韓国の新聞を見ていたら、いま世界ナンバーワンの野球選手・大谷翔平さんに感動したという記事があった。
アメリカへ渡ったころ、大谷選手は免許証を持っていなかったから、ドライバーに運転してもらっていた。
その際、後部座席でエラそうにしているのはイヤだから、大谷選手は助手席に座っていたというエピソードが最近、韓国で話題になったらしい。
大谷選手のような銀河系レベルのスターは別としても、運転手と対等な立場になろうとするのは日本人にありそうな発想だ。
でも、オーストラリア人ほどじゃない。
日本に住んでいたオーストラリア人と話をしていて、日本人とオージー(オーストラリア人)の性格の違いについて聞いたら、彼女はフレンドリーさを挙げる。
そもそもオーストラリア人は「オーストラリアン」ではなくて、自分たちのことをよく「Aussie(オージー)」と呼ぶ。
その理由は、そのほうが短くて言いやすいし、フレンドリーに聞こえるからだとか。
だからオージーがタクシーに乗る時には年齢性別に関係なく、後ろの席じゃなくて、当たり前のように助手席に座るから、オーストラリアに来た日本人はそんな日常風景を見て驚くことがあるという。
逆に、そのオーストラリア人が日本へ来た当初は違和感を感じた。
お店の店員は「いらっしゃいませ」とお辞儀をするし、言葉づかいもとても丁寧で、「店員<客」の立場の違いがハッキリしているから、なんか機械的で距離や冷たさを感じてしまう。
店員は謙虚な態度で、礼儀正しく接客することが日本人には気持ちいいのだけど、自分には、「今日はいい天気ね!」と店員が笑顔で話しかけるとか、気楽でカジュアルな接客のほうが性に合っている。
そんなオージーの性格を彼女は「Down to earth」と表現した。
直訳すれば「足がしっかり地面に着いている」ということで、「現実的な」とか「堅実な」といった意味になる。
さらに、気取らない、フレンドリー、素朴といった人柄を表す時にも使われて、「They are down to earth」なんて言う。
タクシーで運転手の隣に座るのも、オーストラリア人のフレンドリーな国民性がその理由にある。
でも日本人の感覚だと、後ろの座席に乗って、ドライバーと適度な距離を保った方が快適に感じる人が多いと思う。
オーストラリア人が見た1970年代の日本 地獄の東京・異質な人
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