ジョージア州に住んでいるアメリカ人が、「日本のジョージアコーヒーって面白いよね」と言う。
ジョージアにそんなコーヒーは無いから。
日本に「ジョージアコーヒー」という独自のコーヒーあれば、ジョージア州には炭酸印象の変わった言い方があるらしい。
むかし沖縄人から、沖縄にはコーラの独特の表現があって、「黒水炭酸水」と呼ぶ地方があると聞いた。
さて、ジョージアに住んでいるアメリカ人と話をしていると、あちらではファンタもメロンソーダも、炭酸飲料はすべて「コーラ」と呼ぶということを知った。
だから、ジョージア州ではこんな会話が成立する。
A「今から飲み物買ってくるけど、おまえも何か欲しい?」
B「コーラが欲しい〜」
A「どのコーラよ。スプライト? ファンタ?」
B「スプライトで」
A「了解」
このやり取りで、コーラを「炭酸飲料」に置き換えたら、日本人にも通じる。
なんでこうなるかというと、コカ・コーラ社の本社が州都のアトランタにあって、ジョージア州の人たちはコーラをとても身近に感じているから、すべての炭酸飲料を「コーラ」と呼ぶ習慣ができたという。
ちなみに、日本コカ・コーラ社が「ジョージアコーヒー」という独自ブランドを作った理由も、本社がアトランタにあったから。
この呼び方はジョージアだけでなく、テキサス州やニューメキシコ州などでも同じだ。
「Southern Living」の記事にその理由が書いてある。(May 4, 2023)
Here’s Why Southerners Refer To All Soft Drinks As ‘Coke’
アトランタで初めてコーラが開発されてから、私たちはコーラブランドに忠誠を誓っている(we’ve been loyal to the Coke brand)。
だから、スプライトやドクターペッパーなどすべての炭酸飲料を「コーラ」と呼ぶ。
それで、こんなやり取りが普通に行われる。
「コーラ飲む?」
「飲む!」
「どんなのがいい?」
日本で「どんなコーラ?」と言われたら、ダイエットコーラとかペプシコーラとか、コーラの範囲内での選択になる。
それがアメリカ南部ではスプライト、ドクターペッパー、ファンタなどもコーラだから、選択肢はとても広くなる。
アメリカでは炭酸飲料を「ソーダ」や「ポップ」と呼ぶこともある。
多民族・多文化の国にはいろいろな呼び方があるのだ。
南部の人たちはコーラが好きすぎて、「コーラのフライ」まで作ってしまう。
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