さて、「外国人とお寺や仏教について、英語で話すときに役立つ英会話」の続きですよ。
これまで仏教に大切な3つの言葉について書いてきました。
「涅槃」は「Nirvana(ニルヴァーナ)」
「悟り」は「enlightenment(エンライトメント)」
「悟りを開く」は「attain enlightenment(アテイン エンライトメント」
では、仏教にとってと~っても大事な考え方である「輪廻(りんね)」という言葉を英語にしたら、どうなるか?
でもその前に、輪廻(梵語でサンサーラ:「流れる」の意味)という言葉の意味を確認しておこう。
生ある者が迷妄に満ちた生死を絶え間なく繰り返すこと。三界・六道に生まれ変わり、死に変わりすること。
(デジタル大辞泉の解説)
生きていたときの自分の行いによって、死後良い世界や悪い世界に生まれ変わる。
めちゃくちゃ悪いことをしていたら、最悪、地獄に生まれ落ちてしまう。
次の6つの世界を、グルグルと生まれ変わることを「輪廻」という。
「地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道」
さて、この輪廻を英語にするとどうなるか?
「Weblio辞書」で見てみると、困ったことに3つも訳語があるぞ。
・ transmigration of the soul
・the 《never‐ending》 cycle of reincarnation
・metempsychosis.
3つあるなら仕方がない。
まずは、この3つの「輪廻」の意味の違いを理解して1つ1つを正確に覚える。
そして外国人と英語で話すときに、その話の流れでの適切な「輪廻」を使い分けて言えばいい。
来世はそんなことができるような、優秀な頭をもって生まれ変わりたい。
そんなことができるわけがない。
3つの意味の違いを理解することに時間をかけるのも、もったいない。
どれか1つに決めて、覚えることにしよう。
三重塔、五重塔の「塔」ってどんな意味だっけ?
どれか1つを覚えるなら、「the 《never‐ending》 cycle of reincarnation」がいい。
でも、長くて覚えにくい。
これを短くして、「reincarnation(リンカネーション)」だけにすればいい。
実際にボクが外国人と英語で仏教の話をしているときは、この「リンカネーション」を使っている。
相手はちゃんと意味を理解しているし、これでOK。
でもこの言葉の良いところは、覚えやすいというだけではない。
この言葉を知ることで、キリスト教の理解にもなるのだよ。
「reincarnation」から「re」を抜くと、「incarnation(インカーネーション)」となる。
「incarnation」は、「受肉(じゅにく)」という意味を持った英単語だ。
「受肉(じゅにく)ってなんだ?」となると思う。
キリスト教の信者やキリスト教に関心がある人なら、知っているだろう。
けど日本でふつうの生活をしていたら、「受肉(じゅにく)」なんて日本語を聞くことはない。
「incarnation(受肉)」とはキリスト教の言葉。
これは、キリスト教にとって非常に大事な考え方だ。
きっと、仏教のとっての「輪廻(りんね)」と同じぐらい大切な概念。
外国人と接する機会がある人なら、キリスト教についても知っておいた方がいい。
今回の記事は仏教の輪廻についての話だから、これでおしまい。
次回、「incarnation(受肉)」について書いていきます。
さて、今回も最後に英会話の勉強をしてみますか?
これは、韓国を旅行中のアメリカ人の友人からもらったメール。
英語にしてみみよう。
・私たちは、2日前にピザと(フライド)チキンを食べました。
・私たちは、チキンの店を探して街中を歩きました。
・私は韓国を出る前に、本当に「moju(モジュ:韓国のお酒)」が飲みたい。
・「moju」って聞いたことある?
答え
・We had chicken and pizza two nights ago.
・We walked all around town looking for a chicken place.
・I really want to have moju before i leave.
*「i」は、もちろん「I」のこと。大文字にするのが面倒くさかったんだろう。
・Have you heard of moju?
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