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今回の記事は中国と日本のことなんで、こんなニュースを取り上げてみました。
2017年1月3日の産経新聞の記事。
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で3日、中国海警局の船4隻が航行しているのを、海上保安庁の巡視船が確認した。中国当局の船が尖閣周辺で確認されたのは3日連続。
第11管区海上保安本部(那覇)によると、4隻は海警2101、海警2307、海警2337、機関砲のようなものを搭載した海警31239。領海に近づかないよう巡視船が警告している。
日本本土にいる日本人としては、沖縄の人たちの声に耳にかたむけることは大事だと思う。
2013年3月4日、石垣島の八重山日報がこんなことを社説でうったえていた。
ちょっと長いけど、中国軍と向き合う沖縄(石垣島)の現状とそこに住む人たちの気持ちを考えてもいいと思う。
【八重山日報】「日本の防衛力強化に抵抗する人達は、中国の軍拡には言及しない。尖閣問題は対話・日中共同開発での解決は困難」
地震や津波への備えに異論はほとんど出ないのに、紛争への備えとなる防衛力強化には盲目的に抵抗する人たちがいるが、中国の海軍力の増強には言及しない。「紛争は起こらない」を前提にした国の安全には疑問が生じる、平和はただあるものではなく勝ち取り守るものだ
これからの中国を指導する世代は尖閣諸島が自国の領土だと信じて疑わない世代で、対話で相手を説得することは無理であろう。
このような状況下では、時が経つほど問題解決は困難になり、紛争の危険性も高くなるだろう
(中略)
尖閣問題をこのまま放置していては、石垣市の一部である諸島を中国に差し出すようなもので、長引かせるほど日本は不利な状況に追い込まれる。
早急に実行支配を具現化する灯台、避難港、通信設備などの整備が必要だ。
この3年前の記事と上の記事を合わせて見た場合、日本政府が沖縄の最前線にいる人たちの声にどこまで応えてきたのか疑問。
ボクもそうだから上から目線では言えないけれど、本土にいる日本人も沖縄の人たちのことをどれだけ考えたきたのだろう?
平和はただあるものではなく勝ち取り守るものだ
尖閣問題をこのまま放置していては、石垣市の一部である諸島を中国に差し出すようなもの
石垣島の人たちが、こうした主張を3年前からしていたことを知っていた本土の日本人はどれだけいたのだろう?
争いごとは基本的には、話し合いで解決するべき。
でも、自分たちは中国軍が来ない安全なところにいて、「話し合いで解決をすればいい」というのは無責任。
これでは、負担を石垣島の人たちに丸投げしていることと同じなのだから。
まあ、まずは、下の地図を見てくださいな。
緑の線が「九段線」「ここはオレたちのものだ!」と中国が主張している領域をあらわす線のこと。
でもこれは、中国がそう言っているだけ。
日本政府はこの中国の支配を認めていないし、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は九段線に「法的根拠はない」と判断している。
中国がこう主張して、中国国内の地図に書き込むことはいい。
でも、こうした中国の政治的な主張をあらわした地球儀を日本で売っていたら?
そりゃ、問題だ。
しかもそれが、日本の子どもたちに向けたものだったら、なおさらですね。
2017年1月3日の産経新聞の記事で、その問題を取り上げていた。
「九段線」入り地球儀、大阪の会社が全国販売…中国から輸入、政治的意図反映か
大阪市内の卸売会社が国内で販売する中国製の地球儀に、中国が自国の権益を主張するため南シナ海に設定した「九段線」が表記されていることが2日、分かった。
上の地図の緑色の破線(九段線)と同じところに赤い線がある。
この地球儀を販売している会社は、こう言っているらしい。
同社は「係争中の“国(こっ)界(かい)”を記した」と釈明するが、南シナ海をめぐる中国以外の周辺国の主張には触れておらず、専門家は「中国の政治的意図を反映した商品だ」と批判している。
この会社は、中国の政治的主張をしているだけ。
それでそのまま「これで押し通す予定」というのはあまりに無責任だ。
この中国が主張する九段線については、2014年にアメリカも批判している。
「九段線」米国から徹底論破された中国 猛反発「フィリピンの肩持つのか」
ダニエル・ラッセル米国務次官補(61)=東アジア・太平洋担当=は2月、米下院外交委員会アジア・太平洋小委員会の公聴会で、中国政府に九段線の法的な位置付けを明確にするよう求めた。それまで批判を避けていた米政府が、国際法に違反するとの認識を示したものとして注目を集めた。今回の報告書はこれを文書によって明確にしたものだ。
中国政府が政治的な主張をするのはいい。
でもそれを一方的に取り入れた地球儀を日本で販売するってのは、マズイんじゃないかなあ。
そんなことをしてると、「学研トイズ」みたいになっちゃうよ?
