2018年のいま、日本で３度目の韓流ブームが起きている。
これまで２回の韓流はブームとして一時的に盛り上がっただけで、日本に定着しなかった。
３度目の正直はどうなるか？
いまのところ、日本での韓流ブームに韓国は笑顔を見せている。
確実にもうけさせてくれるから。
日本人が旅行先で韓国を選ぶ理由は「Ｋ－POP・韓流スターなど」という韓流要因が17.7％で、これは他の国に比べても一番高い。
こうした日本人観光客が韓国の航空会社やホテルなど、いろいろな業種の人たちをよろこばせている。
韓国が国策として韓流を広めているのも納得。
前回、そんなことを書いたわけだ。
さて、日本での韓流ブームで韓国が大きな利益を得ているのだから、そろそろ韓国も「地上波での日本語禁止」を解いてもいいころじゃないか？
中央日報の紙面（2018年７月24日）
韓国経済が危機的状況にあるなか、日本の韓流ファンが希望の光として輝いている。
かつて日本に統治（1910 年～1945年）されていた韓国では、テレビの地上波番組で日本語の歌やドラマを流すことができない。
これは反日的な国民感情のためでもあるし、韓国の文化産業を保護するという目的もある。
韓国には韓国の事情がある。
それは分かるのだけど、日本からしてみたら、「日本のテレビでは韓国語の放送が自由にできるのに、韓国では日本語が禁止されている」というのはフェアではない。
前回の記事で紹介した書き込みには、「まだ地上波で日本の歌が流せないの？」というものもあった。
日韓の状況はどう見ても不公平。
それで2011年に、自民党がこの問題を指摘した。
自民党として正式に、韓国の地上波で日本の番組が解禁されていない不公平を民間ベースでも追及するよう、同党所属の片山さつき参議院議員を通じ、日本民間放送連盟会長広瀬道貞に対して要請を行った。
でも、韓国のテレビ界は日本語にとても厳しい。
例えば、Ｋ－POPアイドルが歌う歌詞のなかに「ピカポンチョク」という言葉があって、これが「日本語式の表現」と見なされて放送禁止になってしまった。
日本人でさえ「ピカポンチョク」の何が日本語なのか分かりにくい。
でも韓国のテレビ局では、これがアウトになる。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
韓国の違和感。テレビでは日本語禁止。でも日本歌謡大会は人気！
また、韓国に住んでいた日本人からこんな話を聞いた。
スポーツの日本戦を中継していた韓国のテレビ局が、君が代が歌われるシーンで「※君が代注意」といったテロップを出したという。
そんな韓国のテレビ界も変化している。
日本語の放送が少しずつ解禁されているらしい。
「いまはどれぐらい日本語の放送ができるのだろう？いまでも日本語の歌やドラマは、地上波で放送禁止なのか？」
この疑問を日本語ペラペラの韓国人に聞いてみた。
するとこんな返事がくる。
20代の韓国人男性
「地上波での日本のドラマの放送は見かけたことがないですね！ジブリとかそういった有名な映画などは確か韓国語のダビングで流れてた気がします」
20代の韓国人女子
「日本の曲や番組は今は禁止されてないと思いますけど、最近韓国で日本の文化が流行っていないからかあまり流れてはないです。でもNHKはチャンネルに繋がってます」
「NHKはチャンネルに繋がってます」というのは、日本語の歌やドラマの解禁とはちがう。
ただ、２人ともさすが韓国人で、まったく調べていない。
韓国人はメールの返事は速いのだけど、面倒くさがって手間はかけない。
＊韓国では、仕事中にスマホを使ってもいい会社が多い。それで勤務中にラインやフェイスブックの返信ができる。
かといって、こちらが「正確に知りたいから調べてほしい」とメールすると、「分かりました」と言って返事はきっと返って来ない。
韓国のネット掲示板を見ると「まだ地上波で日本の歌がないで～」と書いてある。
＊機械翻訳だから、日本語は不自然。
やっぱりまだ韓国のテレビでは、日本語を自由に流すことはできないらしい。
日韓の文化的不公平は相変わらず続いているのか。
といっても、韓国の市場は小さい。
ハッキリ言って稼げない。
TWICEやBLACKPINKが多国籍化しているのは、最初から世界のマーケットを考えているから。
日本のアーティストで、韓国を主戦場として稼ごうとする人はほとんどいない。
韓国は日本の韓流ファンを重要視するけど、日本は韓国の日流ファン（？）を気にしていない。
だから不公平感はあるけれど、どうでもいいことか。
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