むかし読んだビジネス書に、上司の部下への接し方として「感情的にほめて、理性的に叱れ」と書いてあった。
ほめるのはいいとして、感情的に叱ってしまうと、余計なことを言って相手を不必要に怒らせて、無意味に事態を拡大させてしまうことがある。
いま日本と韓国が怒り合っている。
日本は安全保障を理由に韓国への輸出規制を強化しているのだけど、韓国は「日本による経済報復」と主張して連日怒りを見せる。
日韓がヒートアップすると、かならず毎日新聞の社説(2019年7月18日)のような「どっちも自制論」が登場する。
強まる日韓対立 両首脳は感情論の自制を
安倍首相は韓国について、「国際条約を守れない国」「国と国の約束が守れない」と言う。
韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は輸出規制強化について、「結局は日本経済に、より大きな被害が出るだろうと警告しておく」、「これまで全国民の力で経済危機を克服してきたように、今回も困難に打ち勝つだろう」と言う。
こういう感情論は抑えるよう毎日新聞は両首脳に説いているけど、この両者は比べられない。
まず安倍首相が言っていることは事実だ。
韓国側は慰安婦合意や日韓請求権を事実上、破棄してしまった。
国際法も日本との約束も守ることはできなかった。
これに対して文大統領の言うことは、現実的な認識を欠いた脅しと反日感情を刺激する煽り。
「全国民の力」で日本に対抗するよう呼び掛けるのは行き過ぎろう。
だから韓国はこうなった。
中央日報の記事(2019年07月18日)
韓国人77%「日本嫌い」…10人中7人は不買運動に参加
日本でも嫌韓感情が高まっているけど、ここまではない。
毎日新聞は、これはまず文大統領に言うべきだ。
両首脳が率先してナショナリズムをあおっていては、外交は成立しない。国民感情は悪化するばかりだ。
日本の輸出規制強化に対して、韓国側は具体的には手も足も出ない。
何も有効な手立てを打てない政府を見て、自国メディアの朝鮮日報は社説で「韓国大統領府の「戦略的沈黙」は無能と無責任の言い換えにすぎない」(2019/07/04)と批判する。
そんな韓国がついに動いた。
事実通信の記事(2019年07月18日)
「経済侵略」特別委に名称変更=韓国与党、日本の輸出管理強化で反発
韓国与党「共に民主党」は党内に設置した「日本の経済報復対策特別委員会」を、「日本の経済侵略対策特別委員会」に変更したと発表。
報復を「侵略」にグレードアップしたのだ!
日本に対して本当に何もできないから、ただただ悔しいというのがよくわかる。
韓国与党の仕返しは止まらない。
朝鮮日報の記事(2019/07/18)
韓国与党「経済戦犯国として記録される」 輸出規制巡り日本に警告
「共に民主党」が開いた「日本経済侵略対策特別委員会」の会議のなかで、チェ委員長は日本にこう警告した。
「日本発の経済大戦が現実のものとなるなら、日本は再び国際貿易秩序を崩壊させた『経済戦犯国』として記録されるだろう」
国際法を守ってほしいと言ったら、「わが政府と特別委は日本の経済大戦への挑発に対抗して多角的かつ能動的に準備して対処する」と言い返すとか、韓国はいつから北朝鮮になったのか。
それより、旭日旗を「戦犯旗」、日本企業を「戦犯企業」、安全保障上の対応をしたら「経済戦犯国」と、これほど戦犯という言葉が好きな国は世界で韓国だけ。
日本にこんなレッテルを貼るのは、自分たちを「戦勝国」とかん違いしいるからじゃないだろうか?
太平洋戦争が終わると韓国は、「戦勝国」として認めてもらおうとしたけど、アメリカやイギリスなど本当の戦勝国によって拒否された。
当時の李承晩大統領が韓国を「戦勝国」としてサンフランシスコ講和条約に参加することを求めたものの、(中略)日本と交戦する関係になかったために「戦勝国」として扱う根拠がないことからアメリカやイギリスをはじめとした連合国側から拒絶され、「当事国」になることができなかった。
「侵略」や「戦犯」と韓国は当たり前のように言うけど、これは結局、日本に勝つことも戦うこともできなかった悔しさが意識の根底にあるからだと思う。
政治家がこんなことをしていたら、「国民感情は悪化するばかりだ」とまた毎日新聞がなげいてしまう。
でもネットを見ると、日本国民にはわりと余裕がある。
・経済戦犯国www
・何でも「戦犯」だな
・そんな物言いで助かると思うなよ
・新語出たな
・THAADで報復されてた中国にも同じことを言ったのか?
・優遇措置をやめただけで戦犯なのか
・すでに「条約や国家間の約束を守れない国」として全世界に記憶されつつあるんですがねえ
・こんなことを言ってる国がホワイト国にしてもらえると思ってるんだろうか
良いか悪いか知らないけど、こっちもだいぶ慣れてきた。
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