このまえ韓国で行われた大統領選挙の結果は、日本にとっては朗報だ。
日本を「敵性国家」と呼んだり、東京五輪のボイコットを訴えていた与党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)氏が敗北し、日本との関係を重視する野党の尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏が次の大統領にきまった。
リ氏と同じく日本に厳しい態度をとってきた文在寅(ムン・ジェイン)政権から、韓日関係について「過去より未来をどうするかが両国の利益だ」と語るユン氏の政権になることが確実になったことで、戦後最悪となった関係の修復に期待が集まっている。
中央日報 (2022.03.19)
潘前国連事務総長「悪化した韓日関係を正常化すべき」… 尹次期大統領と会談
潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長は安全保障上の観点からも、悪化した両国関係の立て直しが急務だとユン氏に話す。
「韓米同盟の土台の上で、中国との関係、特に日本との関係がとても悪くなった。このような韓日間の関係も正常化させ、隣接国として共に協力するのが望ましい」
新政権も関係の立て直しに積極的だ。
聯合ニュース(2022.03.18)
尹錫悦政権は「韓日関係放置せず」 日本も共に努力を=陣営ブレーン
ユン陣営の対日政策ブレーンを務めたパク教授は、日本との関係で「問題を放置した」文政権とは違って新政権は信頼を重視すると強調。
「北朝鮮中心の外交から転換し、国際社会の信頼を得るには現在のような韓日関係であってはならない。」
とはいえ、韓国のトップがブンからユンになったところで、両国関係がすぐに変化することはないだろう。
文政権になってから生まれた、「戦後最悪の関係」はダテでもハンパでもないのだから。
期待は絶望の元ともいう。
それをすれば、すぐに「テッテレー」と復活するような魔法や特効薬なんてないから、正常化には時間はかかると思った方がいい。
でもまずユン次期大統領には、朝日新聞が社説で訴えていることに耳を傾けてほしい。(2022年3月12日)
尹氏はまず、現金化が好ましくないとの新政権の考えを明示するべきだ。そのうえで、日本政府との新たな交渉態勢を急ぎ整えてもらいたい。
韓国新大統領 融和の政治への転換を
日本企業の資産が現金化されれば、日韓関係が修復不可能なほど破壊されることは必至。
そしてそれが本当に間近に迫っているから、韓国の新大統領はまず、文政権が残したこの地雷を適切に処理してほしい。
そして韓国メディアは自分たちでできるところから、手を付けてみるのはどうだろう。
ロシア軍がウクライナに攻撃を開始して民間人への被害が広がると、韓国世論は「親ウクライナ」となってメディアは一斉に、それまでウクライナの首都を「キエフ」とロシア語で呼んでいたのをやめて、ウクライナ語の発音に近い「キイウ(キーウ)」に変更した。
韓国にくわしいジャーナリストの黒田勝弘氏はこの急激な呼称変更の背景に、ものごとを正義と悪とに二分して、正義の側につくことに敏感な韓国人の特徴を指摘する。
「キエフ→キーフ」の鮮やかすぎる転換を見て、黒田氏はこんなことを思い出したという。
産経新聞のコラム「ソウルからヨボセヨ」(2022/3/19)
日本の「天皇」について世界で唯一、「日王」などと表記し続ける韓国メディアの国際的常識を無視した非礼のことである。
国民感情配慮で呼称変更?
言葉の意味でいうと、王は皇帝の配下にいるワンランク下の存在だ。
海外の政府やメディアは「エンペラー」を、中国では政府もメディアも「天皇」を使っていて、韓国政府も公式に「天皇」と呼称しているのに、韓国メディアだけが「格下げ意識から勝手に「日王」に変えているのだ」という状態。
ウクライナの首都名の変更はすぐにできたのだから、「日王→天皇」の変更も韓国メディアの気持ちしだいだ。
メディアが天皇を「格下扱い」していると、それが世論の空気になってしまう。
「悪化した韓日関係を正常化すべき」、「韓日関係放置せず」と韓国のメディアが関係改善をアピールするのなら、「〝常識〟を強調する新大統領の下、メディアの対日観も国際的常識にしたがってほしいものだ」という黒田氏の期待に応えることから始めてみては?
「世界で唯一」の非礼を続けながら、韓日友好・未来志向を強調しても日本人には響かない。
メディアがこの問題を放置してはいけない。
> 「悪化した韓日関係を正常化すべき」、「韓日関係放置せず」と韓国のメディアが関係改善をアピールするのなら、「〝常識〟を強調する新大統領の下、メディアの対日観も国際的常識にしたがってほしいものだ」という黒田氏の期待に応えることから始めてみては?
> 「世界で唯一」の非礼を続けながら、・・・
韓国メディアはこれだけは絶対にできないでしょうね。韓国政府はそんなことしてないですが。