こういう記事を読むと、韓国の被害者意識は底知れないと思う。
中央日報のコラム(2019年07月15日)
1995年に金泳三(キム・ヨンサム)大統領が「悪い癖を直す」と話したことで、1997年に韓国通貨危機に追い込んだ国も日本だ。
日本の経済戦争の挑発、日本よりも考えてこそ勝つ
1997年の通貨危機は「3度目の亡国」と呼ばれるほど、韓国国民に深い挫折感や屈辱をあたえる出来事だった。
ちなみに1度目の亡国は1910年の日韓併合で、2度目は1950年の朝鮮戦争。
でも通貨危機は自業自得だ。
韓国の金融機関はぼう大な不良債権をかかえてしまい、会社は次々と倒産する。
株価の暴落などから外資は一斉に引き上げてしまい、韓国中央銀行の外貨準備は底をつく。
そして1997年11月21日に、韓国は国際通貨基金(IMF)へ救済を要請した。
くわしいことはここをクリック。
自己破産したのは不幸なことだけど、それを「韓国を通貨危機に追い込んだ国も日本だ」と他人のせいにしてはいけない。
でも、「被害者意識は底知れない」と書いたように、韓国はどんな場合でも、日本との関係を「被害者と冷酷な加害者」という設定にしてしまう。
さくねん10月、韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる判決を出した。
そのあと日本が「日韓協定に基づく国家間の約束を破った」と怒ったのはご存知のとおり。
これについては、合意を一方的に破った韓国が一方的に悪い。
でも韓国はどんな逆境も跳ね返す。
上のコラムにはこんな記述がある。
加害者である日本が被害者になるというあきれる状況を韓国が自ら招いた。通貨危機当時のように日本が韓国に致命傷を負わせる可能性を懸念する人が多い。
約束を守った日本が加害者で、破った韓国が被害者になっている。
本当にあきれる状況だ。
日本を悪者にすることは、韓国では反対者がいないからとても簡単。
それで1997年の通貨危機については、よく日本が元凶扱いされる。
3か月前の中央日報のコラム(2019年04月22日)でも、元日本大使の柳明桓(ユ・ミョンファン)元外交通商部長官がこう話していた。
(1997年の通貨危機という)屈辱を経験することになった決定打は日本の短期外債の回収だったとみる。柳氏は「韓国を最もよく守るのが日本だと考えてきたニューヨーク・ロンドン・香港の金融市場は大変な事態になったとみて次々と韓国から資金を抜いた
このように「決定打を打った国」として日本は一方的に非難されるのだけど、1997年の金融危機当時、東京三菱銀行の韓国担当だった真田氏は、「それは全くの誤りです」「韓国の歴史認識は完全に誤っています」と憤慨している。
「韓国はもうダメだ」と欧米の金融機関が見放すなか、最後までドルを貸し続けていのが日本の銀行だったのだ。
日経ビジネスオンラインの記事(2015/3/5)
米欧が貸しはがす中、我々は最後まで引かなかった。「日本が引き金になった」とは言いがかりも甚だしい。これだけは記録に留めていただきたい。邦銀の担当者は本店を説得し、欧米が逃げた後も最後まで韓国にドルをつないだのです
「人民元圏で生きる決意」を固めた韓国 「日韓スワップ終了」を真田幸光教授と考える
日本側はこれほど支えていたのに、韓国メディアからは「韓国を通貨危機に追い込んだ国」といまでも言われてしまう。
それで、「日本の金融界には「恩を仇で返された」との思いが強い」と先述の真田氏は言う。
それでも当時のことをよく知る韓国人の中には、「日本は最後まで面倒を見てくれた」と話す人もいたという。
今は昔のはなし。
「約束した話が守られないのなら、貸した金も返ってくる可能性もない」と言って、財務大臣の麻生財務大臣が韓国との通貨スワップ交渉に応じようとしない背景にも、「恩を仇で返された」という日本金融界の思いがあるだろう。
どんなときでも「韓国は被害者で日本は加害者」という設定で見ているから、恩を恩として感じられなくなる。
だから、こんなとんちんかんな主張をはじめる。
朝鮮日報の記事(2019/07/19)で、韓国大統領府のキム・ヒョンジョン国家安保室第2次長がこう言っている。
「根本的に指摘すべきは、強制徴用という反人道的な違法行為で国際法に違反したのは日本だということ。こうした点を大法院判決が指摘している」
韓国大統領府「国際法違反の主体は日本」 徴用問題巡る外相談話に反論
自国が国際法違反の状態なのに、「日本政府は経済報復措置を直ちに撤回せよ」と大統領が迫る国だから、これも自然な反応か。
韓国海軍が自衛隊機にレーダーを照射したから日本が謝罪を求めると、「自衛隊機こそ危険な低空飛行をした」と怒り出す。
「韓国は国際法に違反した」と日本が非難すると、「国際法違反の主体は日本」と言い出す。
こういう発想は「ありがとう」と言うべきところで、「おまえのせいでこうなった」と恩を仇で返すことと根本は同じだろう。
「信頼関係に基づいた対話は難しい」という理由で、経済産業省が韓国との協議に応じないのもよく分かる。事実通信の記事(2019年07月19日)
韓国政府が事実と異なる説明を繰り返しているとし、日本側の不信感は強まっていると強調。
輸出規制、協議開催は困難=韓国対応に不信感-経産省
こちらの記事もどうですか?
コメントを残す