「桜は韓国の花なのか、日本の花なのか。正解は、どちらも正しい。」
日本人には挑発的なこんな一文から、中央日報の記事は始まる。(2022.04.11 )
2050年の道には「韓国の桜」飛ばそう…「桜の解放」に取り組む人々
これは王桜(ワンボンナム)は韓国のもので、ソメイヨシノは日本のものという意味だから、まあ間違いというわけではない。
品種としての分け方ならそれで正解、でも文化となると話は別だ。
平安時代の『古今和歌集』では桜を取り上げた歌が多くあるし、京都御所にあった「左近の梅・右近の橘(たちばな)」は、「左近の桜・右近の橘」と中国の花の梅から桜に替えられた。
日本人は平安時代のころから桜を愛でるようになったから、その文化には千年以上の歴史と伝統がある。
そういう文化的な重みでいうなら、韓国の桜は比べ物にならない。
そもそも花見は日本から韓国へ伝わった文化だろう。
上の中央日報の記事には「夜の花見が始まったのは1926年だ」とある。
自由に解釈していいなら、
「キムチは韓国の食べ物なのか、中国の食べ物なのか。正解は、どちらも正しい。」
「韓服は韓国の服なのか、中国の服なのか。正解は、どちらも正しい。」
といろんな言い方が可能だ。
でも、「日本の桜は韓国が起源」と言っていた数年前に比べると、「どちらも正しい」の表現は適切化している。
それに中央日報によると起源を誤解していたころは、「韓国から渡った花を日本がまるで自分たちの花のように横取りしている」と韓国の人たちは認識していたから、そんなカン違いもなくなってよかったです。
ソメイヨシノと王桜は遺伝レベルで異なるということは、勝木俊雄博士が明らかにしたと読売新聞にある。(2017/03/19)
勝木さんによると、国際組織の専門誌に論文を掲載したことで、学問的には「ソメイヨシノとエイシュウザクラは別物」ということが決着し、ソメイヨシノは純日本産であり、まさに「日本の桜」だと位置づけられるという。
「ソメイヨシノ」はどこからやって来たのか
ウィキペデアには、ソメイヨシノとは別品種であることを確認した勝木俊雄氏と池谷祐幸氏が王桜の学名として、「Cerasus × nudiflora (Koehne) T.Katsuki & Iketani」を確立したと書いてある。
国際的な学名に日本人の名前が入っちゃっているのだが、韓国的にこれはOKなんだろうか。
チラリと見える左近の桜
いまの韓国にある桜のほとんどが日本のソメイヨシノだ。
ことし行われた調査によると、サクラの名所で有名な韓国国会と汝矣島周辺に植えられた桜の9割以上がソメイヨシノで、王桜は1本もないことが判明した。
韓国でソメイヨシノが多い理由にはこんなことがある。
・日本統治時代に植えられた。
・1950年に始まった朝鮮戦争で荒れ果てた祖国のために、在日韓国人らによっておよそ6万株の日本の桜が寄贈された。
・1974年に朴正煕大統領による「桜の大植樹運動」行われ、日本から輸入されたソメイヨシノが全国各地に植えられた。
でも、どんな背景であれ、韓国人が日本の桜を見て喜ぶことが気に食わない人たちもいて、ことし1月にソメイヨシノを引き抜いて、全土に王桜を植える運動を始めると言い出した。
韓国起源説が崩壊したら、「桜ソメイヨシノを抜いて、王桜を植えよう」
そして2月に社団法人「ワンボンナムプロジェクト2050」が正式に発足して、中央日報がその会長の意気込みを伝える。
「必ずしもソメイヨシノが悪いとは思わない。ただ、私達の先祖たちを苦痛に陥れつつ入ってきたのは明らかな事実」
「韓国にも固有種があるのに、子孫たちが日本の特産種を見つづけなければならないのは正しくないと思う」
こんなことから、ソメイヨシノを王桜に替えることが「韓国の桜飛ばそう」になるらしい。
韓国のことは韓国人が決めるのは当然だとしても、戦争で荒廃した国土のために、日本にいる同胞が贈った桜まで切り倒すというのは切ないしもったいない。
それにSNSを見ると、韓国の人たちが国内の桜(ソメイヨシノ)を見てこう喜んでいる。
*日本語訳は機械翻訳
노란 티셔츠 귀여우십니다!ㅎ
黄色いTシャツ可愛いです!
사쿠라 만개네요^^
サクラ満開ですね。^^
전 오늘 벚꽃비를 맞았어요^^
私は今日桜の雨に降られました。^^
와ᆢᆢ 대박ᆢ넘 예뻐요ᆢ😍😍
わぁ!すごい!すごくきれいです。😍😍😍😍
행복해보이십니다~^^😉
幸せそうに見えます。~^^😉
고마워요
ありがとう。
こういう反応を見ると、「私達の先祖たちを苦痛に陥れつつ入ってきた」という認識とのギャップがひどくて、「桜ソメイヨシノを抜いて王桜を植えよう」キャンペーンは、一体誰のためのものなのか分からなくなる。
多くの韓国人たちはいまある桜に満足しているように見えるし、「解放」されるべきは桜ではなくて、過去にとらわれた心だ。
> でも、「日本の桜は韓国が起源」と言っていた数年前に比べると、「どちらも正しい」の表現は適切化している。
ならば、そこからさらに一歩進んで、「韓国に育っている桜の木の大半は、日本から持ち込んだもの」であることを素直に認めることですね。難しいですか?
先生の最後の文章が正解です。
韓国にも昔から桜があったということは間違いないと思います。
しかし春に楽しむ桜の文化は韓国には歴史的にありませんでした。朝鮮の歴史519年間は韓民族が全く発展せずに退歩した時間で、桜を楽しめる余裕を持った人は上位20%前後だったと思います。
桜を楽しむ余裕ができた今になって桜が日本の菊であり、日本人が楽しむという理由で日本から伝わった桜の木を切り出す振る舞いは情けない次元を超えて怒りがこみ上げてくることです。種族主義と人種主義に閉じこめられたまま、世界的な孤立を自ら招く構えです。あのような文を書くところが韓国のメジャーマスコミだというのが情けないだけです。
SNSでは桜を見て楽しんでいる韓国人は多いです。
どのくらいの人が桜を切り倒すことに賛成しているのか分かりません。