友人のアメリカ人男性とイギリス人女性のカップルは日本に住んでいて、今年の冬休みを利用してイギリスへ旅行に行ってきた。
日本に帰ってきた後、コーヒーを飲みながら土産話を聞いていると、彼らはイギリスの食事で違和感を感じたと話す。
なぁぜなぁぜ?
ーーイギリス料理はマズイって噂だけど、それってホント?
アメリカ人:オレもそんな話を聞いたことがある。
でも、今回、オレが食べた料理は大体どれもおいしかったから、その説には同意しない。
ただ、料理の量が多いなと感じた。
イギリス人:それはわたしも。
日本の料理は全体的に量が少ないから、日本で生活していると胃袋が小さくなるの。
そうすると、イギリスのレストランで料理が運ばれてくると、「デカっ」とか「多いわ」と思うようになる。
ーーイギリスの料理は変わってないけど、自分の胃が日本化したから、そう感じるようになったと。
じゃあ、それだと料理を食べ残してしまわない?
アメリカ人:それはなかった。
イギリスのレストランでは、食べきれない分は持ち帰ることができるから。
日本だと、店が食中毒を心配しているのだろうけど、持ち帰りを断られることが多い。
生肉はわかるとして、火を通した料理ぐらいは認めてくれって思うけどね。
イギリス人:だから、わたしたちは国によってオーダーの仕方を変えてるの。
日本のレストランでは、自分とこの人が料理を1つずつ注文する。
イギリスでそれをすると、食べきれないことがあるから、メインの料理を一つと、後は小さな料理を2つぐらい注文して、それを2人でシェアする。
アメリカの料理はもっと大きい。
アメリカへ行ったとき、レストランで出てくる料理の量がハンパなかったから、1つの料理を2人で食べると大体ちょうどよかった。
ーーなるほど。
料理の大きさで言えば、日本<イギリス<<アメリカって感じかな。
アメリカへ行った日本人が「食べ物が巨大化している!」と驚くのもわかる。
「Quora(クォーラ)」は、知識のある人が質問に答えてくれるプラットフォーム。
そこで、ある人がこんな質問をした。
「Why do people from the UK always complain about the portions of food served in American restaurants?」
(なぜイギリス人は、アメリカのレストランで出される料理の量にいつも文句を言うのか?)
これに対して、イギリスの人たちがこう答えている。
・イギリス人は、アメリカ文化のすべてに文句を言います。これが、イギリス文化のひとつなんです。私たちは大学で、アメリカ文化に文句を言うように教えられました。
おもな不満は食事の量があまりにも多く、健康に良くないという点です。
・イギリス料理もそれほどヘルシーではない。
だから、わたしは文句を言うのをやめて、たっぷりの量を楽しむことにしている。
・ イギリスでは、お皿に盛られた料理はすべて食べるという文化的規範があります。
ですから、たくさんの量を提供されたら、どんなに不快に感じてもそれをすべて片付けようとします。
・わたしは大盛りが好き。
家に持ち帰ることができるからね。
・わたしたちは料理の量や大きさに驚いたり、面白がったりすることがよくあります。ですが、イギリス人がそれについて、不満を言うのを聞いたことがありません。
数年前に、新婚旅行で日本へやって来たイギリス人のカップルを案内した。
彼らは日本の料理について、味が良くてヘルシーなことに喜んでいたし、同じ料理でも季節によって器を変える、日本人らしい細かい配慮に感心した。
ただ、唯一の不満は、食事の種類は多いけど、全体的な量が少ないこと。
それに慣れたお腹でイギリスのレストランへ行くと、きっと「デカいわっ」と感じることになる。
外国人が日本料理を「健康に良い」と思うのは、量が少ないことが一因かも。
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