親日ドイツ人の話日本の嫌なところ・魅力・欧州での悪評親日ドイツ人の話日本の嫌なところ・魅力・欧州での悪評

梅雨が開けて、暑さが全力を出しはじめた先週８月３日、ブラウンシュヴァイクに住んでいる（と思っていた）ドイツ人と話をした。
彼は日本が好きで、日本に１年ほど住んでいたことがある。今回はそんな親日ドイツ人（20代・男性）との会話の模様をお届けしよう。

ーーこんにちは。最近は何かあった？

２つある。
まずは、６月にデュッセルドルフで開かれた「日本デー」へ行ってきたんだ。

ーーああ、ヨーロッパで最大級の日本文化イベントって言われるアレね。「日本デー」ではどんなことをやってた？

「よさこい踊り」のショーがあったり、着物を着る体験ができりして、日本にいる感じを楽しめた。一緒に行った友だちも喜んでいたよ。
それと、ドイツに来てから初めて焼きそばを食べた。値段？　10〜15ユーロだったと思う。

ーー６月というと、１ユーロは約170円だから、約1700円～2550円！
金箔がのっている「プレミアム焼きそば」とかじゃないよね？
量や具材は知らないけど、日本の野外イベントでそんな値段のやきそばがあったら、ネットを震撼させる「事件」だ。

日本の雰囲気で食べるからおいしいんだよ。

ーーそれはある意味プレミアム！

最近あったもう一つのことは、ブラウンシュヴァイクからドレスデンに引っ越したこと。ドレスデンって知ってる？

ーー聞いたことはある。
「ドレスデン」って、ゲームなら、幹部クラスの敵キャラにいそうな重厚な響き。
でも、第二次世界大戦後のとき、「ドレスデン爆撃」を受けて徹底的に破壊されたと、高校の世界史でならった記憶がある。

（苦笑いしながら）それは有名な出来事だ。

ーーいまはドイツで午後３時か。ドレスデンの気温ってどのぐらい？

いまは25度。

ーー25度！　それに10度を加えると、日本の気温になる。この前、浜松では40度を超えたところもあった。

40度！　それを聞いて、あの地獄を思い出した。
ドイツは基本的に涼しいし湿度も低いから、日本で生活していた時、夏の暑さがすごく嫌だっだんだ。
８月に京都を旅行したとき、ビックリするほど汗をかいて、Tシャツがすごく濡れて恥ずかしかった。日本で、夏の暑さに耐えるのは本当に大変だった。

ーー日本人だって、最近の暑さは「虐待」だと思っている。午後３時に気温25度で、湿度も低いなんてパラダイスだ。

ドレスデンのAltstadt（旧市街）

ーー君が日本を離れて、もうすぐ１年になる。いまドイツにいて、日本のどんなところに魅力を感じる？

それは食べ物だね。
ドイツでも前々からすし屋があって、最近はラーメン屋もできてきたけど、「ホンモノ」がなかなかない。
日本人が経営やシェフをしている店の料理は、本物だからおいしいけど、数が少ない。ドイツでよくある中国人やベトナム人が経営する日本料理店だと、日本と同じ味を出す店が少なくて、当たり外れがが大きい。

ーー焼きそばに２千円近く払った気持ちがわかった気がする。

ドレスデンにもラーメン屋があるから、今度行ってみようと思ってる。

ーーちなみに、その店の名前ってなに？　「ショウグン」とか「カブキ」とか？

看板に「Ramen 1974」って書いてあったから、店名は「1974」だろうね。

ーーマジで？
それ、日本語にしたら「いくなよ」になる。オーナーは、自らを崖っぷちに追い込むタイプかな。