2008年にも、同じようなことがあった。
「学研トイズ」が販売していた地球儀が、中国の政治的な主張を取り入れたものだとして問題になっている。
このときは中国政府の指示を受けて、台湾を「台湾島」と表記していたことがマズかった。
結局、学研トイズは解散してしまう。
下の記事は、そのことを伝える「j-cast」の記事。
学習研究社は2008年1月17日、子会社の学研トイズを解散し、今後、学研グループでは地球儀全般の製作および販売を自粛する、と発表した。(中略)これは、学研トイズが07年秋から中国の工場で地球儀を製造した際に、中国政府の指示で台湾を「台湾島」と表記していたことが発覚したため。
それにしても、な~んで同じミスを繰り返してしまうのか?
いろいろな原因があると思うよ。
でも、「日本人が日本の領土に対して意識が薄い」ってことが関係していると思う。
韓国人の独島(竹島)への思いを知ると、それをよく感じる。
韓国には、学校に「独島部」という部活動まである。
韓国人までとはいかなくても、もう少し日本人が日本の領土・領域に関心をもっていい。
この記事で言いたかったことは、この地球儀のことではない。
この問題をとおして、「日本人が日本の安全や平和について、もっと考えてもいいんじゃないの?」ということを伝えたかった。
地震や津波への備えに異論はほとんど出ないのに、紛争への備えとなる防衛力強化には盲目的に抵抗する人たちがいるが、中国の海軍力の増強には言及しない。
平和はただあるものではなく勝ち取り守るもの
中国を指導する世代は尖閣諸島が自国の領土だと信じて疑わない世代で、対話で相手を説得することは無理であろう。
尖閣問題をこのまま放置していては、石垣市の一部である諸島を中国に差し出すようなも
地震や津波から日本を守ることについては積極的に言うけれど、日本の安全保障になると口を閉ざしてしまう。
その結果、日本の端にある石垣島が声をあげる。
声をあげても、ほとんどのマスコミはその声をすくおうとはしない。
大事なことだから、もう一回言うよ?
石垣島の人たちが、こんな主張を3年前からしていたことを知っている本土の日本人はどれだけいたと思う?
ほとんどいない。
自分たちは中国軍が来ない安全なところにいて、「話し合いで解決すればいい」なんていうのは無責任。
なにはともあれ、まずは「今、日本の端で何が起きているか?」ということを知ることが大事。
八重山日報へのリンクをはっておくので、沖縄の現状を見てください。
でも、中国の政治的な主張と一般の中国人は別ですよ。
最近、「へえ」って感心したことがあったから、それを紹介してこの記事を終えたい。
中国の高校生が映画「君の名は。」のシーンを黒板に描いた。
そのクオリティーの高さが話題になっている。
黒板アートで「君の名は。」、まるでポスターと見紛う完成度―中国
これらの美しい作品を描き上げたのは、杭州高級中学の高校1年と2年の学生。このようにハイレベルな黒板アートを目にすると、なんて才能にあふれた高校生たちなんだと感嘆を覚えざるを得ない。写真は同校の代表的な建物である紅楼を題材に、中国画の技法を取り入れて描かれた黒板アート。
高校生が描いたクオリティーの高い絵は上の記事をクリックして見てください。
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