8月が終わるころ、夏休みも終了し、また学校が始まるというのは、日本人のライフサイクルだ。
日本にいる留学生の中には、9月に卒業する人が多い。
だから、そういう外国人にとっては、桜が散るころではなくて、セミの鳴き声を聞きながらお別れをすることになる。
ということで、もうすぐ帰国する外国人に、日本を離れたらきっと恋しく思うことを聞いてみた。
すると、人間の生活にとって、致命的に重要な2のことを挙げる人が多かった。
約2年間、日本の大学に通っていたバングラデシュ人女性はこう語る。
「女性の立場からすると、何と言っても安全。治安の良い日本なら、研究室での実験が長引いても、帰りを心配する必要はない。夜の11時に、一人で自転車に乗って帰っても大丈夫。でも、バングラデシュでそんなことをしたら、きっと恐ろしいことが起こる」
その話を聞いて、インド人の女性は「わかる~」と心から賛同の意を表す。
インドの大学で夜の11時になったら、もう怖くて、複数であっても家に帰ることはできないから、そのまま研究室に泊まると言う。
彼女の友人のブラジル人女性も、深夜・早朝に女性が外出することは自殺行為と話していたらしい。
以前、日本に住んでいた20代後半のインド人女性が、午後9時過ぎに、コンビニへ買い物に出かけた。
日本では何でもないことだけど、そんな時間に、1人で外出したのは人生で初めてと聞いて驚いた。
母国に戻った後、夜中におなかがすいて近所の店に行ける気軽さや、女性同士で花火大会を見に行くような自由さを恋しく思う外国人女性は多いはずだ。
ドイツ人とメキシコ人の男性に聞いたところ、彼らが絶対に恋しくなるのは、日本が世界に誇るアレだった。
日本にいる外国人がある時、SNSに次のようなメッセージを投稿する。
「Super urgent! What to do?」
(超緊急事態だ! どうすればいい?)
その投稿にはこんな写真があった。
「ふ~、助かった」とトイレの便座に座って行為を終えた後、ふと見ると、無数のボタンの数が並んでいる。しかし、英語の表記がない。この状況に、思わずフリーズしてしまう外国人はよくいる。
上の投稿を見て、初心を思い出す外国人が多かった。
「わたしも閉じ込められたww」
「初めてそれを見た時、わたしは圧倒されました」
「全部押せ! 大丈夫、爆発したりしないから」
「私たちには説明書が必要だ」
「でも、帰国する時にはそれが恋しくなるんだよ」
「私たちは今朝イギリスに到着した。もう日本のトイレが恋しくなっている」
ということで、ドイツ人とメキシコ人が挙げたのは、水でお尻を洗ってくれたり、座ると便座が温かくなったりする日本のトイレだ。
「あれは、日本人による人類最高の発明品だ!」とドイツ人は絶賛し、「あの快適さに慣れてしまうとね…。日本はとても残酷な国だよ」とメキシコ人は恨み言を言う。
検索エンジンに「アメリカ トイレ」と入力すると、関連ワードに「見える」が出てくると思う。
アメリカの公衆トイレでは一般的に、個室のドアの上下にわりと大きな空間がある。
だから、トイレを使っている最中に、外から自分の足が見えてしまうのだ。
ドアを閉めても、数ミリの隙間ができてしまうから、中にいる人の動きが分かってしまう。
性犯罪や薬物使用などを防ぐために、こんな作りになっているとのこと。
アメリカでは犯罪予防が優先されるから、日本みたいなプライバシー重視のトイレなんて望めない。
ということで今回、外国人に聞いたところ、母国での生活を考えると、彼らが日本について恋しく思うことは、治安の良さとトイレの快適さのツートップだ。
これが、外国人の「Love Japan」の理由でもある。
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