ノージャパンのツケは国民に。「望ましい反日」に悩む韓国

 

日本政府が8月2日、貿易上の優遇国「グループA(ホワイト国)」から韓国を除外することを決めた。
これに激怒した文大統領は国民の反日感情をあおることで日本に対抗する。

なぜか日本との約束を破った側が「(日本は)盗人猛々しい」と非難し、「国際法を守ってほしい」と訴える日本政府に「二度と日本に負けない」という宣戦布告で応答した。
何を言っているのかよく分からないけど、でもとりあえず国民にはうまくアピールできて、日本を敵視させることに成功したらしい。
でもそれだけ。
文大統領には日本の輸出管理強化に対する具体的な対応策はなかった。

韓国メディアは反日一辺倒の文政権を見て、そのツケを想像して不安をおぼえた。

中央日報の社説(2019年08月04日)

文大統領は「二度と日本に負けない」という剛気な発言で反日感情を鼓吹し愛国心に訴えるのに成功したかもしれない。だがどのように日本に対応して彼らの攻勢を克服するのかは明確でない。国民が耐えなければならない被害はまたどうするのだろうか。

銃声のない韓日経済全面戦争が始まった

韓国のSNSではこんなものが爆発的にシェアされた。

 

韓国紙のいう「国民が耐えなければならない被害」の例には、日本製品を扱っていた韓国企業がダメージを受けて、勤務日と給料が減らされたということがある。
国民の愛国反日で、仕事そのものがなくなるかもしれない。

日本企業で働くことを考えて、そのために努力してきた青年も文政権の被害者だ。

国際新聞(韓国語)の記事(2019-08-31)
*日本語は機械翻訳に修正をくわえたもの。

‘뉴스토리’ 우리도 ‘반일’ 대상인가요?…일본 취업 준비하던 청년들의 고충

私たちも「反日」対象ですか?… 日本の就職準備していた青年たちの苦情

 

26歳のペクさんはこのために3年以上も準備してきて、苦労のすえに日本企業から内定をもらった。
でもいまは「拡散した反日感情によって、売国奴や親日派」という周囲の声や視線に耐えている。
でもペクさんはまだましだ。
韓国政府がとつぜん日本の就職フェアを中止してしまったことで、日本での就職のために努力してきた「青年たちの就業機会自体が消えたのだ」という。
ちなみに日本企業に通う韓国人の数は62,500人で、ここ3年間の海外就職の3割(27%)が日本という。
これほど大きな比重を占めていたのに、政府はその道を閉ざず。
文政権の経済政策は失敗続きで、国内での就職は本当にむずかしい。
文大統領のしたことは代わりをしめさず否定だけ。

ノージャパンの被害者はまだまだいる。
大学の近くで日本風の居酒屋を経営しているキムさんは国民の不買運動の直撃をくらって、店は大打撃を受けた。
売上は半分に激減し、3人の従業員全員をクビにして、いまは1人で何とか店を続けている。
日本専門の旅行会社も同じような状態だ。
国際新聞が取材した日本関連の自営業すべてが、店を閉めることにならないか心配している。

「日韓間の葛藤に内国民の被害が大きくなっている状況で、望ましい反日運動の方向は何なのか」という言葉で記事は終わっている。

 

突っ込みどころ満載の記事で、どこから手をつけていいのか迷う。
とりあえず、韓国国民によるノージャパンの結果、韓国国民が傷つく状態は日本にはどうしよもうない。
「じゃ、やめたら?」なんて日本人が言ったら、韓国人は引っ込みがつかなくなってもっと熱くなるだろうし。
すると、いま日本政府が行っている「丁寧な無視」しかないか。

日本政府の決定とはまったく関係ないのに、「売国奴」「親日派」という視線にさらされている青年がいて、店がつぶれる不安をかかえて生活する人がいる。
その結果、「望ましい反日運動の方向は何なのか」と頭をかかえることになる。
こんな言葉を初めて見たけど、日本に「望ましい嫌韓」なんてあるんだろうか。

けっきょく日本は最初から最後まで何もしていない。
この間、日本政府は韓国に対して輸出を許可した物品もある。
要はしっかり輸出の手続きをすればいいのだ。

それと反日に「望ましい」ものはないと知れ。
「国民が耐えなければならない被害はまたどうするのだろうか」というのは文政権の課題で、「私たちも「反日」対象ですか?」という声は韓国社会が聞かないといけない。
日本が韓国の国際法違反の状態を認めるわけにはいかぬ。
けっきょく韓国の国内問題は韓国人が解決するしかないのだ。

「ノージャパン」から「ノーアベ」に変わったというけど、掛け声が変わっただけで本質は変わっていない。
文政権の反日姿勢が変わらなかったら、韓日関係は変わらない。

 

 

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2 件のコメント

  • >けっきょく日本は最初から最後まで何もしていない。

    この表現は不正確だと思いますね。最初に書いてある通り「韓国をグループAから除外して格下げ扱い」したじゃないですか。そのような扱いを日本にされたことこそが、韓国人にとっては腹の立つ原因になっているのですから。
    ただし、問題は、「なぜそのような扱いをされるに至ったのか、自分達にその原因があるのではないか」自己反省しようとは全く考えないところですね。自己反省しない限り「しっかりした輸出手続き」の方法を勉強しようなどという気は、起きるはずがない。最近になって正規手続きの上で許可を得た企業は、実は、そのことをよく分かっていますよ。(ただしその事実が国民に知られると反日政策にとってマイナスになるので、韓国政府もメディアも絶対に認めようとしませんが。)

  • その表現は韓国の自業自得を強調するために、あえてそうしたものです。
    日本は韓国への貿易上の優遇をやめて、中国やタイなどと同じ対応にしました。でも手続きをすれば輸出は可能ですし、不当で差別的な対応ではありません。
    グループAに戻りたかったら、韓国側が信頼を回復すればいいことです。
    だから、韓国側は「銃声のない韓日経済全面戦争が始まった」と言いますが、日本はそんな戦争を始めていません。
    韓国側の曲解から始まって、ノージャパンへ発展して自国民が困っています。
    この流れにおいて日本は何もしていません。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。