コロナ禍がピークを越えて落ち着いてきて、最近は旅行が活発化している。
日本は10月11日から入国者数の上限を無くして、これから外国人観光客を本格的に受け入れていく気配。
これは世界的な傾向で、規制を撤廃して外国人を呼びこむ動きは各国で進んでいる。
海外旅行というと日本では昔から、タイやマレーシア、シンガポールなど東南アジアの人気が高い。
その理由はもちろん「悪・即・斬」じゃなくて「安・近・短」で、東南アジアには日本から数時間で着いて、屋台で100円以下のおいしい食べ物を楽しむことができる。
10年ほど前のタイなら1泊400円ほどの宿に泊まって、50円でパッタイ(焼きそば)を食べることができたけど、いまの物価はしらぬ。
東南アジアでも日本旅行は人気だ。
ベトナム人やタイ人から聞いた話だと「雪が見たい!」という、ないものねだり的な理由で北海道を目指すが多い。
「おきゃくさーーん!!!! はやく戻ってきてくれーっ!!!! 」と、いま日本中のインバウンド関係者が願っているはず。
で、東南アジアの人たちは日本をどう思っているのか?
インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ラオスを対象におこなった調査結果を外務省が公開したからそれを見てみよう。
「ASEANにおける対日世論調査結果」(令和3年度)によると、日本とは「とても友好関係にある」が54%、「どちらかというと友好関係にある」が39%で、全体的に93%の人が日本を「良い友人」と考えている。
日本は「とても信頼できる」が47%、「どちらかというと信頼できる」が45%で92%が日本を信頼できる国と回答した。
ちなみに「平和国家としての歩み」を評価する人の割合は88%。
この結果からすると、日本への印象は控えめに言って最高レベルだ。
その理由は何といっても、戦後の日本がしてきた支援が大きい。
ベトナムを旅行中に知り合ったベトナム人から、「いまこの近くに日本の援助で完成した橋がある。あれでオレたちの生活はすごく便利になったから、日本には感謝している」と言われたことがある。
ミャンマーでお世話になった日本語ガイドはこんな話をした。
「戦争中、おばあちゃんは日本兵を怖がっていたから、日本に良い印象はなかった。でも戦後に、日本が建てた学校に孫の自分が通うようになってからは、日本に感謝するようになった」
カンボジアには日本の支援で建てられた「キズナ橋」があって、紙幣のデザインにもなっている。
海外の紙幣に日の丸が描かれているのはカンボジアだけでは?
きょう10月6日は「国際協力の日」になっている。
1954年のこの日、日本はコロンボ・プランに参加して、東南アジアをはじめ途上国への経済・技術支援を開始した。
戦争で壊滅的なダメージを受けて、それまで援助される側だった日本がこの時から初めて、支援する国になって積極的に国際協力をするようになる。
いま日本が東南アジアの国々から、90%を超える友好や信頼を得ている理由がコレだ。
そして東南アジアの人たちが日本へ旅行にくると、ゴミの落ちていないキレイな街を見て、日本への好感度がさらにアップするという好循環が生まれる。
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