【いま日本で人気の伝統文化】外国人が風呂敷を好きな理由

 

ことし7月から、全国のコンビニ・スーパーでレジ袋が有料になった。

それでエコバッグを使う人が増えたのは分かるとして、この結果はまったくの予想外。

【試される民度】日本で急増する“エコバッグ万引き”

でも有料化のおかげで、いま若い人たちの間でこんな日本の伝統文化が人気らしい。

NHKニュース(2020年9月3日)

SNS上では、「風呂敷をエコバッグ代わりに購入した」というツイートなど、風呂敷をバッグの形に結んだ写真の投稿が増えています。

若い世代にも「風呂敷」人気 レジ袋有料化で

 

風呂敷はこれまで40代~60代の女性がよく使っていたけど、いま風呂敷界で地殻変動が起きていて、20代30代の男女の関心が高まって売り上げも好調だとか。
最近の若者には、鮮やかな配色やかわいいフルーツのあるデザインが人気という。

この伝統回帰にネットの反応は、意外と冷めていた。

・店内で結び目が解けてばら撒く未来しか見えない
・そんな若者見たことねえわ
・インスタ映えとかだろ
すぐに廃れる
・本や書類を運ぶときは風呂敷便利なんで、鞄の中に常備してるわ。紙の手提げ袋だと破れるからね
・どこの異世界で人気なの?
・風呂敷は日本の文化として残すべきだけど
コンビニのどこで包めばいいの?

 

 

風呂敷を「物を包む布」と考えれば、その起源は奈良時代までさかのぼり、正倉院の宝物にはそれらしきものが残されている。
語源については平安時代、お風呂に入る前と後に日本人は布を広げてその上で服を着替えていて、その布を「風呂敷」と呼んだのが始まりという説がある。

この日本文化はいまでは海外にも知られていて、英語版ウィキペディアには項目が作られている。
風呂敷がいつどうやって海外へ伝わったか見てみたら、第二次世界大戦中に、捕虜となった日本兵が東南アジアの地図が描かれた風呂敷を持っていたという記述があった。

A historical example during World War II is a personal map printed on cloth captured from a Japanese soldier. (中略)It is a synthetic fabric furoshiki.

Furoshiki

 

幕末や明治時代に来日した外国人もこれを見たと思うけど、西洋と風呂敷の出会いについてはなぜかこの説明しかない。

 

もともとは縁起の良い唐草模様も風呂敷だと泥棒のイメージ

 

日本ではビニール袋の代わりに風呂敷を使う動きがあると、日本に興味のある外国人に伝えたところ、こんなメッセージが返ってきた。

・I love those!
I wish more sustainable practices (which are more traditional and soooo beautiful) were more widely adopted here in Japan (and everywhere else 😊).

それが大好き。
持続可能な方法(より伝統的でと~っても美しいもの)が日本や他の国でも、もっと広く採用されたらいいのに。

・Even the plastic bags were popular I still liked furoshik better.

ビニール袋(プラスチックバッグ)がよく使われていたときでも、私は風呂敷の方が好きだった。

・Kawaii!
My old neighbor is Japanese and she taught me how to tie up my bento box like this as a child. She would babysit me since I was 3 years old. Lots of beautiful memories with her, she is very traditional! 💕

かわいい!
むかし近所に日本人がいて、わたしが子どものころ彼女はお弁当箱の包み方を教えてくれた。
彼女は、私が3歳の時から子守りをしてくれた。とても古風な人で素敵な思い出がたくさんある。

・I think the edo period has a lot to offer Japan, and really, the world.

江戸時代には、日本や世界が学ぶことがたくさんあると思う。

 

 

・Love Furoshiki i , I’ve received some gifts this way, & then used the Furoshiki to either re wrap another gift or repurposed it into something else.

風呂敷が大好き。
この方法でプレゼントをもらったことがあって、その風呂敷で別のプレゼントを包んだり、別のことに再利用している。

Awesome ‼️
I always always want to learn how they do that and also their bento 😗

すごい!
わたしはいつもいつもそのやり方(風呂敷の使い方?)を学びたいと思っている。
お弁当も。

・I think they are gorgeous. Almost too beautiful to use!

ゴージャスだと思う。美しすぎて使えないかも。

Love it!
I wrap up presents to my family!

大好き!
わたしは家族のプレゼントを風呂敷で包んでいる。

・Love it, I want to receive something like this🤗😊

わたしもこういうモノがほしい。

・I have a furushiki in my handbag to put shopping in.

買い物用にハンドバッグには風呂敷を入れている。

・i like it😁 but its not really applicable to our country coz so many thieves

良いと思うけど、わたしの国では泥棒が本当にたくさんいるからむずかしい。

・furoshiki is great for gift wrapping though, instead of using wrapping paper and paper gift bags at Christmas. I already stopped wrapping christmas presents a long time ago.

クリスマスギフトでは包装紙や紙の袋を使う代わりに、風呂敷で包むのがいい。
私はもうずっと前にクリスマスプレゼントのラッピングはやめた。

 

ということで、日本に興味のある外国人に風呂敷は大人気のようす。
ワインや食べ物などの手土産を風呂敷に包んで、友だちの家に持って行ったらよろこばれたという人もいたし、なかには風呂敷を羽織ものとして使う人もいた。
見た目がとてもきれいだし、再利用できて環境にやさしいというところもポイントが高い。
いまの時代、オシャレでエコなものはどこの国でも歓迎される。

 

風呂敷で包んだワイン

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。