商品を売るためには、+アルファの付加価値があると効果的だ。
「期間限定」や「地域限定」といったことばを付けるだけでも、きっと売り上げは変わる。
韓国の場合、消費者の購買意欲をそそるために「愛国」という付加価値を付けることがよくある。
15年ほど前にソウルのスーパーで見たこの韓国のりもそのひとつ。
「独島は我らの領土」みたいなことが書いてあると思う。
パッケージに独島と国旗を載せるだけで、韓国のりから“愛国のり”に変えることができる。
愛国心が刺激されるから「買って応援」で、これを買い物かごに入れる消費者も出てくるのだ。
独島アピールは韓国では善行と見なされているから、これを買うのは「ちょっといいことをした」という感覚なんだろう。
日本でいえば、「売り上げの3%はチャリティーに使われます」という商品みたいなもの。
韓国には、「エグック(愛国)」と「ヒロポン(覚醒剤)」を合わせた「クッポン」という造語がある。
愛国心をくすぐられると、覚醒剤を使ったような快感を感じる。
覚醒剤に中毒性があるように、愛国活動も止まらなくなってしまう。
とはいえ韓国でもヒロポン(覚醒剤)は悪いものだから、「クッポン」という言葉も度を越した愛国心のように否定的な意味で使われることが多い。
この表現を使う人はきっと相手を冷めた目で見ている。
でも愛国者である自分に陶酔する人は多いから、韓国社会でクッポンは使い方しだいでかなりの効果を期待できる。
だからこの付加価値を付けようとする会社は多いのだ。
産経新聞のコラムで韓国通のジャーナリスト・黒田勝弘氏が(あきれ気味に?)こう書く。(2016.10.1)
愛国は反日に通じるから、慰安婦問題や領土問題、過去の抗日英雄をはじめ日本がらみの歴史を取り上げては愛国をアピールする映画やドラマ、イベント、報道などがそれにあたる。
反日、北批判…若者は「愛国ヒロポン」が大好き?
クッポンについて、くわしいことはここをクリック。
徴兵制度のある韓国では一般的に国民の愛国心は高い。
どれだけ使ってもロイヤルティや著作権はかからないから、クッポン・ビジネスに手を出す会社はいまでもよくある。
上の韓国のりはパッケージに独島と国旗の写真を貼っただけのシンプルなものだから、いまの時代、これではアピールにならない。
その点、宝海(ボヘ)醸造というメーカーがやった独島キャンペーンは韓国でも新しい発想だと思う。
海外へ輸出する製品のラベルに英語で、「Dokdo the first place of sunrise in korea(独島、韓国で最初に日が昇る所)」という文章を入れやがった。
これによってこの製品は国の内外で、韓国と独島を知らせることができるという。
ぼく個人の見方だけど、国内向けの愛国アピールは国民も飽き飽きしてるから、外国人に訴えるというのは、最大の国内向けアピールになる。
「Dokdo the first place of sunrise in korea」というキャッチコピーで、購買意欲をそそられる外国人がいるとは思えない。
海外向け、と見せかけた国内の消費者向けのクッポン・ビジネスだ。
酒造メーカーがこんなキャンペーンをしたところ、韓国の全国紙・中央日報が記事(2019.10.24)にして全国へ紹介してくれた。
メーカーの広報チーム長は今回の動機をこう話す。
日本の安倍政権が韓国を無視し、ユニクロが慰安婦をおとしめる広告で韓国国民を無視する状況で、韓国の歴史と文化に関心を持とうという趣旨で独島キャンペーンを企画することになった。
韓国酒類会社、輸出酒類に「独島、韓国で最初に日が昇る所」文言付着
日本の会社は政治と一線を引くところがほとんどだけど、韓国企業は積極的にからんでいく。
海外に独島を広報する会社があったら、韓国メディアが放っておかない。
こうして全国紙が無料で宣伝してくれるから、クッポン・ビジネスはおいしくてやめられない。
まさに覚醒剤だ。
でも韓国の若者には、こういう愛国アピールにうんざりしている人も多いと聞いたから、今回のキャンペーンは成功するかは未知数。
もしうまくいったら、2匹の目のドジョウが一度に100匹くらいでてくる。
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ここまで来ると韓国は日本を貶める事が生きがいのようですね。
あり得ないと思いますが、日本でも韓国製品不買運動は起こるかもしれませんし、そうなるとLINEは使えなくなります。
(LINEはNAVERの傘下だから)
また、北朝鮮主導で南北統一したら気軽に韓国に行けなくなるし、新大久保や鶴橋も廃れますね。
韓国にもいろんな人がいますし、これも韓国の一部の動きですね。
でも基本的な価値観は合っているから全国紙が記事にするのですけど。
日本で韓国製品の不買運動はないでしょう。意味のないことだと分かりましたし。