あした1月8日、日韓関係を破壊するような判決が出るかもしれない。
中央日報の記事(2020.12.29)
韓国の日本学科教授「慰安婦訴訟で日本政府敗訴時は韓日関係は破綻」
日本政府を相手取って起こされた慰安婦問題をめぐる訴訟で、あした結論が下されることになっている。
10人以上の元慰安婦の女性が日本に対し、1人につき1億ウォン(約1000万)を賠償せよという訴えを2013年に起こした。が、日本政府は「一国の裁判所が他の国を訴訟当事者として裁くことはできない」という国際社会のルール(主権免除論)を理由に訴訟参加を拒否。
ぶっちゃけて言えば、この訴訟は世界基準からすればデタラメなものだったから、日本は「戦略的無視」を続けてきたわけだ。
そのことは、ものごとを客観的にみることのできる人なら十分わかっている。
この訴訟について韓国の日本学科の大学教授、イ・ウォンドク氏はこう話す。
「日本が主張する国家は外国での裁判を免除されるという主権免除は、国際秩序を守るためには必須の要素」
「元徴用工訴訟で予想外の判決が出たため、日本では心配する見方もあるが、国際的な常識から考えれば日本政府が敗訴する可能性はないのではないか」
でも、小泉元首相が「人生には三つの坂がある。のぼり坂、くだり坂、そしてまさかである」と言ったように、この世の中、いつ何が起こるかわかりゃしない。
国際常識からすれば日本の敗訴は考えられないけど、「まさか」が起きた場合、「日韓関係は破綻してしまう」とイ教授は心配する。
たしかにいまの韓国はわからない。
ムン政権の韓国には国際常識が通用しないところがあって、日本は何度もそれに悩まされてきた。
1965年に「最終的な解決」を確認したはずの元徴用工問題では、最高裁がそれをひっくり返して日本企業に賠償を命じる判決を出し、両国関係を戦後最悪のレベルにまで悪化させたのは記憶に新しい。
国家間の合意をどちらかの国が一方的に否定するのは国際法違反。
なのに韓国はそれをしたから、あしたの判決で“あってはいけないこと”が起きても個人的にはもはや驚かない。
実際、韓国の弁護士の中には、「人権侵害にあった被害者が被害を補償されるための最後の手段として裁判に出ただけに主権免除原則を適用しないだろう」とみる人もいる。
ただもし日本が敗訴したとしても、控訴することはないだろう。
先ほど書いたように、日本政府はこの裁判自体を不当と考えているから、どんな結果になってもさらに上のステージで争うとは思えない。
だからきっと、あしたの1審が最終審になる。
これで日本に敗訴を言い渡されたら、政府は韓国にそれ相応の痛みを与えるだろうし、今夜、震えて眠るのはあちらの方だ。
日韓関係が破綻するかもしれない!
という割にはこのニュース、日本ではあまり報じられていない。
まだ結果は出ていないからというのはもちろんとして、日本企業の資産現金化に比べれば、この裁判結果は注目する価値もないと考えているのか。
それとも、「国際的な常識から考えれば日本政府が敗訴する可能性はないのではないか」と韓国の教授が言うように、いくら何でも今回に限っては「まさか」はないと思っているのか。
まあ後者だろう。
どちらにしても明日それが分かる。
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この件に関して、「主権免除の原則が有効とされるかどうか」という話はよく聞くのですが。
不思議なことに、その国の司法に「判決を執行するだけの権力があるのか」という話は聞きません。いくら韓国側原告団が勝訴となって、日本政府へ「賠償せよ」と命じる判決を出したとしても、日本政府をその判決に従わせるだけの「執行権力」が伴ってないとしたら無駄なことでは?
ま、判決だけでも日本を負かして悪者にできればそれで満足なのかもしれないですが。