韓国がアメリカに慰安婦像をいくつも建てる理由は？

おや、今日このブログへの検索キーワードでこんなものがあったぞ。

ネットで調べてみたら、アメリカのワシントン近くで「平和の少女像」が建てられていた。
いま日韓関係は戦後最悪といわれるとほど悪化していて、「もう時間は残されていない。一刻も早く関係を改善しないといけない！」なんて韓国紙は連日のように書いているけど、和解ムードを自分でぶち壊す。
アクセルとブレーキを同時に踏むから車は前に進まない。

中央日報の記事（2019.10.28）ではまた日本が悪者あつかいだ。

米国で５番目に設置される少女像で、日本側の妨害により３年間も設置場所を確保できず倉庫に保管されていた。

３年ぶりに安息の地見つけた「平和の少女像」…米ワシントンＤＣ近くに設置

はじめ韓国側はこの像を公共スペースに建てたかったけど、それができなかったから、どこかの倉庫に入れられていたのだ。
それは日本の妨害というより、日韓の政治問題を持ち込んでほしくないワシントン側が公の場での設置を許可をしなかったから。これは日本人の常識から考えても十分理解できる。
それで今回、韓国人の私有地に像が建つことがきまったらしい。

このニュースを知った日本のだれかが「なぜアメリカに慰安婦像を？」と疑問に思って、このブログにたどり着いたのだろう。
韓国国内に建てるのなら支持も共感もできなくても、理解だけならギリできる。
でも、日韓の慰安婦問題と関係ないアメリカでこの像を５体も建てる理由となると、首をひねる人は多いと思う。
＊こんなことをしているから、「反日　うんざり」という状態になる。

でもそういう人はきっと、「ディスカウントジャパン運動」という言葉を知らない。

ディスカウントジャパン運動 (朝鮮語:디스카운트 재팬)とは、韓国による国際社会における日本の価値や評判を下げて、日本の地位失墜をめざす運動のこと。

ディスカウントジャパン運動

まず表向きの理由を見てみると、像を建てた側は「日本にしっかりとした謝罪と賠償を要求する象徴物であり、平和と人権、歴史教育の現場として保存するだろう」と言っている。

でも慰安婦問題は2015年の日韓合意で最終的な解決を確認していて、もうこれは終わった問題だ。
像を建てたところで、日本政府が謝罪や賠償をすることはあり得ない。
この２つはまったく結びつかないから、上の言葉はただの建前でしかない。

これは日本のメディア（TBS）はこう伝えている。（10/28）

悪化した日韓関係の改善に向けた見通しがたたないなか、新たな火種になる可能性もありそうです。

米首都近郊に慰安婦少女像が設置される

火種にならないわけがない。

実際のところこれは、「国際社会における日本の価値や評判を下げて、日本の地位失墜をめざす」というディスカウント・ジャパン運動のひとつだろう。
2013年にアメリカで慰安婦像が建てられたとき、韓国の全国紙・東亜日報がその意義を社説（８月２日）でこう説明していた。

この少女の像は、太平洋を渡って、日本で侵略や人権蹂躙の歴史を否定する人たちに、恥を悟らせることになるだろう。（中略）除幕式の当日、日本政府の公式的報道官ともいえる官房長官は、「きわめて遺憾だ」とし、「慰安婦問題を政治・外交的問題にしてはならない」と屁理屈を並べた。

「太平洋を渡って、日本の恥を悟らせた少女の銅像」

今回もこのときと同じで、アメリカの人たちに日本の“蛮行”を広く伝えて恥をかかせたいのだろう。
それだけとは言わないけど、この気持ちは間違いなくあるはず。
像を設置することが目的で、そうすることによって心が満たされる。だからこれを手段ととらえて、「像を建てることによって何をするんだろう？」と考えると目的が分からなくなる。
この像を建てたことで今回のミッションは達成されたから、いまはもう次の像の設置に向けて動き出していると思う。

慰安婦問題は2015年に解決したけど、終わりにさせたくない人もいる。
だから何かと理由をつけてこの問題を引っ張る。

韓国の団体がアメリカの地で「平和と人権、歴史教育の現場として保存するだろう」と思うなら、まずはアメリカ軍兵士の相手をさせられた韓国人女性の人権や歴史を保存するべきだ。