【日本の恥】英国・カナダのHPで「chikan(痴漢)に注意」

 

日本はやっぱり平和だった。
英メディア・エコノミストの研究機関が発表した「主要都市の安全ランキング」で、東京が3年連続のナンバーワン。
もはや王者。
2位がシンガポールで3位大阪と続く。
この結果をみると日本は「世界一安全な国」といっていい。

くわしいことはこの記事をどうぞ。

「世界で最も安全な都市」ランキング:トップ3に日本の2都市

 

日本のネットの反応を見ると、だいたいこの結果には納得しているものの、痴漢の多さを嘆く声がわりと多かい。
考えられる限りのあらゆる対策が取られているけど、なくならないのが痴漢行為。

以前、安全ピンを刺して痴漢を撃退する方法がネットで話題になったけど、これはやり過ぎ。
これをすると、刺した側が問題になる。
そんなわけでこのほど、シヤチハタが「痴漢防止スタンプ」を開発した。
このスタンプを相手に押して付属のライトをあてると、そこに「手のひらのマーク」が浮かび上がる。
これで痴漢を撃退することはできないけど、痴漢を証明する有力な根拠になる。

シヤチハタが試しにこれを売り出したところ、大反響。
500個のスタンプが30分で完売した。

それはそれでいいのだけど、男にとっては冤罪が怖い。
何もしてなくても、間違ってスタンプを押される可能性は否定できない。
そうなった場合は、「三十六計逃げるに如かず」だ。

関西テレビの番組「報道ランナー」(9月4日放送)で菊池弁護士がこう解説している。

個人的な見解ですが、冤罪なのに『痴漢だ!』と言われたら、逃げることです。無罪でしたら身に覚えがないわけですから、そこに留まって説明しなければいけない義務はないですので『すいません、先を急いでます』で。線路に逃げたりとか、相手を押しのけて暴力をふるったりするのはダメですが、速やかにその場を離れる、これしかないと思います。

痴漢防止スタンプ完売!でも押されて冤罪だったら…菊地弁護士「個人的見解ですが『逃げる』です」

 

相手と警察に行って説明しようとしても、「警察署の留置所行きになるかもしれません」という。

これにネットの反応は?

・もう東西で男女分けて間に壁作るしか手は無いな
・やっぱり逃げろって言ってるじゃないか
・車両にカメラ設置しろ
・痴漢防止スタンプはがし液が系列会社から発売される予感
・冤罪喰らったら人生終わりだぞ
・おまいらが電車に乗ったら、スタンプ押されまくりだなw 良かったな、モテて
・根本的な解決をしないで冤罪にだけ文句言っても何も解決しないわけで

海外でも痴漢行為はあるけど、日本ほど一般的ではない。
これほど深刻な社会問題になっているのは日本ぐらいでは?

中国の場合、やっと痴漢行為が刑事罰として認められた。

くわしいことはAFPの記事(2019年9月5日)をどうぞ。

「痴漢」が刑事罰対象に 上海で初めて

 

 

これはカナダ政府のホームページにある国別の治安情報で、日本については、外国人に対する犯罪は低いものの歌舞伎町・六本木・渋谷・池袋は少し注意するよう促している。

Crime against foreigners is generally low. Be particularly cautious in entertainment and nightlife districts throughout Japan, including these four in Tokyo: Kabukicho, Roppongi, Shibuya and Ikebukuro.

Safety and security

 

これとは別で、女性に対しては「chikan」に気を付けるよう言っている。

Women travelling alone may be subject to some forms of harassment. Inappropriate physical contact (chikan) may occur on busy subways and trains during the morning and evening commutes. There are women-only train cars during rush hour on some subway lines.

Women’s safety

痴漢対策で「女性専用車」がある国は日本以外にあるのだろうか?

 

イギリス政府も同じ注意を呼びかけている。

Reports of inappropriate touching or ‘chikan’ of female passengers on commuter trains are fairly common.

