そういえば、そんな話もありましたね。
毎日新聞(2020年4月18日)
徴用工問題では昨年末、韓国国会議長らが解決を図るための法案を議員立法で国会に提出した。日本側にも好意的な受けとめがある。こうした努力を無にしないよう考えてほしい。
韓国与党の圧勝 強い政権基盤を前向きに
コロナコロナでそれどころじゃなかったけど、いまでも日韓関係は続いてる。
でも、そのつながりは「戦後最悪」と言われるほど危機的で、日本と韓国の間をつなぐ線は細く伸びきっていて、もうすぐ切れるかもしれない。
もちろんそれは日韓双方に責任があって、それぞれが行動しないといけない。ということではなくて、この件に関しては韓国が悪い。
原因をつくった韓国側には解決する義務がある。
関係が氷河期に入った最大の原因は、毎日新聞が指摘した徴用工問題(徴用工訴訟問題)にあって、1965年の日韓請求権協定で解決したこの問題をいまになってひっくり返し、日本企業に賠償を命じた韓国最高裁がまずいけない。
国家間の合意を国内法で、一方的に否定するのは国際法違反。
それを是正するべき立場の韓国政府はこの状態を黙認し、「早くなんとかしてくれ」という日本の訴えを無視し続けたことで、戦後最悪の関係のできあがり。
日本は請求権協定にもとづいて、かなりがんばってばく大な経済支援金を韓国側にわたし、韓国はそれをもとに「漢江の奇跡」と呼ばれる経済発展を果たしていまの経済大国となった。
くわしくはここをクリック。
国交を回復した後に約25年に渡る円借款などを国内投資資金の元手にして、日本からの資金・技術援助を利用することで社会インフラを構築して経済発展を遂げた
このときお金を受け取った以上、徴用工問題はもう韓国の国内問題だから、韓国政府が解決しないといけない。っつーのに文政権は、「韓日が共に智恵をしぼって~」とこの問題を日本に押し付けてくる。
日本は事故に巻き込まれないよう距離を置いたほうがいい。
ちなみにそういう責任転嫁を英語で「パス・ザ・バック」といい、米国大統領はそれを許さず、「ザ・バック・ストップス・ヒア」(最終責任は私がとる)という決意で政治をしていたという。
くわしくはこの記事をどうぞ。
上にある「おしまい」というのは、日本政府関係者が言ったこと。
徴用工訴訟で原告側が差し押さえた日本企業の財産を現金化したら、それは自国企業の資産を不当にうばわれることと同じだから、日本政府も黙っているわけにはいかず、韓国に報復することになる。
そうなったら韓国政府も「報復返し」をするだろうから、いままでの日韓関係は一度終わってしまう。
そんな事態をふせぐために、韓国の国会議長ムン・ヒサン氏が提案したのが、韓日の企業と国民から寄付金を募って原告側に渡すという解決策だ。
といっても、億単位の金額が自発的意思で集まる保証はないし、そもそも日本側に金を出させるという点で、これは日本が求める国際法違反の是正になっていない。
でも、韓国が国家間の約束や国際法を守ることよりも、日本が韓国へ譲歩することを優先する人もいて「日本側にも好意的な受けとめがある」となる。
韓国の要求に応じて解決地点を動かすから、問題はいつまでも終わらない。
*「動くゴールポスト」を参照されたし。
日本では韓国が約束・宣言・合意・条約を、勝手に変更または無視して決定事項を履行せず、日本に追加要求をする状況を意味する時に使われる。
徴用工問題は日韓の間ではすでに解決して、日本は約束を守ったのだから、「韓日が一緒に」ではなくて、日本が受け入れ可能な解決策をまずは韓国側が提示しないといけない。
読売新聞も社説でそう言っている。(2020/04/18)
「元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)」問題を巡る対立を両国関係の足かせにしてはならない。文政権がまず問題解決に動くことが必要だ。
韓国与党圧勝 コロナ危機を追い風に変えた
でも文大統領はまだ寝ている。
いま進んでいるのは先ほどの韓国国会議長の案だけど、「元徴用工救済、韓国国会議長法案が判明 軍人軍属も支給対象 慰安婦財団の残金使わず」(2019年12月13日)と毎日新聞が伝えるようにムン氏は勝手に支給対象を広げてしまった。
日本がわたした慰安婦財団のお金を使おうと考えていたのだから、これはもう滅茶苦茶だ。
それでもムン氏はきょねん11月に、「解決策はこれだけだ」と言い切る。
実際、これ以外の解決案はいまはない。
でも、コロナパニックの陰に隠れてそれもなくなりそうだ。
中央日報の報道(2020.04.17)
大法院の徴用判決と日本の輸出規制による韓日関係の硬直は続く可能性が高い。突破口を開こうと提示されたいわゆる文喜相(ムン・ヒサン)案(韓日企業と国民が参加して被害補償)も第20代国会終了とともに廃棄される見通しだ。
<韓国巨大与党誕生>韓日関係で硬直続く可能性
ひとりで提案して、ひとりで引っ込めるというデタラメ。
日本はこの案に深くかかわらなくて正解だった。
毎日新聞は「こうした努力を無にしないよう考えてほしい」と言ったけど、ゼロにしたのは韓国側だった。
*まだ決まったわけじゃないけど、韓国紙の書き方から見て絶望的だ。
まあ好きにすればいいさ。
ムン・ヒサン案を廃棄して、韓国政府がまともな案を出さずに現金化を許してしまえば、そのときはおしまい、韓国さようならだ。
こちらの記事もどうぞ。
外国人(アメリカ人とヨーロッパ人)との会話がで盛り上がる話題
>韓国の国会議長ムン・ヒサン氏が提案したのが、韓日の企業と国民から寄付金を募って原告側に渡すという解決策だ。(改行)といっても、億単位の金額が自発的意思で集まる保証はないし、そもそも日本側に金を出させるという点で、これは日本が求める国際法違反の是正になっていない。
重要な点だから、正しく記述すべきだと思いますね。でないと、この文章の前後が繋がりません。
韓国の国会議長ムン・ヒサン氏が提案したのが、韓日の企業と国民(さらには日本の企業・国民)から寄付金を募って原告側に渡すという解決策
>ちなみにそういう責任転嫁を英語で「パス・ザ・バック」といい、米国大統領はそれを許さず、
この箇所ですが、米国で最もポピュラーなスポーツである「アメリカン・フットボール」の競技方式が念頭にないと、ピンとこないかもしれません。アメフットの攻撃開始の最初の動作は、必ず「パス・ザ・バック」で始まります。フロントからバックパスを後方で受けた司令塔のクォーターバックが、パスを投げるか、ランで攻撃するか、あるいは相手の意表を突いて自分で相手ヤードへ走り込むのか、といった攻撃パターンを判断するのです。
つまりトルーマン大統領は、自分をアメフットのクォーターバックに例えたのです。
だから、良いではないですか。韓国とは全てリセットして最低限の付き合いをすれば。関わって良いことなど記憶にない。日本はATMではないのだ。丁寧な無視を貫こう。
>韓日の企業と国民(さらには日本の企業・国民)
これだと日本が重なってしまうような。
なるほど。「パス・ザ・バック」にはそんな意味があったのですね。
アメリカン・フットボールの知識が前提のこういう言葉がでてくるのか。勉強になります。