【台湾人の日本旅行】イタリア人もビックリのお土産大量購入

 

日本が台湾を統治していた1942年(昭和17年)に、訪台した小説家の豊島与志雄はそのとき受けた印象をこう書いた。

一口に云ってしまえば、台湾では、自然が人間に勝っている。人間は自然に負けている。そこに淋しさがあるのだ。

「台湾の姿態 (豊島 与志雄)」

 

ボクも台湾を旅行中、現地に住んでいる日本人から、台北のような大都市でも花や果物、大雨などに自然の豊かさや大きさを感じるという話を聞いた。
いまでも日本人が台湾に行ったら、自然の力に圧倒されるかもしれない。

では、台湾人がいまの日本を旅行したら何を感じるのか。

 

ことし6月、梅雨直前の日本に3人の台湾人が旅行でやってきた。

全員が20代の女性でそれぞれなつみさん、サンディー、シェリーという。
そんなニックネームで呼んでいたから、本当の名前はいまでも知らない。
ニックネームを持つ台湾人はたくさんいて、外国人にはそれで呼んでもらうことが台湾ではよくある。
1人が日本人名なのは、彼女が日本語を勉強していたから。

そのときは伊豆半島を中心に3日間、車でいろいろなところを案内したのだけど、3人の台湾人の行動で印象的だったのは、お土産をめちゃくちゃたくさん買っていたこと。
それを見たイタリア人が驚くほど大量に。

伊東の城ヶ崎海岸で写真を撮るサンディーとなつみ

 

1人の台湾人が「どうしても富士山を見てみたい!」と言うから、新東名高速道路に乗って田貫湖へ行くことにした。
その途中、駿河湾沼津SAでトイレ休憩。

トイレに行って飲み物や軽食を買うだけなら10分ぐらいですむか。どうせ今日の天気じゃ富士山なんて見れないし、田貫湖で厚い雲のうしろにある富士山を想像したら白糸の滝に行って、そのあと伊豆に戻って堂ヶ島クルーズがいいかな…というプランは大幅にくるってしまった。
3人そろってSAのしかけた“トラップ”に引っかかって、なかなかそこから抜け出せず、建物を出たときには1時間を過ぎていたから。

そのSAで売っている物品が台湾人女子には魅力的すぎたのだ。
クッキーやチョコレート菓子に昆布のふりかけなんかを次々と買い物カゴに投下していく。
「このへんは何が有名なんですか?」と聞かれたから「駿河湾の桜エビかな」と答えると、桜えびのせんべいやクッキーに手をのばす。
それで結局、ここだけで1人5000円ぐらいのお土産を購入して、両手に大きな袋をかかえてSAを出ることになった。
3人の満足そうな顔を見ると、「もう田貫湖はいいよね?」という気になってくる。
このあと白糸の滝のお土産屋でも足止めをくらって、堂ヶ島クルーズに行く時間もなくなった。

ちなみに台湾ではカード払いが当たり前。
でも日本では、外国人が来るようなお土産屋でもカードが使えなかったことに、彼女たちはカルチャーショックを感じていた。
それと「おみやげ」という日本語は若い台湾人なら知っている人も多いらしい。

結局、駿河湾沼津SAと白糸の滝で日本に落としてもらったお金は1人5000円~8000円ほど。
でも日本と台湾では物価が違うから、重みも違う。

台北の地下鉄(MRT)の最低運賃は約80円だから、日本の地下鉄と比べるとほぼ半分だ。
なつみさんの場合、職場近くの食堂で昼ごはんを食べるとだいたい300円というから、これに日本のランチの半額ほどだ。
*魯肉飯(ルーローファン)というぶっかけご飯なら150円以下で食べられる。
大ざっぱにいって、台湾の物価は日本の半分とみていいから、1人1万円~1万6千円のお土産を購入したことになる。

 

台湾人のソウルフード(たぶん)、ルーローファン(滷肉飯、魯肉飯)

そこらの食堂に入ればメニューの中にきっとこれがある。

本来バラ肉など脂身を多く含んだ豚肉を台湾醤油、米酒 (米で作られた酒)、砂糖、油葱酥 (揚げた赤ねぎ)、干しエビや八角その他~、を食材に用いて甘辛い煮汁で煮込み、煮汁ごと白米の上に掛けた丼物である。

滷肉飯

 

その日の戦い、いや観光を終えて3人の台湾人が巨大なビニール袋を両手に持って、上の温泉旅館のようなゲストハウスへ戻ってきた。
バイトでフロント業務をしていたイタリア人が「こんにちは」と言ったあとすぐに、「それは何なんだ?君たちはこれから何をするんだ?」ときく。
ゲストをテロリストみたいに見るなよ。
何度か質問したあと、そのイタリア人はこれがすべて個人的なお土産と理解することができたらしい。

*台湾人の場合、家族や親せきとのつながりが深くてお土産をわたす人がたくさんいるし、日本の商品には高い信頼を置いていてパッケージもかわいいから、ついつい買ってしまうらしい。台湾人のお土産大量購入のわけは別の記事で書きたいと思う。

でも、彼女たちはこの日に駿河湾沼津SAや白糸の滝に行くことは想定外だったから、本番はまだこれからだ。
お土産は最終日に、東京のドン・キホーテや家電ショップで買うつもりと言う。
今日はこれでも肩慣らしだった。

一口に云ってしまえば、日本では、品ぞろえが台湾人に勝っている。台湾人は物欲に負けている。でもそこに淋しさはなかった。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。