ポドルスキ~ザビエル:ヨーロッパ人が見た盗難のない国・日本

 

ポドルスキといえば元ドイツ代表の世界的なサッカー選手で、いまはJ1のヴィッセル神戸で活躍している。

ドイツのほかイギリス、イタリア、トルコでもプレーしていたポドルスキ選手が日本の印象を「本当に素晴らしい国」と表現してその理由をこう話す。

football-zoneの記事(2017.12.23)から。

「清潔で、人々は親切であり、そして安全。日本のあるスポーツショップでは盗難防止をしていないと聞いた。誰もそこで盗まないからね」

「清潔で、人々は親切…本当に素晴らしい国」 神戸FWポドルスキ、独紙で日本を絶賛

日本の自然も気に入っていて、「窓を見ると、海、山、緑が見える。本当に素晴らしい景色だ」と言う。

 

でもネットの反応をみると、素直によろこぶ人なんてほぼ皆無だ。

・日本サッカーの話をしないのは色々と思う所があるんだろうな
・転勤族だけど、どうしても誉めるとこのない土地に行ったら
とりあえず「人があったかい」と言っておけばいい
と元上司に教えてもらった
・盗難用タグのない店もあるからそのことだろう
大手のスポーツ用品店はちゃんとしてるだろうけど
・神戸は意識高いからな

近所のスポーツ店でも商品によっては盗難防止がされているけど、海外に比べたら、日本は安全で盗難の少ない国なのは間違いない。

 

 

こんなドイツの世界的選手ではなくて一般人だけど、先週の土曜日、ヨーロッパ人から同じことを聞いた。
このときはロシア人とリトアニア人の欧州組とベトナム人とタイ人の東南アジア組と一緒に、愛鷹山でハイキングを楽しんだ。

日本でハイキングをした外国人の感想。何に感動して驚いたか?

 

愛鷹山ではきれいな富士とご対面できる

 

山道を1.5㎞ほど走って小さな駐車場へ到着。
車から降りた一同を見渡し、「これから下山するまで、これが最後のトイレになる」と宣告すると、「じゃあ」と何人かがそこを利用する。

 

 

ここからでてきたロシア人が開口一番、「トイレットペーパーがたくさんあった!」と言う。
日本人のボクでも、こんな山中のさみしい駐車場のトイレに、これほどの紙が用意されているとは思わなかった。
しかも、水道がない代わりにハンドジェルが置いてある。
こういう細部への気配りや準備が完璧にされているところが、ロシアやリトアニアなどの東ヨーロッパとは違うらしい。

タイだったらこういう配慮は期待できない。
外国人にも有名な観光地で、かなり高い入山料をとる山でもトイレに紙がなかったとタイ人が語る。
ボクがタイを旅行していたときは駅の公衆トイレはもちろん、ショッピングセンターのトイレまで有料で、トイレットペーパーを使うならそれも購入しないといけないことがあって、あれには閉口した。

日本みたいに、飲み水とトイレや紙が全国どこでも無料という国は少ない。

トイレットペーパーをあれだけ置いてあるというのは、「盗む人はいない」ということが前提になっている。リトアニアの治安はフランス、イタリア、ドイツの大都市よりはいいだけど、こんなふうにはできないと言う。
外国人の話を聞いていると、この信頼感や安定感は東ヨーロッパや東南アジアではなさそうだ。

やっぱり日本はすごかった。
と言いたいところだけど、近所の図書館には「トイレットペーパーを盗むのは犯罪です」という注意書きがあったから、ここもそのうち紙がなくなるかもしれない。

 

 

さて上の人物はキリスト教を伝えるために戦国時代の日本へやってきた宣教師、フランシスコ・ザビエル。
上の2人にとっては、はるか先輩のヨーロッパ人だ。
ザビエルが所属していたイエズス会が日本に建てた大学が上智大学で、これもザビエルが進言したことによる。
くわしいことは上智大学のホームページで。

聖フランシスコ・ザビエルの来日から1967年まで

回りくどくなってソーリーだけど、上智大学の提携校である静岡サレジオのHPでザビエルの記録をみることができる。
16世紀に来日したザビエルは日本人を見てこんな印象をもった。

過去の生活においていろいろな地方を見てきた限りでは、それがキリスト信者の地方であっても、そうでない地方であっても、盗みについてこれほどまでに節操のある人びとを見たことがありません。

上智大学の原点 フランシスコ・ザビエルの志 

この感想は令和の日本を訪れたヨーロッパ人もきっと同じだ。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。