日本人のピースサイン:韓国人が感動したこと・文化の違い

 

きょう1月13日はピース記念日。
といってもこれは平和のピースじゃなくて、タバコのこと。
太平洋戦争が終わった翌年、1946年の1月13日に高級たばこの「ピース」が発売されたことから、それにちなんでこの記念日がつくられたってわけ。
第二次世界大戦が終結した直後で、疲弊して混乱状態にあった日本で夢や希望、平和な未来を願ってピースという名称がつけられたという。

いまの日本人が写真を撮る時によく使う「ピースサイン」はそれを象徴しているかも。

 

数年前、知人の韓国人女性がワーキングホリデーで東京に住んでいた。
当時は女子大生、いまは会社員として韓国で働いている彼女から、日本で学んだとても大事なことに、写真を撮るときに顔が小さく見えるピースの仕方があると聞いた。
韓国人女性にとって顔を小さく見せることは、死活問題と言っていいほどの重大事らしい。
それで、指で作ったピースをほおにくっつけのるか、それとも顔の前に出して遠近法を利用するのか知らんけど、とにかくピースサインで顔が小さく見える方法を教わって、「日本人は天才か!」とその韓国人は感動したという。

個人的な経験なんだが、日本人や韓国人の女性は小顔に見せるテクニックに興味があるけど、アメリカ人やイギリス人は「へ~。それが?」とそっけない。
ピースサインは西洋由来のものだけど、いつものように日本で独自の進化をとげたらしい。

 

日本でピースサインが使われるようになったきっかけは、1970年代にタレントの井上順さんが主演したCMやテレビ番組で、このサインを使っていたことだと言われる。
くわしいことは「ピースサイン・日本での普及」をクリック。

その後、写真撮影時のお約束として日本で不動の地位を築いたこのサイン、いまでは裏ピース、ダブルピース、たてピース、さらにそれらを応用したいろんなピースがある。
写真だけではなくて、何かに成功したときや「やった!」と喜びを表すときにもピースは日本でよく使われている。

でも、国境が変われば文化も変わる。
だから外国人と一緒にいるときには、気を付けたほうがいいことがある。
手のひらを自分に向ける「裏ピース」は、イギリスやオーストラリアなどでは相手を侮辱する意味があるから。
相手に中指を立てる「f〇ck you!」と同じようなニュアンスだろう。

かといって普通にピースをして写真を撮ると、その画像から指紋を取り出されて、個人認証に悪用される危険性があるというからこっちも注意が必要だ。
これからも日本人はピースサインを使い続けるだろうけど、時代が進んでモノが多機能・高性能になると、いろいろ便利で面倒くさくなる。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。