新型コロナ対策の切り札となる「ワクチン接種」が、日本では今日からおこなわれる。
一方、それができない隣国は、切ない目で日本を見つめていた。
中央日報の社説(2021.02.17)
韓国人はこのようなワクチン接種先進国を羨む視線で見守るしかない。
ワクチン接種でOECD最下位、K防疫の惨憺たる現実=韓国
いつの時代でも、防疫においてワクチン接種は重要だ。
しかし、「使わぬ宝はないと同じ」と言うように、その準備が整っても、人びとが嫌がって接種を拒否したら意味はない。
日本には抵抗感を持つ人が多いらしく、「ご褒美」作戦をおこなう自治体も出てきた。
宮代町(埼玉県)では接種率上げるため、ワクチンを接種した人に1000円分の商品券をわたすことを決めた。
「できるだけ多くの人に打ってもらいたい。どうすれば接種してもらえるか」を考えたと町の担当者は語る。
この発想にネット民の反応は?
・接種は断固拒否(爆笑)
・はあ?2桁足りないんですけど
・ヤクルトでええやろ(´・ω・`)
・ワクチン打たない奴は感染したら病院行って高額入院費用請求されるからな
・ええやん
補助金出して自粛させるより
よっぽど前向きだわ
さて、この「GoToワクチン」は成功するのだろうか。
ワクチン接種に対する「恐怖心」は、海外に比べて日本人はとくに高いかもしれない。
それができないために「羨む視線で見守るしかない」という国があれば、早く接種のために人びとが何時間も待つ国もある。
ワクチンのリスクは人類平等のはずなのに、日本では、接種してもらうために商品券を配布する自治体がある。
話は変わって、ここからは江戸時代末期の日本の話だ。
当時、宮代町と同じアイデアを思い付いた人がいた。

医者で蘭学者でもある緒方 洪庵(おがた こうあん:1810年 – 1863年)は、歴史の授業で必ずならう重要人物。
彼は天然痘(てんねんとう)治療に貢献し、日本の近代医学の祖といわれる。
天然痘は激しい苦痛や高熱をともない、しかも致死率の高い恐ろしい感染症だ。
『日本書紀』にある「瘡(かさ)発(い)でて死(みまかる)者――身焼かれ、打たれ、摧(くだ)かるるが如し」という記述は天然痘だと考えられている。
この病気にかかると、身体を打たれて、焼かれるような苦しみを味わったのちに死んでいったらしい。
そんな恐ろしい病気にはワクチンを体内に入れる、牛痘種痘法による切痘が効果的と知った緒方洪庵は「除痘館」を開いて種痘を始めた。
*種痘(しゅとう)とはワクチン接種のこと。

種痘

天然痘で苦しみ人(16世紀・アステカ)
「これで天然痘の苦しみから人びとを解放することができる!」と考えた緒方洪庵の前に立ちふさがったのが「迷信」だった。
これをすると牛になる、子供がおかしくなるといったウワサが流れて、種痘を拒否する人が続出。
そこで洪庵は怖がる大人や子供に、種痘と引き換えに米やお菓子をあげようと言う。
不安や恐怖をなくすのではなくて、それを上回る「ご褒美」を提示することで人びとを動かした。
江戸時代から現在まで、日本人にはこのやり方が有効らしい。
それにしても自腹でワクチン接種をして、プレゼントまであげちゃうとか緒方洪庵とは神か。
「日本の近代医学の祖」といわれるだけはある。
このあと、種痘を受けた子供は天然痘にかからなかったという事実が証明され、迷信は崩れ去った。
令和の日本人なら、さすがに「牛になる」レベルの迷信を信じる人はいないけど、何らかの変化を恐れる人はたくさんいる。
さて埼玉県宮代町の試みや日本のワクチン接種が成功して、コロナウイルスの感染状況はこれから減少するのか。
そして夏に五輪は開けるか。

赤い「さるぼぼ」はもともとは天然痘除けのお守りだった
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