【自画自賛】文大統領の“負けフラグ”に、韓国国民はうんざり

 

ネットの書き込みではよく「フラグが立つ」という言葉がでてくる。
アニメやマンガ好きの人には説明不用の常識だけど、知らない人のために書いておくと、その後の展開を予想させるキャラクターの言動をフラグという。

有名なのが「死亡フラグ」で、「この戦いが終わったら結婚しよう」「ここまで来たらもう大丈夫だ」なんてセリフが出てくると、だいたいその人物はあとで死亡する。
逆に「生存フラグ」だと、「この高さでは万が一にも助からない」と言われた人物は実は生きていて、後半の重要シーンでジョーカーとなる。

他にも恋愛フラグ、再会フラグ、負けフラグ、勝ちフラグなどがあるから、興味のある人はフラグ_(ストーリー)をクリックだ。

 

フラグというのは、立てた内容と逆の状況にならないと意味がない。
こういう逆神のような人が、身の回りに1人や2人はいるとおもう。
その人が「これは必ずうまくいく!」と言うと、聞いた側は絶望的な気分になるような。

いま世界を見てみると、「フラグの名手」に関して韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が他者を圧倒しているようだ。
ここ最近の文大統領のセリフはことごとく死亡フラグや負けフラグになって、現実では言ったことの逆が起こっている。

例えば文大統領は国内での新型コロナウイルスの感染拡大について、2月13日に「近く終息するだろう」と国民に言う。
でも実際には、その後から患者は激増。
30人ほどだった感染者が爆発的に増えて26日には1000人を突破し、3月11日では7755人(死者60人)と手が付けられない状態だ。

ちなみに韓国与党の院内代表も文大統領と同じころに、「ウイルスとの戦争で勝機をつかみつつある」なんてフラグを立てていた。
こういう見当違いの言葉が国民や医療関係者を安心させて、それが油断につながってその後の惨事を生んだと、韓国政府はあとで国内メディアから猛批判をくらった。

「終息するだろう」の発言責任を問われた政府側は、「経済の活力を取り戻すためのメッセージだった」と理解困難な弁明をして、韓国の野党は「根拠のない楽観を一言も謝罪していない」と怒る。
なんというか、韓国劇場だ。

 

でも文大統領はこれに懲りず、同じ失敗を同じようにくり返す。
文大統領は3月9日、政府がおこなった感染対策について「韓国は防疫の模範事例として(海外から)評価される」と豪語した。

するとその翌日、首都ソウルで過去最大の感染者が発生。
聯合ニュース(2020/03/10)

コールセンターでは狭い空間に多数の人が座って働いており、感染者はさらに増える可能性がある。
ソウルで起きた集団感染のうち、最も多く感染者が出たケースとなる。

ソウル最大の集団感染確認 コールセンター従業員ら50人超が陽性

 

この事態に中央日報も青ざめた。(2020.03.11)

コールセンター感染者、少なくとも83人…首都圏が危険にさらされている=韓国

このあと12日に100人を超えて、不安は現実となる。
ほかにもこの間、パク保健大臣が「わが国のコロナへの対応が世界的な標準として定着するだろう」と自画自賛していた。

大統領や大臣がノー天気なことを言っている間に国内の感染者はどんどん増えていき、中国に次ぐ世界2位となる。
さらに死者が50人を超えても、閣僚や次官らが「地球上どの国よりも迅速な措置」「患者数が多いのは防疫能力の優秀性を示すものだ」とホルホルする状況に、朝鮮日報は怒り心頭だ。(3/9)

小児感染病科専門医のマ・サンヒョク氏は「マスク需給問題も解決できていない政府が誤った対応に謝罪するどころか自画自賛することは患者、遺族、国民の心を傷付けることに等しい」と批判した。

50人亡くなっているのに…韓国政府は「地球最高の防疫」と自慢

 

明るい見通しを提示されたあとに、厳しい現実を突きつけられる。
期待を持たせたあとにガッカリさせられると、心が絶望的につらくなる。
嫌な例えだけど、「お子さんは助かります」と医者から言われたあとに、逆の結果となると心が折れる。
韓国ではそんな状況を「希望拷問」という。

文大統領や与党議員のしていることがまさにこれで、言うことが結果的に「死亡フラグ」や「負けフラグ」になっているから、現場の人間は疲労困憊、国民はウンザリしている。

朝鮮日報の社説(2020/03/11)

コロナとの戦争が2カ月近く続いていることで、現場に投入されている防疫関係者たちは疲れ果てている。(中略)この国では大統領と政府は暇さえあれば自慢し、そのたびに国民は「また何か問題が起こるのでは」と心配する逆さまの現象が起こっている。

文大統領「韓国は防疫の模範」と語った翌日にソウルで集団感染、少しの間でも自制を

 

これはつまり、政府は少しは黙れ、フラグを立てるなということですね。
生存フラグならよかったけど。

現実を都合よくねじ曲げたり解釈したりして、希望的観測でものを言う人は自然とフラグを立ててしまう。
そういう人は当然、信用を失って孤立する。
でも文大統領はそこまでの愚者ではない。きっと大丈夫だ。
というフラグを立ててみる。

 

 

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近くて遠い日本と韓国 「目次」 ①

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ②

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ③

 

5 件のコメント

  • 「フラグ」ですけど、前にお話しした「デタ」の件と同じく、IT産業分野の人たちからの用語らしいカタカナ語発音ですね。ゲームやソフトウェア開発の分野では「フラグ」、その他の分野では「フラッグ」(ごくまれに「フラーグ」)です。「フラグ」というカタカナ日本語の発音は、先頭の「フ(←実は英語では子音の「f」)」、または最後の「グ(←これも英語では子音の「g」)」にアクセントがあるので、発音の点からは完全に間違いであり、英語教育面では好ましくない読み方だと思います。原語に近づけるなら「ラ」にアクセントを置いて、しかも意図的に「L」で発音しなくちゃならない。一番近いのは、「フラーグ」の長音(-)を短めに発音したときかな。日本人にはかなり難しい発音です。
    Boots on the ground, show your flag! と厳しいことを日本へ向けて言ったのは、ブッシュ大統領でしたっけ?

  • 韓国を見ていると、上が上なら下も下と、つくづく思います。国民の民度以上のリーダーなど絶対に出てこない。ウリとナム、自己本位でいつも政治闘争を繰り返している。反日だけが団結できるキーワードかよ。
    ローマ法王ではないが、「霊的に生まれ変わるしかない」ですよね。
    自然災害は多いですが、日本に生まれて良かったと思います。

  • 反日をアピールすると支持率が集まる状況がある以上、それを最大利用する政治家がでてくるのも仕方がないでしょうね。
    ただそれに反発する韓国人もいて、歴史の事実にもとづいて正しい韓日関係を構築しようとする「反日種族主義」という本がでてベストセラーにもなりました。
    「霊的に~」はセウォル号沈没事故に対するもので特別ですが、反日を利用する韓国人に怒る韓国人が増えることを期待してます。

  • でも確かに防疫の模範かもしれません。 感染者が多いわりに死亡者数は他国に比べて低いですからね。
    だとしたらキムチ乳酸菌が効いているのかも。
    もしも東京五輪が中止や延期になったら韓国はそれ見たことかと浮かれるんでしょうね。
    終息間に合ってほしいな。

  • 新型肺炎の死亡率はすくないのですが、病院がいっぱいで治療をうけられずに自宅で亡くなる人がいます。
    同じ理由で他の病気で亡くなっている人も多いきがします。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。