いままで優遇していた韓国を日本が「普通」に戻した。
韓国に対して、半導体製造で必要な3つの素材の輸出管理を厳格化すると、韓国は「日本の経済報復」と猛反発する。
日本の措置は国際社会のルールにもとづいたもので、そのことは世耕経済産業大臣の説明を見てほしい。
韓国にとってはまさに寝耳に水。
この「合法的な奇襲」を受けた韓国政府はパニック状態で、有効な対応策が見つからない。
中央日報の記事(2019年07月05日)
韓国、日本の経済報復に急いで対応も…有効カードなく
世界貿易機関(WTO)に日本を提訴するという案もあるけど、結果が出るまでに2年ほどかかるし、そもそも韓国が勝てる保証はない。
かといって韓国製品の日本への輸出を規制すると、全面的な「経済戦争」になってしまう。
そうなると経済力の弱い韓国がより大きなダメージを負ってしまう。
朝鮮日報も社説(2019/07/04)で、日本には何も言えず、保身のための責任転嫁にいそしむ韓国政府を「無能」で「無責任」と叱っている。
大統領府は産業通商資源部に責任と対応を押し付け、産業通商資源部は企業などを責め立てている。日本に対して強硬外交一辺倒だった大統領府はまともなコメント一つ出していない。
韓国大統領府の「戦略的沈黙」は無能と無責任の言い換えにすぎない
日本の対韓輸出規制に対する韓国人の反応をみると、政府に対する不満もあるけど、どちらかというと日本への怒りのほうが強そうだ。
2013年にパク・クネ大統領が「(日本と韓国の)加害者と被害者という歴史的立場は、1000年の歴史が流れても変わることはない」という言葉に拍手を送った国民が、日本に”やられたまま”で黙っているわけない。
韓国の流行語となった「千年恨」についてはこの記事をどうぞ。
3月1日の”反日記念日”。文大統領の演説は「千年恨」を超えたか?
「まともなコメント一つ出していない」韓国大統領府に代わって国民が声をあげた。
NHKニュース(2019年7月5日)
韓国大統領府のウェブサイトには日本に対して報復措置を講じるよう求める請願やこれに賛同する投稿が次々と寄せられていて、これまでに2万6000人を超えています。
日本の半導体原材料の輸出規制 韓国で報復請願が2万6000人超
これとは別で、国内では日本製品のボイコット(不買運動)も進んでいる。
SNSでは「BOYCOTT JAPAN 行きません 買いません」といったマークや「日本不買運動」というハッシュタグが登場して、それに呼応するように、日本製品のボイコットが広がっているという。
ソウルの日本大使館の近くでは抗議集会が開かれ、ある団体は日本企業のロゴマークのある箱を踏みつぶすパフォーマンスを行った。
この日本企業を「踏みつぶす」シーンが全国に放送されたというのが、韓国が韓国である理由。
また日本大使館が入っているビルの前では、「安倍政権はぬすっとたけだけしい」というシュプレヒコールが響いたという。
ではここで、”原点”に戻ってみよう。
今回の事態を招いたのは韓国だ。
文政権が日本との約束を破り、最高裁判所は国際法に反する判決を出す。
そしてそのあと韓国政府は「慎重」という名目で事態を傍観し、韓日関係はどうしようもないほど悪化した。
FNNプライムニュース(7/6)
そもそも徴用工をめぐる問題がこれ程こじれたのは、文政権が「司法判断を尊重する」と言うだけで、問題を直視せず放置し続けてきたことにある。
日本は反省していない、歴史問題の責任は日本にあるという論法では、いつまでたっても問題は解決しない。“対日無策”のツケは国民に…韓国の不買運動が生む反日の連鎖
韓国が世界の法や常識を守っていれば、こんな騒ぎは起きていない。
韓国の反日は日本の嫌韓を生む。
韓国が始めれば、日本も始まる。
いま日本では「#韓国製品不買運動」がつくられて拡散されている。
この事態の責任はまず韓国政府にある。
韓国での日本製品ボイコットに、日本人は反感を持っているけど、韓国の経済人は不安のほうが大きいだろう。
中央日報にソ・ソクスン日本経済協会副会長の言葉がのっている。(2019/7/3)
万一、日本の韓国投資企業が撤退し始めれば失業者の量産と関連企業の経営難につながりかねない。
「まさか報復?」…韓国の希望的思考の虚をついた日本の半導体規制
いまは個人個人が「#韓国製品不買運動」を拡散している状態だけど、韓国に関連する企業ならきっとその動向を見ているはず。
日本企業の撤退を心配する一方で、日本企業のロゴが画かれた箱を踏みつぶして全国放送するとか、なんというデタラメ。
韓国から撤退するかは分からないけど、いまの韓国での動きはその方向に日本企業の背中を押している。
「BOYCOTT JAPAN 行きません 買いません」で日本製品のボイコットを始めるのはいいけど、それは回り回って、韓国内で失業者の量産や企業の倒産をもたらすことにつながりかねない。
少なくとも日本企業にとって、ボイコットによって韓国が魅力的に映ることは絶対にない。
フィリップ・マーロウが言うように、「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ」。
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