今までの海外旅行のなかで、「新聞を読むすがた」で記憶に残っている光景が2つある。
ひとつは前に書いた中国のニーハオトイレで見たもの。
ニーハオトイレの画像はこちらをどうぞ。
50歳ぐらいの中国人のおじさんが、ズボンとパンツをおろしす。
そしてしゃがみながら新聞を広げる。
「排せつしながら、新聞を読んでいる」
中国旅行で、初めてこの様子を見たときはショックをうけて言葉をうしなった。
トイレの外まであふれていた、強烈なにおいを忘れてしまった。
もうひとつの忘れられない「新聞を読む姿」は、ヨルダンを旅行中に見たもの。
それが「海に浮かびながら新聞を読んでいる」というもの。
それが上の写真。
死海は、世界で唯一の「人が浮く海」として知られている。
「死海ってどこだ?」
と思った人は、下の地図で確認しよう。
死海は、ヨルダンとイスラエルの国境にある。
死海は小さいから、こんな大きな地図にはのっていない。
日本と中東の大きさを比べる地図なんて、なかなかないと思う。
その意味でこんな地図をのせてみた。
死海はヨルダンとイスラエルのあいだにある海だから、そのへんを確認すればじゅうぶん。
死海では、なんで人が浮くのか?
それは、塩がたくさんあるからさ。
し‐かい【死海】
《Dead Sea》ヨルダンとイスラエルとの国境にある塩湖。面積約1020平方キロ。水面が海面下397メートルにあり、世界で最も低い。流出河川はないため塩分濃度が高く、生物はほとんど生存しない。聖書にまつわる史跡が多い。
デジタル大辞泉の解説
この説明にある「生物はほとんど生存しない」ということから、この海が「死海」となづけられた。
人の体を浮かすほどの塩分とは、いったいどれぐらいのものなのか?
ボクが死海に入ったときに、指の先をペロッとなめてみた。
「しょっぱい」をこえて、舌が焼けるように痛かった。
アメリカ人だったら、すぐに訴訟をおこすレベル。
イスラエルにあるユダヤ教の聖地「なげきの壁」
「今日、死海に行くんだ」
宿のスタッフにそう言うと、こんなアドバイスをもらった。
「じゃ、ミネラルウォーターをたっぷり持ってきな。死海からあがったときには、身体が塩だらけになるからな」
まったくそのとおり。
死海で浮いたあとの身体は、「塩でベトベトしてる」というものではない。
黒魔法をかけられて、身動きがとれなくなったような感じ。
↑
これはかなり大げさ。
でも、死海あがりのベトベト感はすごい。
あとマメ知識としてこれも知っておこう。
この死海の水面は海面下397mにある。
ということで、世界でもっとも低い地表はこの死海。
地表とは、そのまんま「地球の表面」ということ。
地球の表面で、死海より低いところはない。
死海は人が浮かぶぐらい塩分の濃度が高い。
それはどのぐらいか?
ウィキペディアにはこう書いてある。
海水の塩分濃度が約3%であるのに対し、死海の湖水は約30%の濃度を有する。1リットルあたりの塩分量は230gから270gで、湖底では428gである。
お風呂の浴槽(よくそう)にはいる水の量を200リットルとする。
だからイメージとしては、そのなかに46㎏から54㎏の塩がはいっていることになる。
そんな水に魚を入れたらどうなるか?
きっと、「死海」の意味がわかる。
日本でも死海体験をしたい!
水に浮かんでみたい!
と思った人は、自分の家のお風呂の浴槽(よくそう)に50㎏の塩をぶちこんで、全力でかきまぜよう。
ひょっとしたら、浮かぶかもしれない。
もちろん、事後処理をふくめすべて自己責任で。
どっかのテレビ番組でやらないかな。
こちらもどうですか?
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