【皿を割れ】“くまモン”を生む原動力となった韓国人の発想

 

不幸な出会い方でも、とにかく接点を持つことで始まる友好もある。
豊臣秀吉による朝鮮出兵では、1598年にいまの韓国・蔚山広域市で「蔚山城の戦い」が行われた。
これは日本と朝鮮軍の兵士が殺し合ったワケだから、とても不幸なことなんだが、これがきっかけで熊本市には「蔚山町」の地名ができて、いまでも市電の駅(電停)に「蔚山町停留場」がある。
それにいま熊本市と蔚山広域市は友好協力都市を結んでいる。

日本(熊本)にある韓国の影響:山城、セロリ、武者返し、蔚山町

ということで今回も、熊本と韓国とのつながりを紹介しようと思うのですよ。

熊本といえば、日本に銀河系の星ほどあるゆるキャラの中でも、最も成功したレベルにいるこれが有名だ。

 

 

日本で知らない人を探すのはむずかしく、関連グッズの売り上げは年間1400億円というすさまじい人気を持つ「くまモン」は、韓国人の発想から生まれたゆるキャラだ。
というのは言い過ぎとしても、くまモン誕生には韓国式の考え方が影響を与えた。

 

加藤清正が「熊本」と命名して、そこから生まれたのが「くまモン」

 

2011年に九州新幹線が全面開業されることが決まって、熊本県はあせった。
熊本は終着駅にならないし、他の九州の県と比べても認知度が低かったから、「スルーされるだけの通過駅になるんじゃないか?」という危機感があった。
それで県は熊本に注目を集めるためマスコットキャラクターを作ることにして、2010年に「くまモン」が発表される。
その後の大活躍はワンダフルのひと言。

 

「くまモン」誕生においては、蒲島 郁夫(かばしま いくお)熊本県知事がリーダーシップを発揮した。
そんな蒲島知事が大事にしていて、平成20年に知事に就任してからずっと県庁職員に言い続けてきた言葉がある。
それは「皿を割れ」。
この言葉の由来と意味について、知事が熊本県HPでこう説明する。

この「皿を割れ」は、韓国長城郡の奇跡を成し遂げた、金興植郡守(長官)の言葉が語源です。この意味は、「たくさん皿を洗う人は、たくさん皿を割る。つまり、失敗を恐れずに挑戦をすることが大切」ということです。

NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に知事とくまモンが出演 

 

それまで知名度の低かった田舎町の長城郡を有名にすることに成功し、「長城郡の奇跡」を実現させた金興植(キム・ウンシク)はチャレンジ精神を大事にしていて、それを「皿を割れ」と表現していたという。
この話に感銘を受けた蒲島知事が「失敗を恐れずに挑戦しろ」と、周囲を励ましたことで「くまモン」が誕生した。
慎重で繊細な日本人と大胆で積極的な韓国人の良さがいい感じでからみ合うと、とんでもない成功が生まれることもある。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。