Safety and security

 

カナダやイギリス政府が日本では痴漢に注意するよう自国民に訴えている。
そのさいに「chikan」という日本語が使われているのを見ると、これは英語のひとつになっているのだろうか?という気がしてくる。
イギリス人に聞いてみたら、「chikanは一般的な言葉ではないし、普通の人は知らない。知っているのは日本に関心のある人ぐらい」と話す。
日本で痴漢被害にあって、警察に説明するときに「chikan」という言葉を知っていると便利だから、イギリス政府はこの日本語を紹介しているのではないか、と言う。
たしかに英語でいろいろ説明されるより、「チカン」と聞いたら日本人ならすぐに事態が分かる。

「chikan」は世界共通語になっていないけど、それは「まだ」という段階。
各国のホームページで紹介されたら、日本の恥は徐々に世界へ広がるはずだ。
シャチハタのスタンプが少しでも防いでくれたらいいのだけど。
でも外国人男性には冤罪防止策として、「逃げろ」が必要かもしれない。

 

 

こちらの記事もどうぞ。

外国人から見た不思議の国・日本 「目次」

外国人から見た日本と日本人 15の言葉 「目次」

 

6 件のコメント

  • 痴漢は犯罪ですから、当然罰せられるべきですが、やはり冤罪も問題ですよね。
    特に示談金目当ての冤罪事件は明らかに誣告であり、刑法172条虚偽告訴罪に罰則が設けられているにも関わらず、実際には適用れていないのが現状です。
    そしてそれが痴漢に対する批判を逸らしてしまっています。
    痴漢をでっち上げる女性も回り回って、結局は他の女性に対する痴漢被害を助長していることを知るべきです。
    また、
    女性=被害者=正しい
    という構図も問題ですね。
    立証責任を果たさないまま、証言だけで男性はほぼ有罪が確定してしまう。
    警察に微物検査やDNA検査を義務付けるべきだと思います。

    蛇足ですが、ごく少数の事例ですが、男性が被害者になる場合もあります。
    例えば昔、ある野球選手が痴漢ならぬ痴女に陰部をまさぐられたのですが、駅員に訴えても相手にされなかったそうです。
    また、戦時中、大本営の参謀が同様な事件に遭遇した時は、新聞で笑い話として面白おかしく報道されてしまったそうで。

  • chikanという単語ですが、これから日本への旅行者達の間であっという間にポピュラーな英単語になると予想されます。そもそも海外で痴漢行為があまり一般的でない理由が、日本のラッシュ時通勤電車のように混んでいる車輌があまりない(先進国では)ということと、もう一つ、痴漢行為などというのは、卑怯な臆病者がやることだという認識が一般的だからです。つまり、chikin野郎だからchikanに走る訳ですね。覚えやすいでしょ?
    もし海外でこんなことしたのが周囲にバレたら、下手するとリンチにあいますよ。自分で自分を抑えることが出来ないならば、合法的な風俗産業にでも行きなさい。なお、この手の商行為がより一般的であることも、おそらく、海外で痴漢行為があまりない理由の一つだと思います。

  • >痴漢行為などというのは、卑怯な臆病者がやることだという認識が一般的だからです。
    たしかにこれはあるでしょうね。chikinはchikanになりやすい。日本はサムライの国ですけど、盗撮は多いですし。
    日本で痴漢はなくならなくて、日本に来る外国人はこれから増えるでしょうからこの言葉は今後世界に広がる予感しかしませんん。
    ただあるイギリス人女性は、イギリスでは盗撮や痴漢が少ないけど、もっと凶悪な性犯罪が多いと言っていました。
    治安はやっぱり日本のほうがいいです。

  • 私は電車を利用しないのでほとんど関係ないのですが、ネットを見ていると男女別の車両を望む男性も多く驚きました。
    痴漢犯罪では女性の証言が本当に重要視されているらしく、一度疑われると無罪を証明するのはむずかしいようです。
    それで菊池弁護士も逃げることをすすめているのですけど。
    この問題は正直、解決の方法は見つかりません。

  • 自分は田舎者の男性ですが、首都圏で混んだ電車に一人で乗る時は、手荷物がなければ、対冤罪予防のため両手で吊革か鉄棒?を掴むことにしています
    過剰防衛とも思いますが、そもそも見ず知らずの女性に近接すること自体がちょっとイヤです
    chikanする人は、触ると自分だけでなく相手も気持ちいいと思っているらしいですが、相手は発情期ではないですからね
    他者との関係性が理解できなくてchikanするわけですから、刑務所よりも、ケアワークやスクーリングなどで、性格とか情緒を根本的に変える必要があると思います

  • たしかに痴漢も人によっては、精神的な治療という面でのアプローチも必要かもしれません。
    刑事罰だけでは対応できない人もいるでしょうし。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。