【不都合な真実】統治時代、日本が朝鮮人に認めていた権利

2月20日は1928年に、歴史的な選挙がおこなわれた日。
日本で選挙に参加できたのは、直接国税3円以上を納めた成人男性に限られていたが、1925年(大正14年)に普通選挙法が公布されると、25歳以上の男性であれば誰でも選挙を行うことができるようになった。(女性にはまだ認められていなかった。)
1928年の選挙は、日本で初めて実施された男子普通選挙という画期的な面がある。
ちなみに、戦後、日本から独立した韓国でもこの普通選挙法を基に選挙法が定められた。

さて、その韓国では昨年、国会でこんな歴史議論がぼっ発したのは記憶に新しい。

朝鮮日報の記事(2024/08/28)

共に民主議員「日帝強占期に生きていた我々の祖先の国籍は日本ですか?」 金文洙氏「日本でしょう。それを知らないんですか?」 長官人事聴聞会が13時間空転

韓国では、日帝強占期(日本に統治されていた時期)の国籍について意見が真っ二つに分かれている。大ざっぱに言うと、与党など保守派は当時の韓国人の国籍は「日本」だったと主張するが、『共に民主党』をはじめとする野党の進歩(革新)派の人たちはそれを断固否定する。
進歩派の人たちは大前提として、20世紀はじめ、大韓帝国が日本に強制的に併合されたため、あれは不法だったと考えている。だから、国籍を「日本」と認めると、日本の統治が合法だったことになるから、絶対にそれはできない。

一方、保守派の人たちの歴史認識では、「日本国籍」というのは当然の常識。両者の認識は水と油ではなくて火と油だから、触れたら炎上するに決まってる。
だから国会で、日本統治時代の国籍について野党議員から質問され、与党議員が「日本でしょう。それを知らないんですか?」と答えたところ、「大韓民国を否定している」と激怒し、聴聞会は13時間も空転した。

 

日本の一般的な認識は保守派と同じだ。
統治時代、朝鮮人の国籍は日本だったと考えている。日本は1910年の日韓併合を合法とみなしているため、進歩派の見方と正面衝突している。

日韓を除いた世界の歴史認識はどうだろう?
その時代の朝鮮出身で、1936年のベルリン五輪で金メダルを獲得した孫基禎(ソン・キジョン)について、国際オリンピック委員会(IOC)は「日本国籍」と認定している。

【国籍問題】孫基禎をめぐる韓国の要求に日本・IOCの反応は?

野党の歴史認識が世界の例外で、この立場からするとIOCも「大韓民国を否定している」ことになってしまう。

 

当時の朝鮮人の国籍は日本だった。そのことは、彼らが選挙に参加できたことからも明らかだ。あの時代、在日朝鮮人にも選挙権と被選挙権が認められていた。そのことについて、東京都知事をしていた舛添要一氏が何度も指摘したが、韓国側ではスルーされたと自身のブログで書いている。(2019-08-17)

そのことについては、いろんな機会に論文を発表し、韓国の大学でも講義をしてきたが、日本研究に携わっている学者ですら無視し続けている。つまり、「日本は朝鮮半島で過酷な植民地支配を実行した」という歴史観と少しでも外れるものは排除するという姿勢である。

歴史認識の違い:日韓対立の背景にあるもの

1925年に普通選挙法が施行されたことによって、25歳以上の内地に住む朝鮮人男性にも選挙権が与えられたのだ。
尹大統領が登場してから、韓国世論に少しの変化はあっただろうけど、“過酷”と矛盾するような「不都合な真実」から目を背ける姿勢は今も変わっていない。

 

 

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