個人的な話からはじめてソーリーだけど、ボクが小学生のころ、「こっくりさん」が大流行して先生から禁止令がでた。
複数の人が10円玉に人差し指を置いて、「コックリさん、コックリさん、おいでください。」とか言うと、コインが勝手に動き出すというもの。
「狐」、「狗(いぬ)」、「狸(たぬき)」から「狐狗狸」と書くようになったといわれる。
こっくりさんを知ってる人は多いと思うけど、いまの若い人はどうなんだろう?
そう思っていまネットで見てみたら、ヤフー知恵袋に「学校の教室でこっくりさんをやったら、あとで参加者みんながケガをした」という内容のオソロシイ投稿があった。(2019/8/26)
ボクも小学生のころ、こっくりさんの正体が気になった。
こっくりさんの謎を科学的に解明したのが、東洋大学の創始者として有名な井上円了(いのうえ えんりょう)
これもまた個人的なことだけど、ことしの夏、トルコ人と花火大会に行った。
花火がはじまる前、トルコ人を近くのお寺に連れて行くと、そこにはこんな天狗がまつられていた。
この強烈なビジュアルを無視できるわけがなく、「あの怪物はなんですか?」と聞くトルコ人に天狗の何たるかを説明する。
アイツは人知を超えた不思議な力をもっていて、空を飛んだり風を起こしたりする。(突風を「天狗風」なんていう)
人間に幸福や災いをもたらすことから、神のように敬(うやま)わられ、恐れらている。
そんな話をしてからトルコにも天狗のような存在がいるか聞いたら、「それはジンですね」と言う。
なんだ、ハイボールじゃなかったか。というのはいいとして、まずはトルコやアラブ世界にいるジンを知っておこう。
アラブ世界で人にあらざる存在であり、なおかつ人のように思考力をもつとみなされる存在、すなわち精霊や妖怪、魔人など一群の超自然的な生き物の総称である。
日本で最も有名なジンは、「アラジンと魔法のランプ」に出てくるランプの精(魔人)だろう。
「ジン」はアラビア語で、「目には見えず、触れることのできいないもの」という意味。
トルコ人の話では、「ジン」と3回続けて言うと悪いことが起こる。
1802年に描かれたジン
このときトルコにも「コックリさん」があるということを初めて知った。
でもそれもそのはずで、これはもともと欧米の「テーブル・ターニング」が日本に伝わったものだから、トルコにあってもおかしくはない。
テーブル・ターニングは19世紀にヨーロッパからアメリカに伝わった。
When the movement of Modern Spiritualism first reached Europe from America in the winter of 1852–1853
テーブル・ターニングをする人たち(19世紀のフランス)
日本では「こっくりさん」の正体は幽霊やキツネなんて言われるけど、トルコではどうなのか?
まあ答えは既出だけど、「トルコ人は、ジンがコインを動かしていると言います」ということだ。
このへんは文化の違いが表れていておもしろい。
ということは、参加者全員がケガをしたというのはきっとジンのしわざだ。
その名を3回唱えてしまったか。
このブログでも、その名を3回口にしましたね!ケガしないようご注意を。
おっしゃる通りです。
まったく気づきませんでした。
神社で買った厄除けのお守りがあるので、ジンには負けないと思います。
ここは神道のホームですから。