SNSを見ていたら、知り合いの韓国人が出張で日本へきていた。
彼にメッセージをしたら、その日の午後に羽田から帰国するということで今回は会えず。
「じゃあまた今度、スカイプで話しましょう」とメールをしたら、その10秒後に電話がかかってきたからビックらこいた。
日本人のボクの感覚だと、まずは日にちと時間を設定するのだけど、この韓国人はその過程をすっ飛ばしてすぐ反応した。
まさか“秒”で電話がくるとは思っていなかったし、このときは外にいたから電話はできずじまい。
「忙しかったらそれはそれでいいですし、とりあえず連絡してみました」と彼はメッセージを送る。
「パリパリ」(早く早く)は韓国人の国民性だから、「とりあえずやってみよう。やれば分かるさ」という反応はきっと彼だけじゃない。
ボクがソウルに行ったときには、別の韓国人がすぐにネットにつながらず、「遅いですねえ、イライラします。こんな会社はつぶれたほうがいいですよ」と怒っていた。
ボクの感覚では「普通」で、会社の怠慢とはおもえない。
とにかく韓国人は待てないのだ。
話はそれるけど、それが韓国人の強みでもある。
ベトナム人やカンボジア人の日本語ガイドから、「日本人はいつも決断が遅い。韓国人はリスク覚悟ですぐに決めるから、チャンスをものにできる」という話を聞いた。
でも日本企業は一度仕事を引き受けたら、時間もお金も正確にすすめるけど、韓国企業だと「思わぬ事態」が起こる可能性が高いという。
さて本日(12月24日)、1年3か月ぶりに安倍首相と文大統領による日韓首脳会談がおこなわれる。
いま韓国が心の底から願うことは、日本による対韓輸出の管理強化がなくなること。
7月1日前の状態、貿易手続きで優遇される「グループA(ホワイト国)」へもどることを切望している。
首脳会談をまえに、日本は輸出管理の一部を見直して(緩和ではない)、半導体製造に必要な原材料「レジスト」について輸出手続きを少し楽にさせた。
でも韓国側はこれに納得できず、きょうの首脳会談では日本にこう求めてくるという。
NHKニュース(2019年12月23日)
韓国側は「問題の解決には不十分だ」としており、日本に対し、全面的な見直しを改めて求めるものとみられます。
韓国大統領が中国到着 日中韓首脳会議出席へ あす日韓首脳会談
「パリパリ」(早く早く)の国民性が国レベルで表れている。
韓国の輸出管理が不十分だったからこんな問題が起きたのに、その点は一切スルー。
韓国がグループA(ホワイト国)に復帰するには、次の3つの条件をクリアする必要がある。
・日韓の政策対話を開いて、信頼関係を回復させる。
・韓国には通常兵器に関する輸出管理の不備があるからそれをなおす。
・輸出審査体制や人員の脆弱性を解消する。
これについて毎日新聞の報道で、韓国がこれらをクリアしてグループAに復帰には数年かかるだろうと日本政府関係者が話している。
安倍首相と話をしたからといって、いきなり「全面的な見直し」なんてありえない。
でも、待てない韓国はこれを求めている。
輸出審査体制を強化するために人員を増やしても、数だけでは意味がない。
それなりの専門知識を持った人間を配置させたうえで、たしかな実績を確認しないと判断できないのだから。
条件をととのえないといけない韓国側に、「問題の解決には不十分だ」なんて不満を言ってるヒマはないはずだ。
韓国が信頼回復に向けて努力すれば復帰するけど、形や数だけととのえて「これで条件はクリアした。早くグループAに戻せ」と要求してくる予感しかしない。
いますぐ全面的な見直しを求める韓国が、数年も待たされるなんてかなりの拷問だ。
日本人は果報を寝て待てるけど、果報が気になって寝れないのが韓国人。
それに、いま求められているのは韓国だ。
きょうの首脳会談で文大統領は、関係悪化の原因となった徴用工問題を解決する具体案を出すのかどうか?
