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日本に来て働く外国人が増加している。
去年、初めてその数が100万人を越えて話題になった。
ボクの友人の外国人もその中に入っているんだけどさ。
ニューズウィークの記事(2017年1月27日)から。
日本の外国人労働者、初の100万人超え 技能実習・留学生が増加
厚生労働省が27日発表した外国人雇用の届出状況によると、2016年10月末時点で日本で働く外国人は108万3769人となり、初めて100万人を超えた。前年同期比19.4%増加し、4年連続で過去最高を更新した。
日本で働いている外国人を国別にみると、こんな感じ。
やっぱりアジアから多い。
国別では、中国が最も多く34万4658人(全体の31.8%)、次いでベトナム17万2018人(同15.9%)、フィリピン12万7518人(同11.8%)だった。前年比伸び率が最も高かったのはベトナム(56.4%増)、次いでネパール(35.1%増)。
日本は今の時点では、移民を受け入れるより、日本人の女性や高齢者に働いているもらうことを考えているらしい。
日本政府は「移民政策はとらない」との姿勢を保っており、安倍晋三首相も移民の受け入れより、女性や高齢者の活用が先としている。
だが、自民党は昨年、特命委員会を作って外国人労働者の受け入れについて議論、介護・農業・旅館などの分野で受け入れを進めていくべきと提言した。
個人的に言わせてもらえば、外国人が日本に働きに来ることは良いと思う。
知り合いの外国人は、日本人と同じように働いて税金を払ってる。
日本の価値観や常識を尊重するし、社会のルールを守っている。
ゴミの分別も文句を言いながらもやっている。
でも、そうではない外国人もいるから全面的に賛成とはいえない。
「移民政策はとらない」といっても、これは「現時点」でのこと。
前に、日本が毎年20万人の移民を受け入れることを検討していた。
今もその考えはまだ消えてはいないだろう。
ニューズウィークの記事でも、移民政策研究所の所長の意見として、「労働力不足に対処し、正面から移民の受け入れを進めることがなにより重要」という言葉を紹介している。
いずれにしても、これからは日本で働く外国人が増えることは間違いない。
今回は、多くの移民を受けれ入れてきたオランダの様子を紹介します。
「もし外国人と同じ地域で生活したら、どうなるんだろう?」ということを考えるきっかけになれば、と思います。
今回は書くことは、外国人と生活することで生まれる「負の面」です。
外国人と同じ地域で生活することで生まれる不満や不安について書いていきたいと思います。
これはすでに日本でもあります。
良い面のことは、前の記事で書いたからそっちを見てください。
イエメンのイスラーム教徒
今、ヨーロッパで移民が大きな問題になっている。
これまでEUは、基本的に外国人の移民を受け入れる政策をとってきた。
でも、1990年ごろからその様子が変わってきている。
「移民を受け入れるという寛容の精神はいいけど、現実的に移民を受け入れ過ぎてないか?」
と思う人たちが増えていった。
これが、今のヨーロッパでいう「極右」という考え方につながっていく。
ヨーロッパ極右
主張の共通点は「移民排斥・制限」。イスラム諸国などからの移民を制限(時には「追い出し」)することで、自国の雇用の確保や、治安の向上を実現しようというもの。
一見わかりやすいロジックであるうえ、長期にわたり高失業率に悩んできた西欧の人々にはかなり魅力的に映っている。
知恵蔵2015の解説
そんな人たちの支持を集めて、右翼政党や極右政党と呼ばれる政党がヨーロッパの社会で存在感を示していく。
一九九〇年代以降、ドイツイタリア、フランスなどのヨーロッパ政治は大きく右へ旋回してきていることが指摘されています。
特に移民排斥、治安維持強化を掲げる極右政党は、EUという地域主義に反対する「ナショナル・ポピュリズム」、すなわち国家主義的な市民迎合主義と、専門家の間では呼称され、その台頭が指摘されてきましたが、そうした傾向がいっそう強まったことを日本のマスコミも盛んに伝えています。
(オランダあっちこっち 根本孝)
オランダにもそんな「極右政党」と呼ばれている政党がある。
それが「フォルタイン党」。
*でもこのフォルタイン党は、「極右」と呼ばれることを嫌がっている。
この政党がオランダで支持を集める前までは、オランダ社会には伝統的な寛容の精神が生き続いていたという。
価値観や考え方の違いを受け入れる雰囲気や余裕があった。
それまでのオランダ文化の「寛容性」は、異文化・異人種の人々に対する差別的な発言や態度は教養のない者のすることだと見なすにとどまらず、タブーであるとすら考えられていた。そうした社会的雰囲気のある国、それがオランダであった。
「オランダを知るための60章」
でも先ほど書いたように、ヨーロッパ全体の傾向として、「外国人の移民を受け入れすぎじゃないか?」と疑問をもつ国民が増えてくる。
そうした雰囲気はオランダでも広がってくる。
オランダの市民は、急激な移民の増加によってオランダの社会がどうも変な方向に変化しているように感じ始めていた。
(オランダあっちこっち 根本孝)
国内の外国人に対して不満を持つとすれば、その国民が「外国人に税金を使われている」と感じ始めることだろう。
オランダで右翼政党とされるフォルタイン党も、そんな国民の不満や怒りをすくい上げて支持を増やしていった。
それが2000年のころ。
外国人がオランダの社会保障制度を食い物にし、治安を悪化させているという不満が鬱積しつつあった。そこでカレは「ボートは満杯だ」と発言し、これ以上外国人はいらないという本音を表現した。
「オランダを知るための60章」
逆に言えば、それまであった政党は「これ以上外国人をいらない」という声にはあまり耳をかさなかったのだろう。
外国人が来てみんなが喜ぶわけがない。
「異なる文化や民族の人たちを受け入れることが大切なんです」と正論でもって、外国人への不満や怒りの声をおさえつけていなかっただろうか?
国民が「この国の社会は、おかしくなっているぞ」と強く意識するようになるのは、盗難や殺人といった犯罪が増えたと感じたときだろう。
フォルタイン氏は、外国人移民による治安の悪化を強調する。
フォルタイン党は、移民増加が犯罪を多発させ治安を悪化させているとして、これ以上の移民受け入れに反対、犯罪取り締まり強化を主張し、市民の大きな支持を得て、同党を含む連立市政を誕生させたのです。
(オランダあっちこっち 根本孝)
これはどこの国でも同じだと思う。
国内の外国人に対して不満を持つのは、「自分たちの税金を使われている」と感じ始めたとき。
それと、「外国から来た移民に仕事を奪われている」と感じるようになったとき。
そして不安を持つのは、「この国で外国人の犯罪が増えている」「国民が被害にあっている」と感じるときだろう。
こうした不満が不安が、外国人移民への敵意や憎悪に変わっていっても不思議ではない。
次回に続きます。
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