せんじつフィリピンで悲惨な事故が発生したらしい。
まにら新聞の記事(2020.09.02)
財宝探しの4人生き埋め
トンネルを掘って財宝探しをしていたというフィリピンの若者4人が、トンネルの壁が崩れたことで生き埋めになってしまった。
レスキュー隊が救出作業を続けているものの状況は絶望的だとか。
じつはこの事件、じつは日本人と無関係というわけではない。
というのはこの4人のフィリピン人が探していた財宝とは、旧日本軍が残したという「山下財宝」だったから。
いまもフィリピン人を魅了するこの伝説を生んだのは、日本陸軍の軍人で大将だった山下 奉文(やました ともゆき:1885年 – 1946年)。
ニックネームはマネーの虎、ではなくて「マレーの虎」。
彼について、フィリピンにはこんな言い伝えがあるという。
太平洋戦争の末期、東南アジアで集めたばく大な金塊を、山下大将率いる日本軍がフィリピンから日本本土へ運ぼうとしたけど、敵の攻撃が激しくなったことで輸送を断念し、フィリピン内に隠しておいた。
終戦後にその金塊を引き上げようと考えていた関係者が連合国軍によって処刑されたため、財宝はフィリピンのどこかにいまも眠ったまま…。
日本に住んでいたフィリピン人に、フィリピンでいちばん有名な日本人は誰かきいたら、「ヤマシタ!ヤマシタを知らないフィリピン人はいない!」と太鼓判を押す。
山下財宝についてくわしいことはここを見てくれ。
日本軍による占領後にフィリピンに入植した日本人が、大戦後の引揚げ時に現地に埋めた財産等が実際に見つかることもあって、こうした伝説が真実味を持ったという説もある。
山下財宝の価値は日本円で100兆円という説もある。
フィリピンが買えるかも。
これは日本で言えば、江戸時代末期に、徳川家復興のために江戸幕府がばく大な軍資金を地中に埋めたという「徳川埋蔵金」のようなものか。
1868年4月に江戸城が無血開城となった際、当時財政難に喘いでいた明治新政府は幕府御用金を資金源として期待していた。ところが城内の金蔵は空であったため、幕府が隠匿したと判断した新政府軍による御用金探しが始まった。
さてこのニュースについてどう思うか、フィリピンにいる日本人やフィリピン人に聞いたところ、こんなコメントが到着。
・彼らはとにかくアホなんだろう。
・我々の感覚からすればそのようなリスクをおかし、ムダに時間を浪費する事はを非常に馬鹿げているのですが、彼等にとっては真剣勝負なのでしょう。また、彼等の労働に対する対価が低すぎるために一か八かの勝負に走らせるのではないかと思います。
・90年代始め頃までは大掛かりな採掘作業をしている連中の中には、日本人が資金を出してフィリピン人を雇って財宝探しをしていました
・濡れ手に泡の人生が信条!たとえ見つけても、濡れ手に泡の親族や友人が集まって直ぐに消えてしまうけど。
(これはフィリピン人の意見)
・最近のテレビでも、息子夫婦を事故で亡くしたけど「宝探しは息子の思い!」と継続して、ついにGETした人がいました❣️
山下財宝を?と思って聞いたら、「スペイン遭難船🚢の金貨ですよ!^_^」とのこと。
フィリピンには、仕事とお金はないけど時間だけはあるという人が山ほどいるから、そういう人が無謀なトレジャーハンターになることが多いらしい。
それに山下財宝を都市伝説ではなくて、事実と考えている人もいる。
けっきょく背後にあるのは、フィリピンの貧困と教育の問題か。
なかにはフィリピンのトレジャーハンターから、こんなメッセージをもらった日本人もいる。
詐欺ということでいえば、日本ならM資金のようなものだろう。
戦争終了後、日本を占領した連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が日本中で接収した金や銀などを原資とする国の秘密資金。それがM資金。
この都市伝説を信じてだまされる人は昔からいて、ことしも朝日新聞に31億円をだまし取られたという記事があった。(2020年6月27日)
GHQの秘密資金? 被害額31億円、M資金詐欺の手口
これじゃ、山下財宝を信じるフィリピン人を笑えない。
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