安倍首相は日韓請求権協定を無視する韓国について、「国と国との約束は守ってもらわなければならない。日韓関係の根本をなすものだ」と述べ、首脳会談では「ムン・ジェイン大統領に対して日本の考え方をしっかり伝えたい」と話していた。
自分は義務を果たさずに、「問題の解決には不十分だ。全面的な見直しを改めて求める」というのは通じない。
では、首脳会談の発表を楽しみにしよう。
期待とちがう結果をみて、韓国側が怒り出すような気がする。
おまけ
この記事を書いたあと、中央日報でこんな記事(2019.12.24)を発見。
経済産業省「輸出規制、韓国と認識の違い…信頼回復に長い時間も」
日本の対応は国際的な約束に基づくもので、これには韓国の信頼回復の努力が必要だ。
それには相当の時間がかかるらしい。
でも日韓ではその点の考え方が全然ちがうから、経済産業省の関係者は「韓国政府と認識にギャップがある」という。
こちらの記事もどうぞ。
日本側の輸出管理体制強化を早急に緩和するよう求める韓国の姿勢は、韓国人の「パリパリ」気質とはちょっと違う種類の問題であるように思います。解決スピードの問題じゃない。問題を解決するために自分達が努力するべきことをやろうとせず、相手側にのみ譲歩を求める、自分勝手で無責任な韓国の考え方が問題なんです。
ルールを守れないような国とは、安全保障上の問題に目をつぶってまで貿易なんかする必要はない。
ここまで大きな外交問題の背景はいろいろあります。
韓国は日本に対してすべてを一気に片づけようとする姿勢がよくあるので、パリパリ気質をからめてみました。
けっきょく昨日の首脳会談でも、文大統領は徴用工問題の解決案を持ってきませんでした。
これでは話し合いの土台ができません。
こういう無責任な態度をとっているなら、日本もそれに応じた態度で接するべきですね。
パリパリ気質って日本人にもありますよね?ちょっと種類が違いそうですが。
電車の遅れ → 許さん!
エレベータの閉ボタン → 必ず押す(3秒で閉まるのが一般らしいです)
エスカレータの右側開ける → 日本人が始めた(そうです。)
ラインの既読 → 早く返事しろと催促する
渋滞 → イライラする
あおり運転・・・これは一部の人間だけかな?
「早くしなさい」 → 子供を叱るワードの上位
たしかに日常生活でそんなパリパリなところはありますね。
エレベータのボタンについては、まえにアメリカ人まえにが「日本人は急ぎだろ。すごくせっかちに見える」なんて言ってましたよ。
リスクや失敗がかかったことだと日本人は慎重に判断します。
それと「損して得取れ」の精神で、成功をつかむために時間と手間を惜しまないところもありますね。
韓国ではすぐに結果のでるものを研究しようとするため、それがノーベル賞をとれない原因になっていると韓国紙がよく指摘します。
エスカレーターの片側空けが日本で始まったという主張は、全くのウソ。ロンドンやニューヨークの方が全然早くからやっています。もちろん今でもそうです。日本では90年代くらいの東京からがようやくです。
英米の方が先行しているのは、「世の中には、他の人よりも急ぐ人・優遇される人がいても構わない(=何でも平等ではなく、競争の結果として優劣が存在することもある)」という格差を許容する考え方が昔から一般的であるからです。日本で、そのような考え方が広がったのは、さほど昔のことではありません。
現代の「片側空け反対論」も表向きは「危険防止」を前面に打ち出して入るが、おそらく、本当の理由としては「並んでいる人を抜かすのは許さん」という日本人的なやっかみが、かなりあると思われます。
日本人の平等観に仏教の「仏性」が影響をあたえたという話があります。
どんな人間にも心の奥底に仏性があるという意味での平等で、テストやスポーツができるという外面的にあらわれるものに関係ありません。
欧米ではキリスト教の考え方でそうした才能は神からあたえられたものだから積極的にのばすという考え方があります。
アメリカでとくに多いのですが、飛び級で学年をスキップできる制度がそのひとつです。
結果的に日本は出る杭は打たれるの「嫉妬の平等」になっているかもしれません。