マンホール(カバー)からわかる、アメリカと日本の“らしさ”

 

女性同性愛者(Lesbian)、男性同性愛者(Gay)、両性愛者(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)の頭文字をとってLGBTという。
これは性的少数者を表す言葉のひとつ。

最近の日本社会は性別欄のない履歴書が販売されるなど、こうした人たちの権利を尊重する方向で進んでいる。がアメリカほどじゃない。

マンホールの「マン」という言葉はトランスジェンダー(性別越境者)の人たちへの配慮に欠けている!ということから、カルフォルニア州のバークレー市は2019年に「メンテナンス・ホール」に改称した。
同時に「マンパワー(労働力)」は「ヒューマンエフォート(人力)」、「妊婦(pregnant woman)」は「妊娠中の従業員(pregnant employee)」に変えられた。

くわしいことはこの記事を。

【アメリカのポリコレ】LGBTに配慮してマンホールも名称変更

全米すべての都市がこうではないけれど、イギリス人に話すと「とてもアメリカらしい話だ」と言う。
もちろん日本がアメリカをマネればいいわけではないし、正解はそれぞれの国によって違うとはいえ、性的少数者への配慮でアメリカが世界トップレベルにあることは間違いないだろう。
「メンテナンス・ホール」はその一例。

 

日本の場合、マンホールではなくてそのカバーに「らしさ」が表れている。
この前、インド人とタイ人と一緒にハイキングをしたとき、スタート地点でインド人がコレを見つけ足を止めて写真を撮っていた。

 

 

「わたしは日本のマンホールのフタが大好きなんだ。その都市で有名なものやキャラクターなんかが描かれていて、本当に質が高いから芸術作品だよ」

と称賛するインド人に、「それ消火栓じゃん」というツッコミは遠慮してほしい。
彼はコレクターで、日本のいろんな街でオシャレでユニークなマンホールカバーを見つけては写真に収めてきたという。
彼ほどではないけど、タイ人も日本のマンホールカバーには時々、「すごい!」と思わせるものがあると話す。
「インド人もビックリ」という言葉のように、インド人から見ると、想像を超えたものが日本にはけっこうあるようだ。

 

 

英版ウィキペディアのマンホールカバーの項目でも日本は特筆されている。

According to Remo Camerota, the author of a book on the subject titled Drainspotting, 95% of Japanese municipalities have their own cover design, often with colorful inlaid paint.

Manhole cover

 

「ドレインスポッティング」という本の著者(レモ・カメロタ?)によると、日本の自治体の95%が独自のカバーデザインを持っていて、多くの場合、カラフルなペイントが施されている。

あるアメリカ人はこれまで日本で撮ったマンホールカバーの写真と一緒に、こんなメッセージをSNSに投稿していた。

「Everywhere I go, I look for ‘manhole covers’. Japan has some of the best I’ve ever seen throughout my travels. Perhaps some of you can identify where I was based on these photos.」

どこへ行っても「マンホールのフタ」を探します。
私がこれまでの旅行で見た最高のものが、日本にはいくつかあります。
これらの写真がどこで撮ったものか、分かる人もおそらくいるでしょう。

マンホールのフタを芸術作品にするのが日本人の“らしさ”なら、LGBTの人たちに配慮してマンホールという言葉から「マン」をなくしてしまうのがアメリカ人の視点や発想だ。

 

 

こちらの記事もいかがですか?

がんばって日本語を学ぶ外国人!ひらがなの学び方・教え方。

外国人の価値観とタトゥー/アリアナグランデの「日本好き」

アメリカ人の日本の印象は?信頼関係・歴史・文化・盆栽など

 

3 件のコメント

  • マンホールの蓋は自分も写真撮っているけど、自治体がデザインを変えてもも話題にならないので定期的に専門のブログをチェックしないとならないのが困る。

  • >マンホールの「マン」という言葉はトランスジェンダー(性別越境者)の人たちへの配慮に欠けている!ということから、カルフォルニア州のバークレー市は2019年に「メンテナンス・ホール」に改称した。
    > 同時に「マンパワー(労働力)」は「ヒューマンエフォート(人力)」、「妊婦(pregnant woman)」は「妊娠中の従業員(pregnant employee)」に変えられた。

    この辺、どうもついて行けないなぁ。マンパワー⇒ヒューマンパワーでOKならば、マンホール⇒ヒューマンホールでいいと思うのですが。その方が簡単だし。(おそらく、humanの発音がwomanを容易に連想させるから不可なのかも?)
    妊婦が性差別表現って言ったところで、現実に妊娠できるのは女性だけなのだから。何が問題なのかちっとも理解できません。
    そもそも英語は、代名詞をはじめ、性差に基づく表現が多すぎですよ。日本語を見習ってはどうか。

  • コメントを残す

    ABOUTこの記事をかいた人

    アバター

    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。