ゴディバの由来となった、11世紀イギリスの「全裸夫人」

 

ドッキリではなくて、ある日突然、全裸の客がフツウに店に入ってきたら?
そのインパクトなら、海外メディアが報じてもおかしくない。

イギリス紙デイリーメール(30 January 2022)

Cheeky moment man waltzes into a service station NAKED – before casually paying for his fuel and walking out

いまのコロナ禍にあるオーストラリアのシドニーで、ノーマスクどころか全裸の男性がガソリンスタンドに併設されたコンビニみたいな店に入ってきて、レジで支払いを済ませると平然と出て行った。
その動画が公開されて、オーストラリアを越えてイギリスでもニュースになる。
英語の文章で強調したい部分は大文字にするから、「NAKED」というのは衝撃の大きさを表しているに違いない。

これに日本のネット民の感想は?

・オーストラリアじゃ普通だわ
・服を買いに行くために給油する必要があったのだろう。
・これが、若くてきれいな女の子だったら、周りの反応も違うかな。

日本では、アクセルとブレーキを踏み間違ったことによる「ダイナミック入店」はあるけど「全裸入店」はない。
理由は不明だが、「その日は暑かったから」というシンプルなものと思われ。
でも、さすがにこれは「オーストラリアじゃ普通」ではなくて、常軌を逸しているから記事には「crazy」という言葉がある。
ただ「若くてきれいな女の子だったら」周りの反応も違うし、ニュースどころか伝説になって、さらに有名企業のロゴに採用されるかもしれない。

 

 

いまマクドナルドで売ってるゴディバのホットチョコ。
19世紀にイギリス人が固体にする方法を見つけるまで、チョコレートは飲み物だったから、この「ホットチョコレート」は実はチョコ本来の姿なのだ。

では、ゴディバのロゴになっている全裸の女性に注目してほしい。
この女性は11世紀のイギリスにいたゴディバ伯爵夫人(Lady Godiva、ゴダイヴァ夫人)で、一糸まとわず馬に乗っているは「crazy」ではなくて、彼女に深い慈悲や愛があったからこそ。
コベントリーの統治者で伯爵の夫が容赦なく重税を押しつけ、肥料にまで税金をかけて貧しい住民をさらに苦しめているのを見て、心を痛めたゴディバ夫人は夫に減税をお願いをする。
妻の涙を見て「そうか。私が悪かった」とアッサリ夫が改心していたら、伝説は生まれなかった。

「うるさい!税は下げん。おまえは二度と口をはさむな!」と夫が激怒しても、ゴディバ夫人はくり返しバカ夫をいさめる。
それにウンザリした夫は妻にこう言う。

「馬にまたがって、民衆の皆がいるまえで、裸で乗りまわせ。町の市場を通って、端から端まで渡ったなら、お前の要求をかなえてやろう」

なんという無茶ぶり。
いまならDV、逮捕案件の話を聞いたゴディバは「そうすれば、本当に減税を認めてくれるのですね?」と念をおすと、「許す」と夫がいう。
その言質をとった夫人は全裸になって馬にまたがり、市場をよぎってコベントリーの端から端まで移動する。
(この時代にデイリーメールがあったら、見出しに「NAKED」の文字を入れて報じたはず)
自分たちのためにこんな屈辱に耐えていることを知っているから、住民は窓を閉めてゴディバ夫人を見ないようにした。
そして、「まさかホントにやるとは…」と驚がくする夫の元へ戻ってきた。
夫人の勇気や住民への愛情に負け、夫は税を引き下げたという。

同じく女性で全裸で町を歩いても、神の祝福を受けて、急に髪がのびて誰にも裸体を見られなかったアグネスとは違う。

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全裸で町を歩くゴディバ

 

チョコの会社を興したベルギー人がそんなイギリスの伝説を知った大感激する。
それでレディ・ゴディバの勇気と深い愛に敬意を表し、彼は自分のブランドに「ゴディバ」の名を冠したという話が、公式ホームページ、「GODIVA」の名の由来 にあり。
「以来、ゴディバはその愛の精神をチョコレートに込め続けています。」ということなんで、マクドかゴディバの商品を味わえば、ゴディバ伯爵夫人の思いを感じられるはずだ。
でも、全裸でマクドナルドに入店すると捕まるから。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。