英語版ウィキペディアに「Karoshi」、「Hikikomori」、「Chikan」といった項目が作られたように、日本については最近、海外ではネガティブなイメージがある。
だもんで今回はその真逆、いまや世界に誇れる日本文化と言っていい「お掃除」を紹介しよう。
サッカーW杯カタール大会で、日本が優勝候補のドイツに勝って世界に衝撃を与えると、次の瞬間、日本人サポーターがスタジアムの掃除を始めて地球を驚かす。
これは日本の試合だけじゃない。
カタール・エクアドル戦でも試合の後、ビニール袋を持ってゴミ拾いをする日本人に、NHKと同じ公共放送のイギリスBBCが注目して世界に報じた。(23 November 2022)
World Cup 2022: Japan’s fans clean up stadium after win over Germany
最上級のマナーを示した日本は、もしワールドカップで優勝できなかったとしても、彼らはすでに勝者だとBBCは指摘する(their fans are already winners)。
ふだんは日本に厳しい韓国メディアも、この振る舞いには脱帽のようす。
朝鮮日報(2022/11/24)
カタールW杯:観客席も掃除…日本サポーターのマナーは「優勝級」
日本人の「優勝級」の活動はFIFA(国際サッカー連盟)も取り上げ、公式ツイッターで「日本が手に入れたのは(ドイツ戦での)勝ち点3だけではない」と称賛する。
さらにモロッコやチュニジアのサポーターもゴミ拾いをするようになって、「日本人のお掃除」は他国のモデルになっているという。
そんなことでFIFAは日本人サポーターを呼んで、ドーハ市内で表彰式を行った。
It’s not only three points that Japan have in the bag.
After their amazing win at the #FIFAWorldCup, @jfa_samuraiblue supporters stayed behind to help collect plastic bottles and clean up the stadium. ❤️#Qatar2022 | #SaveThePlanet
— FIFA.com (@FIFAcom) November 23, 2022
では、日本の「お家芸」を見た外国人の反応を紹介しよう。
That’s why Japan is so developed….. it’s citizens are responsible.
これだから日本は先進国なんだよ。国民が責任感を持っている。
If every country followed this practise , this world would have been a far better place.
全ての国がこの習慣を守れば、この世界はずっと良い場所になっていただろう。
・Japanese are amazing people. This is respect.
日本人はすごいね。尊敬する。
・I love Japanese people. all my Years of Living, I have yet to run into a disrespectful Japanese person.
私は日本人が大好き。今まで生きてきて、無礼な日本人と会ったことがない。
・These people are way ahead in the process of evolution. I pity them for having to share the planet with the rest of us Neanderthals.
あの人たちは進化の過程でずっと先に進んでいる。オレたちアンデルタール人と地球を共有しなければならないなんて、彼らは気の毒だ。
・This is why every race culture continent loves japan. Arab europe africa america.. All love japan bcuz japanese respect to other’s is amazing.
だからどの人種もどの大陸も、日本が大好きなんだ。アラブ、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ…みんな日本が好きなのは、日本人の他者への敬意が素晴らしいから。
他にもカタールの会場では現地スタッフが日本語で、「アリガトウゴザイマシタ!」とお礼の言葉を述べたり、インドの法務大臣が自身のツイッターにスタジアムの動画を投稿した。
「掃除する日本人」についての外国人の反応は、ボクの見た限りでは、敬意と絶賛と感謝のエベレスト。
でもなかには、「だからといって、第二次世界大戦での日本の蛮行が許されると思うな!」という見当違いのコメントをする人もいたが、「戦後に生まれた彼らに責任はない。黙ってろ」、「大英帝国だって世界中で悪事をはたらいた。どの国にも闇はある(skeletons in it’s closets)」と言われて撃沈。
対象を変えて、「これだけ散らかした人間は恥を知れ!」と怒るカタール人と同じことを言う人はたくさんいた。
面白い現象は「頼まれていないことをするな!」、「見ていてなんか気持ち悪い」といった批判が国内の日本人からいくつも上がったこと。
誰かが称賛を浴びて目立つと、その足を引っ張る人間が出てくるという「出る杭は打たれる」は日本ではよくある。
でも、そんな”ねたみ”を気にして、このお掃除習慣が萎縮してしまうのは本当にモッタイナイ。
ここは外国人の声に耳を傾けて、この日本文化をこれからも持続・拡大していくべきだ。
でないと今度は、ウィキペディアに「Higami」という新しい項目が加わるかも。
世界よ、これが明治日本の正義感だ! マリアルス号事件・人種差別撤廃
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