠償を命じるのは、国境を超えた21世紀文明社会で通用する国際法違反だ。
日韓請求権についてはここをどうぞ。

この協定に基づき、日本は、韓国との正式国交開始と同時に、韓国に対し、合計5億米ドル(無償3億米ドル、有償2億米ドル)及び民間融資3億米ドルの経済協力支援を行った。

財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定

日本はこのとき約束した額をすべて韓国側にわたしたのだから、いま何を言われてももう払うものはない。

さて「光復会」は文大統領にこう発破をかける。

「過去の時代、親日反民族政権の対日低姿勢外交で間違ってしつけた日本のごり押しに、文在寅(ムン・ジェイン)政府は後退してはならない」

 

過去の時代の「低姿勢外交」であれば、こちらも謙虚に反省しないといけない。
もっと早く韓国に強く対応して、大きくぶつかっていたら、いまのような事態はなかったと思う。
それはともあれ、日本を「しつけた」という言葉にご注目。
韓国では全国紙がこんな表現を載せて、国民はそれを何とも思わない。
なぜかと言えば韓国だから。

「光復会」はこうも言う。

「この機会に日本が韓国を見下す癖を直しておかなくてはならない」

 

「しつけ」?
「癖を直す」?

これを聞いて思い出すのは金泳三(キム・ヨンサム)氏だ。

 

第14代大統領 金 泳三(1927年 – 2015年)

 

この金泳三氏もかなり「反日的」な大統領だった。
1995年に「日本のポルジャンモリを叩き直してやる!」と発言して日本人を怒らせる。

「ポルジャンモリ」というのは上の立場の人間が下の人間を叱る韓国の俗語で、「悪い癖」「しつけがなってない」「バカたれ」といった意味になるという。
大統領からしてこうなのだから、当時の韓国政府や社会の雰囲気はこんなふうだ。

韓国政府は「日本をしつけ直す」と、自らの立場が上であるとの自負のもとに大々的にキャンペーンを行い、韓国国内では歓喜をもって迎えられた。

金泳三・対日姿勢

 

過去の韓国政権がここまで上から目線でもの言っていたのに、「対日低姿勢外交で間違ってしつけた日本」と怒るというのは、忘れっぽいのか、しらばっくれているのか。
でもこうまで言われたら、忍耐と沈黙の日本人もさすがに怒る。
日韓関係は当然、悪化するしかない。

その後のことは、中央日報のコラム(2017年11月24日)に書いてある。

通貨危機の話になると出てくるのが当時の金泳三(キム・ヨンサム)大統領の「日本の悪い癖を直す」という発言だ。(中略)通貨危機が発生すると、日本の資金が一斉に流出した。政府があたふたと日本に支援を要請したが、「民間のことなのでやむを得ない」という言葉だけが返ってきた。感情的な対日外交を警戒しようという事例に挙げられる。

強大国の算法は違う…感情でなく冷静な外交を=韓国

 

この通貨危機(国家破綻の危機)はいまでも韓国のトラウマになっている。
*こうならないように、韓国は日本と通貨スワップ協定を結ぶ必要がある。

1910年の日韓併合、1950年の朝鮮戦争に続いて、これは3度目の「亡国体験」と言われた。
そのことはこの記事をどうぞ。

韓国から反日を消した「IMFショック」と慰安婦問題とは?

 

「日本をしつけ直す」という韓国政府の言葉は、通貨危機という”亡国体験”を招いた。
*もちろん原因はこれだけじゃないけど、こう言う相手を助けたいと思う国はないはず。
それが「感情的な対日外交を警戒しようという事例」になっているせいか、いまの文大統領からはこんな挑発的な言葉が出てこない。

でも「光復会」が言ったことは、もう日本に広く伝わっている。
どれほどが分からないけど、確実に日本の「嫌韓化」を広く深くした。
まあ韓国国内では、また「歓喜をもって迎えられた」かもしれないけど。
こんなことは全国紙が報道して拡散しなくてもいい。

 

 

過去の低姿勢外交を反省した(よね?)いまの日本はこれまでとは違う。
政治家ではないとはいえ、しなくていい挑発をして日本を怒らせたツケは払ってもらおう。
四度目の”亡国”がくるかも。

 

 

こちらの記事もどうぞ。

国 「目次」 ①

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。