「相手の立場で」と日本に要求し、自分は無視する文大統領

 

「われわれは過去を忘れることはないが、過去にとどまるつもりもない。日本もそのような姿勢を持ってほしい」
「歴史を鑑みて、手を取り合っていくことが東アジアの平和と繁栄の道」

きょねんの3月1日、独立運動の記念演説で、日本にこう訴えた韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領。
ことしの3月1日はどうか?
「過去に足を引っ張られてはいけない」、「過去の問題は過去の問題として解決し、未来志向的な発展により力を入れなければならない」とあまり変わらず。

そもそも過去にとどまって、足を引っ張られているのは一体どこの韓国か。
両国政府の合意で元徴用工問題や慰安婦問題の解決を確認した日本は、この問題を一度も蒸し返すことなく、未来に向かって進んでいる。
言ってることの逆をしているのが文政権の韓国だ。

この演説で注目された文大統領のワードは『易地思之(相手の立場で考えること)』で、日本に対してこの姿勢が大事だと強調。
日本からお金を受け取った後に約束を破った韓国がこう言うのだから、「いやいやいや」という日本のツッコミはもはや避けられない。

でもその前に、韓国国内にも、『易地思之』という素晴らしいコトバを白々しく感じる人は多そうだ。
そのセリフはきょねん言うべきだったし、もし文大統領が日本との関係を本当に大事と感じるのなら、日本の立場で考えて、今回の演説の中でひと言でも東日本大震災にふれるべきだった、と中央日報の記者が書く(2021.03.03)

地震は日本にとって現在進行形の傷だ。しかし記念演説17.7%に達する韓日関係言及部分のうち地震関連の内容は0字。「易地思之」が残念だ。

大統領様、もう遅すぎるのではないですか=韓国

 

「過去に足を引っ張られるな」、「未来志向的な発展に力を入れなければならない」とアピールしても、これまでの文大統領の行いを考えると全て霧消してしまう。
これまでの韓国による合意違反を思うと、もしろ反感を買う。
でも、あの地震について哀悼の意を表されたら、これは批判できないし共感せざるを得ない。
少なくとも、「歴史を鑑みて、手を取り合っていくことが東アジアの平和と繁栄の道」よりは、日本人には効果的だろう。

「0字」が象徴するように相手のことは何も考えず、『易地思之』と言うのは実質、「日本は韓国の立場で考えろ」と一方的に譲歩を要求しているのと同じこと。
そもそも関係悪化を引き起こしたのは韓国側だった。
その是正を求める日本の要求を、これまで文政権は一貫して無視してきた。無意味なことならした。
日本が納得できるような解決策を提示することなく、日本を話し合いの場に引きずり出すことだけをいまの韓国政府は考えている。
『易地思之』はその手段のひとつ。

きょねん韓国の大学教授らが、その年の世相を表す四字熟語として選んだのが『我是他非』。
これは「自分は正しくて、他人は間違っている」という意味で、さすが韓国の教授たち、政府の考え方を正確に見抜いていらっしゃる。
いまでも文大統領はこの誤った考え方をしているとしか思えない。

 

これまで『有言不実行』できた、文大統領のコトバは中身がすっからかん。
全体としてきょねんの演説よりも、日本との関係を重視していることはわかるものの、四文字熟語を言うぐらいで変えられるほどいまの韓日関係は甘くない。
実際、『易地思之』を口にして韓日友好を訴える文大統領に対して、日本は「大事なのは行動で示すこと」と突っぱねた。
いまさら何を言っても日本の政府・国民には響かないし、多くの韓国国民も相手にしないだろう。

大統領様、もう手遅れではないですか。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。