きょねんの夏、韓国で始まった日本製品の不買運動。
このときの韓国国民の怒りは相当なもので、日本企業のロゴが描かれた段ボール箱を市民団体がいっせいに踏みつぶしたり、日本製のビールやジュースをぶちまけたりするパフォーマンスは日本のテレビ番組で何度も取り上げられた。
結果、韓国を好きでも嫌いでもない「無関心ゾーン」にいた知人はドン引きし、韓国に対して悪印象を持って嫌韓サイドにやや傾いた。
あの激しい不買運動を見させられたら、同じように動いた「中立派」は多かったはず。
日本政府が韓国をホワイト国から除外したことを、韓国政府が怒って抗議するのはいい。
でも、文大統領が「(日本に)二度と負けない」「(日本は)盗人猛々しい」と国民の反日感情をあおったことはいただけぬ。
政治問題で対立してもそれは両政府の間にとどめておくべきで、国民を巻き込んではいけなかった。
韓国の政治家やマスコミがあおりにあおった結果、国民のノージャパン運動は手が付けられないモンスターとなった。
そのころSNSでシェアされていた「ボイコットジャパン」のロゴ
これは韓国製品の購入につながったから、不買運動をビジネスチャンスととらえた韓国企業も多かった。
日本製品不買運動はその後、一時の勢いは落ちたものの韓国社会で継続して行われていて、きょねん11月には、韓国マート協会のキム会長が「1つの文化として定着した」と表現する。
「私たちは経済貿易報復が撤回されるまで、歴史の反省があるまで不買運動を継続する」とキム会長は熱く語ったとか。
くわしいこの記事をどうぞ。
「不倫は文化」という言葉は日本で聞いたことがあったけど、韓国では不買が文化になるらしい。
個人的に韓国の人たちには「熱しやすくて冷めやすい」というイメージがあったから、ノージャパン運動が半年も続くとは思っていなかった。不覚。
でもこのときにすでに、ノージャパン運動の「毒」は韓国にも回っていた。
国民による日本旅行ボイコットの直撃を受けたのが韓国の航空会社や旅行会社。
それでこちらとしては、「見せてもらおうか。その文化とやらがいつまで続くか」という思いで冷ややかに見ていた。
でも意外にも長続きしちゃって先日、中央日報にこんな記事が載っていた。(2020.08.10)
全般的にはすぐに止まるものと予想されたが、日本製品の不買運動が1年が過ぎた今でも絶えず続いている
止まらない日本製不買運動1年…ビール84%・乗用車51%輸入減少=韓国
なんだ。韓国紙も「熱しやすくて冷めやすい」と思っていたのか。
日本製のビールや乗用車などの輸入が大幅に減った一方で、日本製バイクの輸入額は1年前に比べて約230%も増えた。
これはコロナの感染拡大でデリバリーが激増した結果で、韓国製のバイクを韓国人が嫌がって、性能のいい日本製を買い求める人が多いらしい。
同じことを別の全国紙・朝鮮日報も記事で報じる。(2020/08/10)
日本製品不買運動から1年 ビール・車などの輸入減続く=韓国
「ノージャパンなんてすぐに止まる」と韓国紙も内心では予想していたけど、いまになって見れば、一部ではこの動きが定着している。
キム会長が指摘したとおり、不買はひとつの韓国文化になったらしい。
でも、「日本製品の不買運動が1年が過ぎた今でも絶えず続いている」と伝える中央日報は、その事態に戸惑っているように見える。
多くの日本人を「嫌韓サイド」に傾けたことをふくめて、その「毒」はむしろ韓国社会に浸透しているからだろう。
こちらの記事もどうぞ。
> 日本政府が韓国をホワイト国から除外したことを、韓国政府が怒って抗議するのはいい。(改行)でも、文大統領が「(日本に)二度と負けない」「(日本は)盗人猛々しい」と国民の反日感情をあおったことはいただけぬ。
ははは、ポピュリズム政治とは、そういうものですよ。勝手にやらせておきなさい。
> 「ノージャパンなんてすぐに止まる」と韓国紙も内心では予想していたけど、いまになって見れば、一部ではこの動きが定着している。(改行)キム会長が指摘したとおり、不買はひとつの韓国文化になったらしい。
そもそも、憲法から政策から教育体制から全て何でも「反日」が基本にあるので、別に何ら不自然なことではありません。日本にとって韓国は「隣国である」というだけ。その実態をこれまで日本へ(わざと)伝えてこなかったメディアの責任が大きい。
まあ、彼ら自身がそうしたいのだろうから、「恨」を抱えて生きていけばいいですよ。
韓国へ進出して不買運動の痛手を受けている企業もあるでしょうが、それは想定範囲内のカントリーリスクであり、進出した企業自身の責任です。事前の市場調査が入念であれば予想できる類のことです。