韓国の日常からわかる、日本に求める「正しい歴史認識」

「日本は過去を直視する必要がある」
「日本は正しい歴史認識を持たないといけない」

韓国はいつもそんなことを言う。
では韓国のいう「過去」や「歴史」とはどんなものなのか？
旭日旗への見方をふくめて、韓国KBSのニュースを見たらそれが理解できる。
＊KBS（韓国放送公社）は日本でいえばNHK。公共性や信頼性の高い放送局。

韓国語がわからないから確認できないのだけど、このニュースの中でレポーターかアナウンサーが「日本政府はいまも慰安婦の存在を否定しています」と言っているらしい。
＊韓国語のわかる人がいたら教えてください。
KBSがこんなことを言っては困る。
日本政府が否定したのは、強制連行説や性奴隷説といった根拠のない虚構。
政府が慰安婦を否定したなんて聞いたことがないし、小泉元首相や安倍首相は「心からのお詫び」をして、韓国側はそれを受け入れたはず。

韓国の高校生が教員と慰安婦問題への理解を深めるプロジェクトを進めて、市の協力を得てバス停にこの動画を設置した。
それをKBSが全国に伝えて、さらにYouTubeにも投稿したのだから、これは韓国人が考える「正しい歴史認識」と見て間違いない。
顔を血だらけにした女性が動物のように縄でしばられて、日本兵の銃剣の中、恐怖におびえて連行されていく。
これが創作でないなら、具体的な根拠を見せてほしい。
韓国のいう「正しい歴史認識」とはつまりこれなのだから、日本との共有は不可能ということがよくわかる。
白い服を着た先生の達成感というか、満ち足りた表情を見ると絶望的な気分だ。

でも韓国でこれは善行。
この高校生たちはこれから、地元の教育庁などと話を進めて官公庁のホームページや映画館でもこの動画を公開するつもりだという。
目的はひとつで、日本から真心の謝罪をうけるまで。
まあ、走り続けたらいい。

日本は過去よりも、現在の韓国を直視する必要がある。
こうした出来事を伝える日本のマスコミはほとんどないけど、韓国の国内ニュースで伝えていることが韓国の普通や日常で、ここから韓国人の常識や価値観をつかむことができる。

３週間ほど前の８月29日、日本の対韓輸出の管理強化にふれて、ムン大統領は日本をこう批判した。

「過去の過ちを認めも、反省もせずに歴史をわい曲する態度が被害者の傷と痛みをこじらせている」

「過去の直視から出発し、世界と協力して未来に進まなければならない」

慰安婦問題も徴用工問題もそれぞれ韓国が「最終的な解決」に同意していまの日韓関係があるのに、ムン大統領はそれをなかったことにする。
さらに開き直って、「一度合意したからといって過去の問題が、すべて過ぎ去ったのだと終わらせることはできない」と言う。
合意しても、あとになって「あれでは終わらない」と言い出す相手なら、話し合うだけ時間のムダ。

こうした言葉が出てくる土壌は、高校生による歴史わい曲動画を生み出したものと同じ。
つまり、これが韓国人のいう過去や正しい歴史認識。
日韓の歴史については、韓国では結論が最初にきまっている。
この結論は根拠より優先されるから、慰安婦問題についていえば「日本軍に女性が強制連行された」という結論に到達するよう情報の取捨選択が行われる。
そんな歴史教育が小学校から行われていて、高校性になるとどうなるかはすでに見た。
ムン大統領をはじめ政治もそんな認識を支えているのだから、日韓の歴史は両論併記しかないのだ。