【韓流の裏側】韓国を深く知ることで、傷つく日本人もいる

 

このところ日本で韓国のグルメ、ドラマ、歌の人気が高まって、一時的なブームを超えて今ではすっかり日本の社会に定着した。
その影響で韓国に興味を持って韓国語を学ぶ人が増えてくると、日韓の交流が進み、友好関係が深まっていくだけではない。
かえって、日韓には「憎悪の壁」があることを知ってしまい、引いてしまう日本人もいる。「山高ければ谷深し」で、期待値が高かった人ほど受ける失望は大きい。
いっぽう、韓国人にとっては「不都合な真実」を知られてしまって、気まずい思いをする。

 

韓国を好きな日本人と日本を好きな韓国人が集まって、お互いの国のおすすめスポットを紹介し合うSNSグループで、先日、韓国語を学んでいる日本人女性が「心が折れました」と投稿した。
その日本人がネット・サーフィンをしていたら、日本で南海トラフ巨大地震がおきる可能性が高まり、気象庁が警戒を呼びかけたことについて、韓国のネットユーザーがこんなコメントをしているのを見かけた。

「光復節に日本旅行に行くヤツらは地震の被害を受けるといい」
「巨大地震がおきたら、日本は経済的に貧しい国になって、完全にわが国の下になりますね」

そんなハングルの文章を読んで、彼女は悲しくなったという。
*8月15日は、韓国で日本の統治から解放されたことを祝う「光復節」になるから、いつも以上に反日気分が高まっていたと思われる。

そういうネガティブなコメントをする人はどこの国にもいる。しかし、その量が予想をはるかに超えていたから、彼女は今まで見えなかった韓国社会の一面を知ってとても悲しくなり、投稿にこう書いた。

「ハングルが読めなかったら、こんな気持ちにはならなかったのに」

 

この投稿に対して、多くの韓国人メンバーが「怒り」のマークを押し、こんなメッセージを書き込んだ。

「그런 사람은 그런 말을 던짐으로써 상대방이 화를 내거나 실망하는 모습을 즐기는 것 같습니다.」
(そういう人間はそんな言葉を投げかけることで、相手が怒ったり失望したりするのを楽しんでいるようです。)

「남의 불행을 바라거나 즐기는건 정상적인 사람이 아니죠.」
(他人の不幸を望んだり、楽しんだりするのは普通の人じゃないですね。)

寄せられた韓国人の意見をまとめると、こんな感じだ。

そんな心ないコメントを書くのは「人間失格者」や「人の顔をもつ獣」だから、犬の遠吠えや鳥の鳴き声と思って、いちいち反応する必要はありません。無視することが薬です(=精神状態が安定する)。道を歩いていたら、運悪く、◯ンコを踏んでしまうこともあります。

 

韓国の“リアル”を知っている日本人なら軽くスルーできることでも、実情を知らない人にはショッキングだ。
特に、韓流ブームのほのぼのした情報と接していた人ほど、「暗黒面」に触れた時の心の傷は大きくなる。
今回のような経験を何度もして「反日耐性」を身につければ、その壁を超えることができるけど、それができず、韓国語を習って韓国社会を知ったことで、韓国が嫌いになったという日本人もいた。
韓国側からしたら、嫌韓の日本人はどうなってもいいとして、韓国好きの日本人を手放すわけにはいかない。韓国人のメンバーは必死に引き止めようとして、「ひどいコメントは日本人だって韓国にするじゃないか!」と逆ギレする人が1人もいなかったことに、そんな気持ちが表れている。

韓国語に「知ることは病気」という言葉がある。
しかし、韓国語を習って韓国社会に深く潜っていけば、「反日面」と遭遇して不愉快になることは避けられないが、日本の韓流ブームはきっとまだまだ続くし、韓国語を学ぶ人も増え続ける。そうすると、見えなかったものが見えてきて、心が傷つく日本人はこれからも出てくる。
捨てる神と拾う神のどっちに多く出会うかは運しだいだ。

 

 

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1 個のコメント

  • > 日本の韓流ブームはきっとまだまだ続くし、韓国語を学ぶ人も増え続ける。そうすると、見えなかったものが見えてきて、心が傷つく日本人はこれからも出てくる。

    相手の影の部分も知って、その上で「あるべき付き合い方」を考えながら、互いに親交を深めていくことが真の友好だと私は思います。
    それは国同士の関係でも、外国人との個人的関係でも、国内の友人関係でも同じです。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。